悪寒戦慄とは?原因・症状・対策|熱を伴わない悪寒についても解説!

悪寒戦慄という言葉を知っていますか?悪寒戦慄は突然、寒気・震えが発生する状態のことで、風邪などの体調不良の他、自律神経の影響によって引き起こされます。


今回の記事では、悪寒戦慄が起こる原因・症状・対策について詳しく紹介していきます。熱がないのに頻繁に寒気や震えを感じるという方は、ぜひ参考にしてください。

<h2>悪寒戦慄とは?</h2>

悪寒戦慄とは、突然強い寒気を感じて体がガクガク・ブルブルと震える状態です。真冬の室外に出た時のように、歯がカチカチとなる場合もあるでしょう。


悪寒戦慄が発生すると、お風呂に入るなどの方法でしっかり体を温めても、すぐに寒気や震えが止まりません。このような症状は多くの方が発熱初期に経験しますが、風邪などの原因がない状態でも発生することがあります。

<h2>悪寒戦慄の原因</h2>

悪寒戦慄の原因は風邪などの体調不良によるものと、ストレスなどの影響を受けて自律神経に問題が生じている場合の2種類があります。ここでは、それぞれの原因について詳しく説明しましょう。

<h3>風邪などの体調不良による悪寒戦慄</h3>

風邪などの感染症や何らかの疾患によって体温が急激に上がる際、体温中枢の調節レベルが高く設定されるため、体は設定された温度まで体温を上げる目的で皮膚血管の収縮・立毛筋を収縮させます。そのために寒気が発生するのです。同時に筋肉も収縮することから、震えが起こります。風邪などを原因とした発熱時の悪寒戦慄は、体温の上昇とともに緩和します。


悪寒戦慄を引き起こす疾患の代表例は次の通りです。

・風邪

・インフルエンザ

・肺炎

・食中毒

・腎盂腎炎

・虫垂炎

・胆嚢炎

<h3>自律神経の問題が引き起こす悪寒戦慄</h3>

自律神経には交感神経と副交感神経の2つの種類があり、人間の体はそれぞれの神経がバランスを保つことで健康を維持できるようになっています。


交感神経は人間の体を活発に動かす・副交感神経はリラックスして休ませる役割を持っています。ストレスや疲労によってこの自律神経のバランスが崩れると、交感神経が過剰に働き、毛細血管が収縮して体温が体の隅々まで届きにくくなります。それによって悪寒・震えなどの不快な症状が起こるのです。


過度のストレスの影響で自律神経が乱れていると、悪寒戦慄だけでなく頭痛・嘔吐・吐き気・下痢などさまざまな不調を招くでしょう。

<h2>自律神経の乱れによる悪寒戦慄の対処法</h2>

自律神経が乱れていることが原因で悪寒戦慄が発生している場合は、放置してもなかなか症状が良くなりません。ここでは、自律神経の影響で起こる悪寒戦慄の対処法について説明しましょう。

<h3>ストレスの発散方法を見つける</h3>

自律神経はストレスの影響を受けて乱れやすくなってしまいます。没頭できる趣味や心をリラックスさせられることを見つけ、習慣化させてください。


上手にストレスと付き合えるようになれば、ストレスによって引き起こされる体調不良を予防できるでしょう。

<h3>体が温まるものを食べる</h3>

寒気を感じている時には、体を温める食べ物を積極的に食べて体を温めてください。スープなどを食べるのも良いですが、生姜などを摂取して体の中から体温を上げる工夫をすると良いでしょう。夏でも冷たい飲み物・食べ物ばかりを口にするべきではありません。

<h3>体を温める</h3>

体を冷やさない服を着たり、湯船に浸かってしっかりと体を温めることによって、寒気や震えを緩和します。湯船に浸かる場合は、40度程度のお湯に20分以上浸かってください。特に体が冷えやすい冬場には、カイロ・腹巻き・靴下などを使って普段から体を冷やさないようにします。

<h3>適度な運動をする</h3>

筋肉は体を温めるのに役立つだけでなく、血管が広がるために体温を上昇させることができます。運動自体が苦手という方でも、ウォーキングなどであれば気軽に取り組みやすいでしょう。特に有酸素運動は、体を芯から温める効果が期待できます。

<h3>規則正しい生活を心がける</h3>

規則正しい生活は自律神経を整える・感染症にかかりにくい体を作るために有効です。夜更かしをやめて早寝早起きを心がけ、健康的な生活が送れるようにしてください。

<h3>漢方を使う</h3>

体を温める・ストレスを緩和する効果の期待できる漢方を使うという手段もあります。

お勧めの漢方は以下の通りです。

・抑肝散加陳皮半夏:精神をリラックスさせる

・抑肝散:神経の高ぶりを鎮める

・香蘇散:悪寒・頭痛・熱っぽさを緩和する