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アルコール(飲酒)は血圧を高くする?過度なアルコールの健康障害について
アルコールを過度に摂取すると、さまざまな健康障害を引き起こします。特にアルコールと血圧には深い関係があり、過度のアルコール摂取によって血圧に問題が起きてしまうのです。今回の記事では、お酒を飲みすぎた時の健康障害について説明しましょう。
Contents
血圧とは?
血圧は、心臓から送り出された血液が血管を押す力のことを指しています。心臓はポンプのように収縮・弛緩を繰り返し、酸素・栄養素を全身に届ける役割がある血液を全身に行き渡らせるのです。心臓が縮んで勢いよく血流が流れ出る時には血圧が高まり、緩やかになる時には血圧が低くなります。
血圧と飲酒の関係
アルコールは血管を拡張する作用があることから、お酒を飲み始めると血圧が一時的に下がります。しかし、アルコールを長期的に摂取し続けていると血圧が高くなってしまいます。
過度のアルコールで血圧が高くなるメカニズム
アルコールは体内に吸収されると、アセトアルデヒドに変化して血管を広げます。そのため一旦血圧を低くするものの、飲酒を続けることによって血中濃度が下がって血管が収縮し、血圧を上げてしまいます。つまり毎日飲酒をする人は、お酒を飲まない人よりも血圧が上がりやすくなると言えます。
高血圧を放置することで起こり得る問題
血圧が高い状態には自覚症状がなく、血圧が高いこと自体で体調が崩れるわけではありません。しかし、その状態が続けば、さまざまな病気に罹りやすくなるでしょう。
・脳梗塞
・脳出血
・くも膜下出血
・狭心症
・心筋梗塞
これらは高血圧によって動脈硬化が進み、命に関わる恐れがある病気です。
アルコールの節度ある適度な飲酒量について
厚生労働省の示す指標によると、アルコールの節度ある適度な飲酒量は、1日平均純アルコールで20g程度としています。純アルコール20gを飲み物に換算すると、次のような量になります。
・ビール中瓶1本
・チューハイ(7%)350ml缶1本
・日本酒1合
・ウイスキーダブル1杯
節度ある適度な飲酒量だとしても毎日の飲酒は避け、休肝日を設けるべきです。アルコールは男性に比べて女性の方が分解速度は遅く、男性でも年齢を重ねるごとに分解にかかる時間が長くなっていきます。女性や高齢者が飲酒をする時には、適正量よりも少ない摂取までに止めるべきでしょう。
飲酒のガイドライン | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
参考:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/alcohol/a-03-003.html#
アルコール摂取の問題点と健康障害
アルコールには、血圧を上げる以外にも多くのデメリットが存在します。特にアルコールを飲みすぎてしまうと、このような問題が出やすくなるでしょう。
薬の効果を弱める・強める副作用が出る可能性がある
何らかの薬を飲んでいる時にアルコールを摂取すると、その薬の効果を弱める・強めてしまう恐れがあります。
薬の服用をしている時には、量に関わらず飲酒を控えてください。
睡眠の質が下がる
アルコールを飲むと眠りやすいと感じる方は多いでしょう。しかし実際は、寝付きは良くなるものの、眠りの質が悪くなってしまいます。そのため、不眠症になる危険性があるのです。
肝臓病になる
アルコールの飲み過ぎは肝臓の負担になります。過度のアルコールによって、脂肪肝・アルコール性肝炎・肝硬変などに罹る恐れがあるでしょう。肝臓は人間の体の中でも特に強く、些細な異変では症状が出ない臓器であるため、アルコールをよく飲む方という方は、定期的に血液検査を行うことをお勧めします。
肥満につながりやすい
アルコールはメタボリックシンドロームの原因の一つです。飲酒をする際には、お酒のカロリーとともにカロリーの高い食べ物を一緒に口にする場合が多く、太りやすくなってしまうのです。
アルコールによるその他の健康障害
その他にもアルコールを飲みすぎることで考えられる健康障害には、次のようなものがあります。
・がんの原因になる
・口内衛生が低下して歯科疾患を引き起こす
・認知症になる危険性を高める
・アルコール依存症になってしまう
・循環器系疾患・膵臓病の原因になる
過度のアルコールは、非常に多くの健康障害を招くと言えるでしょう。
まとめ:アルコール(飲酒)は血圧を高くする?過度なアルコールの健康障害について
いかがでしたか?アルコールは少量を飲んでいる段階であれば血管を広げて血圧を下げますが、長期的に飲み続けることで血圧を高くするということでした。
また、アルコールによる健康障害は非常に多く、過度の飲酒によって、不眠症・肝臓病・肥満・がん・認知症・アルコール依存症・腎臓病などに罹る可能性が高まるため注意しましょう。
さらに高血圧になれば、脳卒中・脳梗塞・心筋梗塞などの命に関わる重篤な疾患も引き起こしやすいです。飲酒習慣のある方は、休肝日を定期的に設定するなど節酒を心がけましょう。