肥満と高血圧の関係について

「肥満になってから血圧が高くなってきた…」
「肥満は体に悪いと言うが血圧とも関係しているのだろうか…」
肥満に対して、健康面ではあまり良くないイメージを持っている方は多いことでしょう。歳を重ねることで身近になってくる病気の一つに高血圧がありますが、肥満とは何か関係があるのでしょうか?

今回は、肥満と高血圧の関係をテーマにお届けしていきます。恰幅がよくて血圧を気にされている方はぜひご覧ください。

Contents

適性体重とは?

体重と身長から肥満度・体格を表す指数にBMIというものがあります。BMIは体重(キログラム)を身長(メートル)の2乗で割った値であり、下記の計算式となります。

BMI=体重(キログラム)÷身長(メートル)÷身長(メートル)

BMI22が適性体重であり、統計的にみて病気にかかりにくい体格であると言われています。普通体重は、18.5以上25未満であり18.5未満ですと低体重となります。

肥満とは?

肥満とは、体重が重たいだけでなく、体脂肪が過剰に蓄積した状態のことをいいます。肥満は足腰に負担をかけるだけでなく、関節や心臓に負担をかけてしまいます。

先ほど適性体重は22であり、18.5以上25未満は普通体重であるとお伝えしましたが、BMIが25以上30未満ですと肥満(1度)、30以上35未満ですと肥満(2度)、35以上40未満ですと肥満(3度)、40以上で肥満(4度)となっています。ただし、BMIでは、脂肪過多なのか筋肉質によって体重が重いのかといった点はわかりませんので、あくまでも指標の一つとして参考にすると良いでしょう。

肥満と高血圧の関係について

肥満の場合、内臓脂肪からさまざまな物質が分泌されることとなります。さまざまな物質の中には、ホルモンの働きや自律神経を乱すものがあり、その結果として血管を収縮させて血圧は上がってしまいます。

また、内臓脂肪が増えると悪玉コレステロールや中性脂肪が増えるため動脈硬化を進行させ、血圧は上がります。そのほか、塩分の摂りすぎが高血圧の原因となるのですが、そもそも肥満の方は過食であるため、塩分も摂りすぎてしまう傾向にあります。

痩せれば血圧は下がるのか?

結論からして、肥満の方が運動などで体重を減らし、痩せることで血圧は下がります。前項で、肥満が血圧をあげる原因となることをお伝えしましたが、その原因の一つが解消されていくということですので、必然的に下がっていくと言えます。また、運動をすることで、筋肉量が増えて基礎代謝も高くなれば、より健康的な体となるでしょう。

肥満は高血圧だけでなくさまざまな病気のもとになる

肥満は高血圧だけでなく、糖尿病や脂質異常症といった生活習慣病の原因にもなります。ですので、夜間に食べ過ぎないようにしたり、ゆっくりよく噛んで食事をしたり、運動をするといったことを意識し、肥満を改善するようにしましょう。

肥満は高血圧や糖尿病や脂質異常症の原因となりますし、高血圧は動脈硬化を進行させて心筋梗塞などの深刻な病気を招くことがあります。健康を考えた場合には、規則正しい生活が大切ですね。

肥満の原因とは?

続いて肥満の原因を見ていきましょう。

食べ過ぎ・飲み過ぎ

消費されるエネルギーよりも、食べ過ぎによって得られる摂取エネルギーが上回ることで、脂肪が増えて肥満になっていきます。

運動不足

現代では、エレベーターやエスカレーター、自動車や電車、座ったままの仕事など、運動が不足しやすい環境となっています。しかし、運動が不足すれば、エネルギー消費が少なく肥満になりやすくなります。エネルギー消費が少なければ摂取エネルギーも控えなければ、体重増加となってしまうでしょう。

基礎代謝の低下

基礎代謝とは、心拍や呼吸のために必要である最小限のエネルギーのことを言います。この基礎代謝が加齢などによって低下することで、1日の消費カロリーが減ってしまいますので、肥満の原因になります。逆に基礎代謝が上がることで、太りにくく痩せやすい体となります。

まとめ:肥満と高血圧の関係について

いかがでしたか?今回の内容としては、
・適性体重はBMI22のことを指す
・肥満は体脂肪が過剰に蓄積した状態のことをいう
・肥満の場合、内臓脂肪からさまざまな物質が分泌されて高血圧となる
・肥満の方は痩せることで血圧も下がる
以上の点が重要なポイントでした。肥満の方で血圧を気にされている場合は、適性体重を目指して食事の管理や運動をおこないましょう。肥満はさまざまな病気のもとになりますので、適性体重に近づいていくほどに健康的な体へ変わっていくことでしょう。