メジコンは市販されている?メジコンの含有成分を含む市販薬について紹介!

咳症状があり受診をするとよく処方されることのあるメジコン(メジコン錠15mgやメジコン散10%)ですが、この薬は市販されているのでしょうか?病院に行くほどではなく、ドラッグストアでメジコンを購入できれば楽なのに…と思われる方もいるでしょう。

そこで今回は、「メジコンは市販されているのか?」そして「メジコンの含有成分を含む市販薬」について紹介していきます。

Contents

メジコンは市販で購入することができるのか?薬の分類について知ろう

メジコン(製造販売元:シオノギファーマ株式会社)は結論から言うと市販されておらず、ドラッグストアで購入することはできません。

薬には分類があり、大きく医療用医薬品とOTC医薬品に分かれます。医療用医薬品は基本的に受診して処方箋を発行してもらい調剤薬局で薬を受け取ります。一方でOTC医薬品はドラッグストアで購入することができ、OTC医薬品に含まれる「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」は通販購入することも可能です。

なぜメジコンは市販されていないのか?

ではなぜ、メジコンが市販されていないかというと、メジコン(メジコン錠15mgやメジコン散10%)は医療用医薬品に含まれるからであり、つまりは前項でお伝えしたとおり基本的に受診したうえで薬を手にしなければならないのです。
医療用医薬品は作用や使用方法などの点で医師や薬剤師などの専門家による管理が必要であり、OTC医薬品は薬剤師などのアドバイスのもと薬局やドラッグストアなどで購入し、自分の判断で使用してもよい薬となっています。

通常のドラッグストアでは医療用医薬品のメジコンが購入できず、市販されていないことを理解していただいたと思いますが、メジコンの含有成分を含む市販薬はありますので、そちらについて見ていきましょう。

メジコンの主成分を含む市販薬について

メジコンは咳を鎮める効果がありますが、メジコンの主成分を含む市販薬であれば効果の異なりはあっても、咳症状を抑えることができます。

メジコンの主成分(一般名)は、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物配合剤であり、この成分を含む市販薬には、下記のような薬があります。
・コンタックせき止めST(鎮咳去痰薬-第二類医薬品)
・パイロンPL錠ゴールド(総合かぜ薬-指定第二類医薬品)
・ルルせき止めミニカプセル(鎮咳去痰薬-指定第二類医薬品)
・プレコール持続性せき止めカプセル(鎮咳去痰薬-指定第二類医薬品)
・新コンタックかぜ総合(総合かぜ薬-指定第二類医薬品)

メジコンの主成分であるデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物が上記には含まれているものの、含有量に違いがあったり他の成分も含まれていますので、効能・効果は全く同じではありません。そして、ドラッグストアで市販されているのは総合かぜ薬と鎮咳去痰薬がほとんどになります。

コンタックせき止めSTについて

今回は、上記で挙げた市販薬のうちコンタックせき止めSTに着目していきましょう。

コンタックせき止めSTの効能・効果

効能・効果はせきやたんであり、コンタックせき止めSTには、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物のほかに、ジプロフィリンとリゾチーム塩酸塩が含まれています。咳症状を抑えるだけでなく、ジプロフィリンによって気管支を拡張して楽にしてくれます。

コンタックせき止めSTの副作用

コンタックせき止めSTの代表的な副作用は下記が挙げられます。
・発疹/発赤/かゆみ(皮膚)
・吐き気/嘔吐/食欲不振(消化器)
・めまい(精神神経系)
・動悸(循環器)
・息苦しさ/息切れ(呼吸器)
これらの症状があらわれれば、ただちに服用を中止して医師、薬剤師または販売登録者に相談をしましょう。

また、稀に服用後すぐにじんましんや息苦しさ、のどのかゆみや意識の混濁などがあらわれるアナフィラキシーや、目の充血や高熱、唇のただれといった症状があらわれる皮膚粘膜眼症候群が起こることがあります。その際は、ただちに服用を中止して病院に行きましょう。

コンタックせき止めSTの使用上の注意

コンタックせき止めSTの使用、または含有成分によってアレルギー症状を起こしたことがある人は服用してはいけません。また、鶏卵によってアレルギー症状を起こしたことがある人も同様です。そのほかの注意としては、コンタックせき止めSTを使用している間は他の鎮咳去痰薬・かぜ薬・鎮静薬・アレルギー用薬等を使用しないでください。さらにもう一点は、眠気等があらわれる場合がありますので、服用後は乗り物の運転や機械類の操作はしないでください。

コンタックせき止めSTは妊娠中でも服用可能?

妊娠中の薬の服用については、不安がありますよね。妊娠中でもコンタックせき止めSTは服用することができます。しかし、妊娠されている方または妊娠している可能性のある方は服用前に医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。

そのほか、服用前に相談しなければならない人として、医師の治療を受けている人や薬などのアレルギー症状を起こしたことがある人、薬などでアレルギー症状を起こしたことがある人、高熱の症状があったり甲状腺機能障害やてんかんの診断を受けた人、これらの人は相談が必要です。

コンタックせき止めSTの用法・用量は?子供にも使える?

デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を含むコンタックせき止めSTは、15歳未満の小児には服用しないこととなっています。

用法・用量としては、成人15歳以上で朝と夕方の2回服用、1回量は1カプセルとなっています。

どのような成分が入っているかを確認すること

メジコンの主成分であるデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物が含まれている市販薬は、総合かぜ薬と鎮咳去痰薬がほとんどになることは既にお伝えしている通りです。総合かぜ薬は症状をまとめて治めたい場合にはとても便利ですが、咳止めとして使用する場合は咳止め以外の成分はどのようなものが入っているのかを、確認する必要があります。飲み合わせの関係もありますので、服用している別の薬がある場合には医師、薬剤師または販売登録者に相談しましょう。

市販薬の添付文書について

市販薬の添付文書には、
・薬の概要
・使用上の注意(してはいけないこと/相談すること)
・副作用
・効能・効果
・用法/容量
・成分
・保管及び取扱い上の注意
・お問合せ先 など
以上について書かれているため、服用にあたり必ず目を通さなければなりません。そして、数種類の成分が入っていれば多くの症状に作用しますが、同時に副作用についても考慮する必要があります。

抗アレルギー剤に要注意

「総合かぜ薬」には、眠気を誘発する成分が入っている場合が多いため「寝て風邪を治す」という場合にはとても有効です。しかし、咳を収めることだけを目的とすると、眠気作用は不要ですよね。

このように、総合感冒薬は万能薬のようでいて、不要な成分も含まれているかもしれない、ということを踏まえて使用する必要があります。

メジコンの含有成分を含むその他の市販薬

ここまで、メジコンの主成分であるデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を含む市販薬として、コンタックせき止めSTを見てきましたが、最後にその他の市販薬として、パイロンPL錠ゴールド(総合かぜ薬)とルルせき止めミニカプセル(鎮咳去痰薬についても軽く見ていきましょう。

<パイロンPL錠ゴールド>
パイロンPL錠ゴールドは、熱を下げるサリチルアミド・アセトアミノフェン、痛みをおさえる無水カフェイン、鼻水や鼻詰まりをおさえるプロメタジンメチレンジサリチル酸塩、せきを鎮めるデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、たんの切れをよくするブロムヘキシン塩酸塩が成分として入っている市販薬です。

<ルルせき止めミニカプセル>
ルルせき止めミニカプセルは、せきを鎮めるデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物やノスカピン、たんを排出しやすくするリゾチーム塩酸塩、気管支を広げるdl-メチルエフェドリン塩酸塩、眠気防止作用を持つ無水カフェインが成分として入っている市販薬です。

まとめ:メジコンは市販されている?メジコンの含有成分を含む市販薬について紹介!

いかがでしたか?今回の内容としては、
・メジコンは医療用医薬品であり市販薬ではない
・メジコンの主成分であるデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を含む市販薬は存在する
・デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を含む市販薬のほとんどは総合かぜ薬と鎮咳去痰薬
・薬には副作用などがあり添付文書には目を通すこと
以上の点が重要なポイントでした。「メジコンは市販として購入できるのか」「市販薬」をテーマに、コンタックせき止めSTも見てきましたが、薬には副作用があることなどがご理解いただけたかと思います。服用の際は用法・用量を守って使うことが大切です。