寝不足や過眠で頭痛が起こる場合がある?頭痛と睡眠の関係について

「寝すぎたせいか頭痛がする…」
「寝不足によって頭痛が起こることはあるのだろうか…?」
「寝不足は万病のもと」と言いますが、睡眠時間が多過ぎることも良い状態とは言えません。実は、寝不足や過眠は頭痛の原因になることがあるのです。

今回の記事では、睡眠と頭痛の関係について詳しく説明していきます。原因不明の頭痛に悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてください。

Contents

睡眠の役割について

睡眠中には成長ホルモンが分泌され、体の組織の修復・免疫力の増強・記憶の整理などが行われます。睡眠は心身の健康維持に欠かせない大切な要素だと言えるでしょう。

理想的な睡眠時間とは?

必要な睡眠時間には個人差があり、明確な基準はありません。日中に眠気を感じない睡眠時間が、自分に適した睡眠時間だと言えるでしょう。また、睡眠時間は年齢によっても変化します。子供には多くの睡眠が必要ですが、高齢者は長時間眠ること自体が難しいと感じる方が多いのです。日本人全体の平均睡眠時間は7時間程度で、男性よりも女性の方が短い傾向があります。

レム睡眠とノンレム睡眠

人間の睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類に分類できます。それぞれの睡眠には別の役割があり、どちらの睡眠も体に必要なものです。続いて、レム睡眠とノンレム睡眠について見ていきましょう。

レム睡眠

レム睡眠の最中は、体は眠っているものの脳は活発に活動しています。レム睡眠の間に脳は記憶の整理・定着を行っているのです。レム睡眠中には目がピクピクと動くこともあります。

ノンレム睡眠

ノンレム睡眠では、大脳も体と一緒に休みます。一般的には睡眠は、ノンレム睡眠から始まり、徐々に眠りが浅くなるレム睡眠に移行していくという周期を一晩に複数回繰り返します。一晩の睡眠を前半と後半で分けると、前半はノンレム睡眠の時間が長く、後半はレム睡眠の時間が長くなるのです。

寝不足が招く問題

寝不足は多くの不調の元となります。寝不足を原因として起こる問題は次の通りです。
・集中力・判断力・記憶力の低下
・ストレスの増大
・免疫力の低下
・太りやすくなる
・生活習慣病に罹りやすくなる
つまり寝不足の状態が続く状態は、健康的な生活を送ることが難しくなる可能性があると言えるでしょう。

過眠症について

睡眠の眠り過ぎは一見健康に問題のない状態であるように感じますが、十分な時間眠っても体調が優れなかったり、日中に激しい眠気に襲われるなどの症状があらわれるのが過眠症です。過眠の原因には、ストレス・睡眠時無呼吸症候群・睡眠の質の低下を起こす環境などが挙げられます。寝不足は避けるべき状態ですが、多過ぎる睡眠も健康を害してしまいます。

睡眠と頭痛の関係

睡眠と頭痛には深い関係があります。お伝えしたように、睡眠は脳にとって欠かせない要素であり、寝不足・過眠によって頭痛が起こってしまうこともあるのです。

その理由としては、睡眠の過不足によってホルモン分泌などに作用して頭痛が起きるのではないか…と考えられています。また、睡眠不足によって疲労が蓄積して頭痛が起こったり、睡眠不足で血管が収縮して頭痛が起こる、などという意見もあります。

そのほか、睡眠をとると血管が弛緩しますが、長時間寝ることによってその状態が続きます。長時間血管が弛緩した状態から目覚めると、血液を送るために脳の血管が拡張し片頭痛が起こると考えられます。

睡眠と自律神経の関係

睡眠は自律神経に大きく影響を与えます。自律神経には副交感神経と交感神経があり、副交感神経は体を休める・交感神経は体を活動的に動かす役割を持っています。そのため、睡眠中は副交感神経が優位になり、体を活発に動かす必要のある日中は交感神経が優位に働きます。

自律神経の乱れについて

自律神経の乱れによって頭痛が起こる場合もあり、自律神経の乱れは睡眠不足・過眠と関わりがありますので、自身に適した時間の睡眠をとることが大切であると言えます。

自律神経の乱れは、頭痛以外にも次のような多くの不調を招きます。
・胃痛
・めまい
・ほてり
・動悸
・下痢
・吐き気
・震え
・倦怠感
・食欲不振

睡眠の問題による頭痛の対処法

続いて、睡眠が原因の頭痛に効果が期待できる対策を紹介します。

入浴で体を温める

入浴によって体をしっかり温めると、筋肉の緊張がほぐれて体がリラックスし、頭痛改善が期待できます。なかなか眠れないという方でも、心地良い眠りにつけるようになるでしょう。

適度な運動

運動をすると血流が良くなって頭痛の元となる原因物質・疲労物質が流れやすくなります。運動をする時間が用意しにくいという方は、ストレッチをするだけでも血流を良くする効果が得られるでしょう。適度な運動は不眠の改善にも役立ちます。

休憩する

体を休めてリラックスすれば、辛い頭痛が和らぐことがあります。片頭痛をお持ちの方は、明るい光で頭痛がひどくなることもありますので、薄暗い場所で体を休めると良いでしょう。

頭痛薬を飲む

あまりに頭痛が辛い時には頭痛薬を活用して一時的に症状を和らげるという手段もあります。ただし、根本的な解決にはならないため、常に頭痛薬を飲んで過ごすというのは望ましくありません。頭痛薬の使用は、あくまで一時的な使用にとどめるべきでしょう。

まとめ:寝不足や過眠で頭痛が起こる場合がある?頭痛と睡眠の関係について

いかがでしたか?今回の内容としては、
・睡眠は人間の心身を休ませるために欠かせない行為
・適切な睡眠時間は人によって変わる
・睡眠時間が多過ぎても少な過ぎても頭痛の原因になる
・睡眠の問題で頭痛が発生している時には、体を休ませる、運動をするなどの方法が効果的
以上の点が重要なポイントでした。睡眠は健康を維持するために欠かせない重要な要素です。睡眠に問題を感じているのなら、自分に適した睡眠時間を探ることから始めましょう。