アスベリン錠は市販されているのか?アスベリン錠の有効成分を含む市販薬を紹介!

アスベリン錠(アスベリン錠10またはアスベリン錠20)を使用した経験がある方は、再度似た症状があらわれて、再び必要となる方もいるのではないでしょうか?そのような人が気になるのは、アスベリン錠は市販されていないのか?という点かと思います。

そこで今回は、アスベリン錠は市販されているのか?という点をテーマにお届けしていきます。また、アスベリン錠の有効成分を含む市販薬についても紹介していきます。

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アスベリン錠(製造販売元:ニプロESファーマ株式会社)とは?

アスベリンとは、チペピジンヒベンズ酸塩を有効成分とする鎮咳剤であり、アスベリン錠10のほかに、アスベリン錠20・アスベリン散10%・アスベリンドライシロップ2%などが販売されています。

効果・効能としては、
下記の疾患に伴う咳嗽(せき)及び喀痰喀出困難(たんが出にくい)
『感冒・上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)・急性気管支炎・慢性気管支炎・肺炎・肺結核・気管支拡張症』
以上が挙げられます。

副作用としては、
食欲不振・便秘、そして腹痛・嘔吐・呼吸困難など伴うアナフィラキシー様症状などが、あらわれることがあります。

アスベリン錠は市販されているのか?

医療用医薬品は基本的に処方箋を発行してもらって手にするものであり、アスベリン錠は医療用医薬品の分類に入るため、市販はされていません。一方、ドラッグストアなどで見かける薬はOTC医薬品という分類に入っており、受診しなくても直接購入することができます。また、医療用医薬品は、作用や使用方法などの点で医師や薬剤師などの専門家による管理が必要であり、保険が適用される(一部例外を除く)医薬品となっています。

医薬品の分類ネット販売可否対応者
医療用医薬品処方箋医薬品不可(対面販売)薬剤師
処方箋医薬品以外不可(対面販売)薬剤師

OTC医薬品分類ネット販売可否対応者
要指導医薬品不可(対面販売)薬剤師
一般用医薬品第一類医薬品ネット販売可薬剤師
第二類医薬品ネット販売可薬剤師・登録販売者
第三類医薬品ネット販売可薬剤師・登録販売者

上記の表にネット販売の可否が記載されている通り、医療用医薬品とOTC医薬品のうちの要指導医薬品はネット販売ができない仕組みになっています。ただし、第一類医薬品~第三類医薬品はネット販売が可能ですので、これらに分類される薬は通販サイトで購入することが可能です。

チペピジンヒベンズ酸塩が含まれる市販薬

アスベリン錠10などは医療用医薬品であるため市販されていませんが、含有成分のチペピジンヒベンズ酸塩が含まれる市販薬は販売されています。

・ヒストミンV(製造販売元:小林薬品工業株式会社-指定第二類医薬品)
・フジコールカプセル(製造販売元:湧永製薬株式会社-指定第二類医薬品)
・ルルアタックFXa(製造販売元:滋賀県製薬株式会社 -指定第二類医薬品)
・ラクロンゴールド微粒(製造販売元:米田薬品工業株式会社 -指定第二類医薬品)
これらはすべて、チペピジンヒベンズ酸塩が含まれている市販薬になります。

ただし市販薬には、チペピジンヒベンズ酸塩以外にも有効成分としてさまざま入っているため、アスベリン錠とまったく同じ効果が得られるわけではない点に注意しましょう。

続いて、それぞれの市販薬について見ていきましょう。

ヒストミンV(製造販売元:小林薬品工業株式会社-指定第二類医薬品)

ヒストミンVは、咳を鎮めるチペピジンヒベンズ酸塩以外に、咳やたんに効果があるチペピジンヒベンズ酸塩や、頭痛や発熱、関節の痛みなどを鎮めるイブプロフェンなどが含まれたかぜ薬になります。

効能・効果としては、鼻水・鼻詰まり・くしゃみ・喉の痛み・咳・たん・発熱といったかぜの諸症状が挙げられます。

フジコールカプセル(製造販売元:湧永製薬株式会社-指定第二類医薬品)

フジコールカプセルは、チペピジンヒベンズ酸塩以外に、抗ヒスタミン作用によりくしゃみや鼻水を鎮めるクロルフェニラミンマレイン酸塩や、たんをうすめるグアヤコールスルホン酸カリウムなどが含まれた総合かぜ薬になります。

ルルアタックFXa(製造販売元:滋賀県製薬株式会社 -指定第二類医薬品)

ルルアタックFXaは、チペピジンヒベンズ酸塩以外に、熱を下げたり関節や喉の痛みを和らげるイソプロピルアンチピリンや、のどや鼻の粘膜の炎症を鎮めるグリチルリチン酸、気管支をひろげるdl-メチルエフェドリン塩酸塩が含まれた総合かぜ薬になります。

ラクロンゴールド微粒(製造販売元:米田薬品工業株式会社 -指定第二類医薬品)

ラクロンゴールド微粒は、チペピジンヒベンズ酸塩以外に、発熱や喉の痛みなどを鎮めるアセトアミノフェンや頭痛を鎮める無水カフェイン、たんを出しやすくするグアイフェネシンを含んだ総合かぜ薬になります。

咳症状・セルフメディケーション注意すべきこと

咳は風邪をひいた際によく出ることがあると思いますが、それは単なる咳ではない場合があります。風邪に併発して起きることがある症状のひとつとして咳喘息がありますが、風邪が治ったはずなのに咳が続くという場合にこの病気が疑われます。通常の風邪ではないなと思えば、なるべく早く受診するようにしましょう。

セルフメディケーションは健康維持のために良い一方で、隠れた症状に気付かず受診すべき病気の治療が遅れてしまうことがあります。市販薬の添付文書には〇回使用して症状が良くならなければ医師、薬剤師または販売登録者に相談しましょうと記載されています。その回数やその他の注意事項は必ず目を通すようにしましょう。

まとめ:アスベリン錠は市販されているのか?アスベリン錠の有効成分を含む市販薬を紹介!

いかがでしたか?今回の内容としては、
・アスベリン錠(10または20)は医療用医薬品であり市販されていない
・薬の分類によりネット販売の可否が変わる
・アスベリン錠の有効成分であるチペピジンヒベンズ酸塩が含まれる市販薬は存在
・通常の風邪ではないなと思えばなるべく早く受診すること
以上の点が重要なポイントでした。今回はチペピジンヒベンズ酸塩が含まれる市販薬を紹介しましたが、成分に目を向けることでセルフケアの幅は広がります。ただし、セルフケアで隠れた病気の発見が遅れないように、セルフケアのメリットだけでなくリスクも頭に入れておきましょう。