突然の鼻血の原因と止め方

突然の鼻血の原因と止め方

鼻血は物理的な衝撃によって簡単に出るものですが、日常生活で頻繁に出るという方は少ないだけに、突然鼻血が出てしまったらどうしていいか分からないという方が多いようです。そこで今回は、突然鼻血が出てしまう原因と自分でできる正しい止め方について解説します。

今回のブログでは以下を知ることができます!

・鼻血がでたときの止め方
・鼻血が出ていて病院を受診した方がいい目安
・鼻血が出た時のNG行動
・鼻血が出る原因

 

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Contents

鼻血が出たときの止め方

突然鼻血が出たら誰しもうろたえるものですが、まずは落ち着いて以下の行動をしてください。

前傾姿勢をとる

鼻血が出たらまずは座って、うつむき気味で小鼻を20分程度抑えましょう。これだけで通常は収まります。

鼻血が出たら「上を向く」という対応をしている人が多いと思いますが、実は上を向くのはNG。昔はよくこのような方法がとられていましたが、これは鼻血が下に垂れてくるのを防いでくれるものの、血液が気道や食道へ流れこみ、結果嘔吐などをもよおします。

また、血液は集まることで凝固する性質を持つため、上を向いてしまうと集まることができず、鼻血が止まりにくいというデメリットも。

20分以上圧迫する

早い場合は5分程度で鼻血が止まることもあるでしょう。しかし途中で手を離してしまうことで、結果鼻血が止まるのを遅くしてしまうこともあるのです。

なるべく20分は安静にしながらこの姿勢をキープします。

冷やさない

「鼻血が出たら冷やす」というのも間違って広まっている知識のひとつです。「温まることにより血行促進が起き血が止まらない」という風に考えられていることが原因ですが、実は血液は体が冷えることで凝固機能を失いますます出血してしまいます。

つまり、冷やすことはまったくの逆効果であり、正しい止血のみをおこなうのがベストです。

ティッシュを詰めない

鼻血が出たらまずは丸めたティッシュを鼻に詰めるとみなさん思っていますが、実は鼻に詰めるのにティッシュはあまりオススメしません。その理由は、ティッシュのカスなどが鼻に残り、感染症などを引き起こす可能性があるからです。

病院などで鼻に詰めてくれる鼻専用のガーゼはドラッグストアなどでも売られているため、鼻に詰めるのであればこちらを利用しましょう。

緊急時でティッシュしかない場合は、詰めた後に鼻の中にカスが残っていないかしっかり確認を。

セルフケア薬局では、お薬のことや何か困ったことを薬剤師にLINEから相談できます。
よろしければご活用くださいね。

受診の目安は?

ほとんどの場合は上記の止血をおこなえば血は止まり、その後受診の必要はありません。しかし、稀に大きな病気の場合もあるため、突然の鼻血を繰り返す場合は早めに受診しましょう

以下の症状がある場合は必ず受診を

・20分以上の止血を2回おこなっても止まらない

・体に青あざが現れる(白血病の可能性)

・鼻以外からも出血がある

とくに高齢者や子どもの場合は致死量に達するほどの鼻血が出ている場合もあるため、救急車を呼ぶなど緊急性が求められます。

また、先述した抗凝血剤を使用している患者さんの場合、通常よりも出血のスピードが速いため、危険な状態になる可能性もあります。

鼻血が出た際にやってはいけないこと

鼻血が止まってもしばらくは以下のような鼻血が出やすい行動は控えましょう。

血行促進する行為

運動、入浴、アルコールの摂取など血行がよくなる行為はやめましょう。

鼻をいじらない

鼻血が出たあとのかさぶたはついつい気になって触ってしまいがちですが、傷から菌が入ったり、かさぶたがはがれてまた出血したりしてしまいます。

子どもの場合は自然と鼻に指を入れてしまいがちですので、十分に気をつけましょう。

鼻血が出る原因は?

そもそも鼻血は何故出るのでしょう。子どもであれば鼻のほじりすぎなどで粘膜が薄くなり、繰り返し出血するというパターンも多いものですが、大人の場合はなかなか鼻血に遭遇することがないため慌ててしまいがちです。

しかし鼻血のほとんどの原因は外傷と乾燥といわれており、これは海外の論文などでも明らかになっています。

鼻血の原因1:物理的な衝撃

鼻のほじりすぎ以外には、人とぶつかったり、転ぶなどして鼻を打ち付けることで出血するパターンです。

基本的に命に関わることはありませんが、後述する止血の方法を試しても止まらない場合は耳鼻咽喉科を受診しましょう。

鼻血の原因2:病気や薬による影響

副鼻腔炎、白血病、血友病、高血圧、腎不全といった病気の場合や、ワーファリンなどの抗凝血薬(血の凝固を阻止する薬)を飲んでいる場合、薬の影響で鼻血が出やすくなります。

その他、女性の場合生理中に鼻血が出やすくなるという方もいます。

まとめ

「上を向く」「冷やす」といった間違った知識を持っていた方も多いのではないでしょうか。鼻血の止血はごくシンプルに「下を向く」「小鼻を20分おさえる」というこの2点のみを覚えておけば安心です。

看護師 小瀬文彰
監修:
看護師・保健師 小瀬文彰
■慶應義塾大学看護医療学部卒。予防医療や、自宅で療養される方を対象とした訪問看護(在宅医療)に従事。
■2019年に薬剤師と共にセルフケア薬局創業し、COOに就任。新たな医療を創造し、より健康な社会の実現していきます。