零売薬局とは?零売薬局のサービス内容と仕組みについて解説

「零売薬局ってそもそもどんな薬局なのだろう…」

「零売薬局の概要を知りたい…」

皆さんは零売薬局についてご存知でしょうか?零売薬局には多くのメリットがあって利便性も高いため、概要を知ることできっとその魅力に気付くはずです。

今回は「零売薬局とは何か?」という点が分かるように、サービス内容や仕組みをテーマにお届けしていきます。零売薬局の全体像を把握することができますので、是非ご覧ください。

零売薬局とは?

零売薬局とは、病院の薬を処方箋なしで買うことができる、零売サービスを展開している薬局のことをいいます。そもそも零売薬局の零売は、医療用医薬品を処方箋なしに必要量だけ販売することを言い、分割販売と呼ぶこともあります。

零売薬局のメリット・デメリット

零売薬局のメリットとしては、処方箋なしで病院の薬を直接買うことができるため、受診にともなう待ち時間、診察時間、検査時間などがなく大幅な時間短縮ができる点が挙げられます。受診して処方箋を発行してもらい、調剤薬局で薬をもらうという流れの場合には1~2時間が必要となることも少なくありませんが、零売薬局の場合には10分程度で薬を手にすることができます。また、通院による新型コロナウイルス感染リスクの避けられるというメリットもあります。

零売薬局のデメリットとしては、対面販売に限るという点と、重大な病気の発見が遅れてしまう可能性があるという点が挙げられます。零売薬局の利用が手軽であるからといって、病院を避けていてはリスクが高まってしまいますので、通院する必要性がなくなるわけではない点に留意しましょう。

また、医療用医薬品は通販購入できないというデメリットがある反面、それは安全面においてとても大切なことですので、薬局での服薬指導はしっかり聞き、薬の疑問があれば必ず質問をしましょう。

「零売薬局のメリット・デメリットを徹底解説!」についての記事はこちら

零売薬局の利用方法~医薬品購入の流れ~

零売薬局の利用の流れとしては、事前予約→来店→問診票の記入→薬剤師への相談→お会計といった流れになっています。零売薬局には直接来店することも可能ですが、事前予約をすることでスムーズに薬を受け取ることができます。※セルフケア薬局では、事前予約の際にオンライン上で問診票の記載が可能となっております。

また、利用にあたって保険証は不要ですが、お薬手帳を持参することが望ましいです。

「零売薬局の利用方法と医薬品購入の流れについて」についての記事はこちら

零売薬局の仕組みについて~対応可能な範囲~

医薬品の分類 ネット販売可否 対応者
医療用医薬品 処方箋医薬品 不可(対面販売) 薬剤師
処方箋医薬品以外 不可(対面販売) 薬剤師

医療用医薬品には、処方箋が必ず必要な「処方箋医薬品」と処方箋なしでも販売できる「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」があり、零売薬局が販売しているのは後者の「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」になります。

零売薬局で出来ること零売薬局で出来ないこと
・薬剤師への相談
・処方箋医薬品以外の医療用医薬品の提供
・対面販売であれば可能
・必要最低限度の量の提供
・診察や検査
・処方箋医薬品の提供
・通信販売
・代理人への販売

また、必要最低限度の量の医薬品であれば提供できますが、代理人への販売は出来ない仕組みになっています。

「零売薬局で対応が可能な範囲~通販不可・医薬品の一部販売~」についての記事はこちら

零売薬局ではどのような薬が購入できるのか?

前項でお伝えしたとおり、処方箋医薬品以外の医療用医薬品が購入可能であり、具体的には、風邪薬/ビタミン剤/痛み止め(飲み薬・貼り薬・ぬり薬)/ぬり薬(ステロイド)/目薬/胃腸薬/ などが販売されています。

零売薬局にかかる費用について

零売薬局にかかる費用は、保険適用されないため全額自己負担となりますが、シンプルに薬代のみとなっています。全額自己負担となるため、受診して薬をもらうより高額になると思われる方がいるかもしれません。しかし、受診の場合には診察料や処方箋料、薬学管理料などがかかってきますので、トータルで見た際には零売薬局で薬を購入した方が安くおさまるケースが多くなっています。

「零売薬局ではどのような費用がかかる?」についての記事はこちら

零売薬局はどんな人が対応しているのか?

零売薬局ではお客さん一人ひとりの相談を薬剤師が受け、薬を提供しています。そもそも処方箋医薬品以外の医療用医薬品は薬剤師による対面販売が必須であるため、必然的に薬剤師が対応することとなります。ただし、薬剤師は医師ではありませんので、病状を特定して診察することはありません。

「零売薬局で働く人はどんな人?薬剤師の対応について」についての記事はこちら

零売薬局での薬の選び方について

零売薬局は前項でお伝えしたように相談のうえ薬を選ぶことができますが、診察することはありません。ですので、安全面を考慮すると基本的には過去に処方されたことのある薬を選ぶことが望まれます。また、薬を選ぶうえで分からないことや疑問に思うことがあれば、クリアになるまで薬剤師に質問することが大切です。

「零売薬局での薬の選び方~どのような薬が購入できる?〜」についての記事はこちら

零売薬局はどのような人が利用しているのか?

零売薬局には、薬を手にするまでの時間短縮のメリットと、新型コロナウイルスの感染リスクを避けられるメリットがありますので、普段子育てや仕事で忙しい人によく利用されています。また、いつもの薬を処方してもらうためだけに病院に出向いている人にすれば、とても重宝するサービスであると言えます。

「零売薬局はどのような人が利用されるのか?」についての記事はこちら

零売薬局に行くきっかけは?

零売薬局に行くきっかけとしては、「普段服用している薬が零売薬局で買えることを知った」というのが一つ挙げられます。普段服用している薬を切らしていても、病院に行く時間がなければ健康は二の次となってしまいますが、手間なく薬を手に入ることを知れば零売薬局の利用につながります。
零売薬局はまだまだ認知されていないものの、テレビのニュースやメディア、薬について調べているうちに零売薬局のホームページにたどり着くなどして、少しずつ知られるようになっています。

「零売薬局へ行くきっかけはどのような理由が挙げられる?」についての記事はこちら

零売薬局の探し方について

「街中を歩けば零売薬局を目にする」というほど零売薬局が浸透しているわけではありませんので、基本的に店舗情報はインターネットを利用して探すことになります。Googleなどの検索エンジンで「地域名×零売薬局」と検索したり、セルフケア薬局の薬局検索を利用することをおすすめします。

「零売薬局の探し方~零売薬局の検索方法について~」の記事はこちら

零売薬局の現状・今後・課題について

零売薬局の現状としては、まだまだ店舗数は少なく一般にあまり認知されていないという現状です。新しい業態であるため法整備も完全であるとは言えませんが、零売薬局が安全に薬を届けられるように、基盤づくりに励んでいます。
零売薬局の今後としては、忙しい人の時短や新型コロナウイルスの感染リスク軽減、医療費の削減など今の時代に即したサービスであるため、店舗数は増えていくと推測されます。ただし課題は多く、個人売買を目的とした購入や濫用を防がなくてはなりませんし、受診勧奨を正しくおこなう必要があります。

「零売薬局の現状・今後・課題について」の記事はこちら

零売薬局・調剤薬局・ドラッグストアの使い分け

保険調剤をおこなう一般的な調剤薬局は、受診して処方箋を発行してもらった場合に利用し、ドラッグストアは医療用医薬品でなく、OTC医薬品で対応できる症状の範囲で利用します。零売薬局は、これまでお伝えしたとおり時間がない人に重宝される薬局となっています。日用品のお買い物ついでに薬を買って軽い症状に対処するのであれば、零売薬局でなくドラッグストアでも問題ないでしょう。

「調剤薬局・零売薬局・ドラッグストアの使い分け~こんな人は零売薬局ではなくドラッグストアへ」についての記事はこちら

零売薬局ではなく病院に行くべき人とは?

40℃近い熱があったり、眠るのも困難といった重たい症状がある場合には、零売薬局ではなく病院に行って診察してもらいましょう。また、一般用医薬品を服用しても改善がみられなかったり、症状がさらに悪化してしまったりする場合も病院に行くべきです。

「零売薬局ではなく病院に行くべき人とは?~こんな人は零売薬局ではなく病院へ~」についての記事はこちら

セルフケア薬局におけるLINEの活用方法

セルフケア薬局のLINEお友達登録をすると、LINEから薬剤師への相談・取扱商品の確認・薬の在庫確認・零売薬局の事前予約といった機能を利用することができます。取扱商品の確認から疑問の解決、予約まで一貫しておこなうことができますので、登録をしておくだけでセルフメディケーションの役に立つでしょう。

「セルフケア薬局【零売薬局】におけるLINEの活用方法について」の記事はこちら

まとめ:零売薬局とは?零売薬局のサービス内容と仕組みについて解説

いかがでしたか?零売薬局は処方箋なしで病院の薬が買える薬局であり、多くのメリットがあることを理解いただけたかと思います。さらに詳しく知りたい人は、それぞれの項目にあるリンクをご覧くださいませ。

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