コラム
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市販の大建中湯で冷えによる腹痛を緩和しよう
お腹が冷えやすい体質の方だと、気温が低い冬場だけでなく、冷房を使う夏場でも腹痛を起こしやすいですよね。
体質によるものとは言え、腹痛に耐えながら生活をするのはつらいもの。
そんな時によく使われるのが、漢方薬の一つである『大建中湯(だいけんちゅうとう)』です。
大建中湯は冷えによる腹痛の緩和に効果的で、西洋の薬とは違うので根本的に不調を改善する期待ができます。
今回は大建中湯の特徴と副作用、よく使われる場合について詳しく説明しましょう。
Contents
大建中湯ってどんな漢方薬?
大建中湯の特徴を説明する前に、漢方薬と西洋の薬はどのような点が違うのかについて説明しましょう。
どちらも『薬』という文字が入っていますが、成分や不調へのアプローチの方法が違うので正しく理解しておいてください。
漢方薬と西洋薬って同じじゃないの?
西洋薬と漢方薬はどちらも病院で処方されることがあるため、同じ性質を持っていると思っている方がいるかもしれません。
しかし西洋の薬と漢方薬は下記のような性質となっています。
西洋の薬の性質:体内で不足している働きの代わりになる成分を科学的に調合しているもの。
漢方薬の性質:体内で低下した働きを補う効果がある生薬を配合し、体質改善目指す。
このように成分や不調へのアプローチ方法が違っているのです。
大建中湯は体質改善を目的としているため、今起こっている腹痛を緩和するというより、冷えによる腹痛を起こしやすい体質を改善していくために服用するものと考えるのが正解と言えます。
大建中湯の特徴
大建中湯はお腹が冷えやすく、腹痛や腹部膨満感に悩んでいる方によく処方される漢方薬です。
大建中湯に含まれる人参(ニンジン)や山椒(サンショウ)、乾姜(カンキョウ)、膠飴(コウイ)が血行を促進させ、お腹を温めていき、胃腸の働きを活発化させて腹痛などの症状を緩和していきます。
冷えによる腹痛や腹部膨満感のほかに、弛緩性便秘や弛緩性下痢などの症状を緩和させることも可能です。
冷えやすい人の中でも体力が低い方は大建中湯の効果を感じやすいでしょう。
大建中湯を服用するときの注意点は?
大建中湯を服用するときの注意点は、
・服用中の薬があれば医師または薬剤師に相談する
・肝臓が悪い方は肝機能の数値が著しく変動していないか確認する
・糖尿病の治療を受けている方は薬の飲みあわせに気をつける
などです。
副作用としては食欲不振や胃のむかつきなどがありますが、しばらく服用し続ければ治ることがほとんど。
万が一、
・息苦しくなる、熱が出る、少しのことで息切れする、から咳が出る
・体がだるい、発疹が出る、皮膚がかゆくなる、白目や皮膚が黄色っぽくなる
などの症状が出た場合、重い副作用の可能性があるので、すぐに服用を中止して医師の診察を受けましょう。
大建中湯を使用したい!どこで市販されている?
「大建中湯を服用したいけれど病院へ行く時間がない」という方でも安心してください。
大建中湯は処方箋が不要ですから、医師の診察を受けなくても購入できます。
たとえばドラッグストアやセルフケア薬局、配送までに時間はかかりますが、ネット通販でも購入することが可能です。
疾患が原因ではなく体質改善のために服用したい方は、市販の大建中湯を服用して様子を見てもよいでしょう。
市販での購入はこんな時に役に立つ!
症状によっては市販の大建中湯か、それとも医師の診察を受けたほうがよいのか迷うときもありますよね。
ひどい腹痛だったり、どんどん症状が重くなったりするようなら、市販のものではなく医師の診察を受けて薬を処方してもらったほうがよいです。
では具体的にどのような時に市販の大建中湯を服用すればよいのでしょう。
ポイントをまとめてみました。
休日や夜など病院が開いていないときに飲みたいとき
症状がひどくなく、お腹の冷えが原因だとわかっていても、休日や夜だと病院で大建中湯を処方してもらうことができませんよね。
しかしドラッグストアなら21時ごろまで営業しているところもありますし、ネット通販で購入したものを常備しておけば、病院が空いていない時間でも服用できます。
仕事や家事などでなかなか病院を受診できる時間帯に動けない方は、不調を我慢するより市販の大建中湯を服用してもよいかもしれません。
お腹が冷えやすい体質を根本から改善したいとき
繰り返す腹痛や腹部膨満感が体質によるものだと判明している場合に限りますが、体質を根本から改善して不調を治したいときは市販だと手軽に買える点でメリットがあります。。
病院で処方される大建中湯でも市販のものでも成分はほとんど変わりません。
飲み方に多少の違いはありますが、体質改善目的なら、手軽に購入できる市販の大建中湯のほうが継続して服用しやすいと言えます。
市販の大建中湯でお腹を温めよう(まとめ)
お腹を温めるにはカイロを使って外側からケアをしたり、食生活に注意して生活改善をしたりとさまざまな方法があります。
しかし冷えやすい体質だとなかなか不調が改善されないこともあるので、そのようなときに市販の大建中湯は便利です。
繰り返す腹痛や腹部膨満感がなくなれば、これまでより食事が楽しめるようになるはず。
大建中湯を服用して冷えを改善し、お腹の不調から解放されましょう。
薬剤師 服部雄太
■処方箋なしで病院の薬が買える薬局を通して、受診ができない方々の健康支援を目指しています。