トラネキサム酸はどんな薬?市販で購入できる?

トラネキサム酸は止血や肝斑の治療などとして用いられるほか、美容液やフェイスマスクなど美容アイテムにも使われている成分です。主に美容の分野で使われることの多い成分だといえます。病院で処方してもらうこともできますが、市販で購入できたら便利だと考えている方は多いでしょう。

そこで今回は、トラネキサム酸を市販で購入する方法をご紹介します。あわせてトラネキサム酸の効果やメカニズム、副作用などを詳しくご解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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Contents

1.トラネキサム酸とは

トラネキサム酸は、トランサミンという名前でも知られるお薬です。人工的に合成されたアミノ酸の一種として知られています。美容分野でよく使われているお薬ですが、他にも多くの適応をもっていることが特徴です。どのような疾患に有効なのか、またどういった副作用をもっているのかをまずは見ていきましょう。

1ー1.トラネキサム酸の主成分と効果

トラネキサム酸の主成分は、名前のとおりトラネキサム酸です。病院で処方されることの多いトランサミンの主成分と同じで、下記のような用途で用いられています。

・白血病や再生不良性貧血、紫斑病などの出血傾向の治療

・手術中や術後の異常出血

・肺出血や鼻出血、腎出血などの異常出血

・湿疹や蕁麻疹などによる紅斑や腫脹、そう痒などの症状

・扁桃炎や咽頭炎

・口内炎における口内痛や口内粘膜アフター

トラネキサム酸には出血や炎症を抑えるはたらきがあるため、主に出血傾向が見られる疾患や風邪や扁桃炎などによる、のどの炎症を抑えることを目的で使用されます。

上記の効果を見てもらうとわかるとおり、実は肝斑やシミの治療に関してトラネキサム酸の添付文書には記載されていません。肝斑やシミに対して効果は認められているものの、美容を目的とした使用は保険適用とならないため効果に記載されていないのです。

1ー2.トラネキサム酸の副作用

トラネキサム酸で見られやすい副作用と、その発現頻度は次のとおりです。

・食欲不振(0.61%)

・悪心(0.41%)

・嘔吐(0.20%)

・胸焼け(0.17%)

・そう痒感(0.07%)

・発疹(0.07%)

胃腸系の症状が起こりやすいお薬だといえますが、副作用が起こる頻度は少なく服用しやすいお薬として知られています。

1ー3.トラネキサム酸の用法用量

1日750~2,000mgを3~4回にわけて服用します。服用量は症状や年齢によって変わるため、医師や薬剤師に指示された用法用量を守って服用するようにしてください。

3.トラネキサム酸が肝斑を薄くする仕組み

保険適用の治療では出血傾向や炎症の治療などにしか使用できないトラネキサム酸。肝斑は保険適用の症状とは大きく違い、お肌に起こるトラブルの1つです。どのようなメカニズムでトラネキサム酸が肝斑の治療に効果を示すのか、またなぜ肝斑ができてしまうのかを見ていきましょう。

3ー1.肝斑ができる原因

肝斑は一般的なシミとは違い、両頬を中心に左右対称にできる事が多いシミのことです。シミといえば紫外線や外部からの刺激などが原因になりやすいイメージがありますが、肝斑はまた違った原因でできます。

肝斑ができる原因は、主に女性ホルモンの影響です。女性の体は、年齢とともに女性ホルモンのバランスが変化していきます。バランスが変化することでメラニン色素の生成を活性化するはたらきのある黄体ホルモンが増え、肝斑ができやすくなるのです。そのため肝斑はほとんどが女性に見られます。

肝斑ができやすいのは30~40代で、高齢者ではほとんど発症しないことが特徴です。基本的には肝斑の原因は女性ホルモンの影響と考えられていますが、紫外線や外部からの刺激がまったく影響しないわけではありません。

頬は洗顔や化粧、マッサージなどで刺激を受けやすいほか、顔の高い位置にあるので紫外線の影響も受けやすい部位です。ホルモンバランスにプラスして紫外線や刺激も肝斑の原因になり得ます。

3ー2.肝斑とシミの違い

一見すると肝斑とシミは同じように見えることがあるでしょう。しかし、肝斑とシミはそれぞれ違った特徴をもっています。まず肝斑は、両頬を中心にもやもやとしたシミが左右対称に広がっていることが一番の特徴です。

複数のシミが集まって広がっているようなイメージをしてみてください。一つひとつのシミは輪郭があいまいで、ぼんやりとしています。

一方でシミは、輪郭がはっきりしており、あらゆる部位にできるものです。肝斑のように必ず左右対称にできるということもありません。

3ー3.トラネキサム酸が肝斑に有効な理由

肝斑は女性ホルモンの影響が原因と考えられていますが、トラネキサム酸は女性ホルモンに影響を与えることなく治療を行います。メラニン色素の生成が活発になることで肝斑が発生するため、このメラニン色素の生成を抑えてあげるのです。

トラネキサム酸は、プラスミンという物質のはたらきを抑える効果をもちます。プラスミンは、メラニン色素を生成する工場であるメラノサイトを活性化する物質です。トラネキサム酸がプラスミンのはたらきを抑えることでメラニン色素の生成を阻害し、肝斑を薄くしていきます。

肝斑の治療としてトラネキサム酸のみが使われることもありますが、多くはビタミンCやL-システインなどが併用されるケースが多いでしょう。ビタミンCはやL-システインもメラニン色素の生成を抑えるはたらきをもっています。トラネキサム酸とはまた違った角度からメラニン色素の生成を抑えてくれるので、併用することでよりメラニン色素を作りにくくするのです。

4.トラネキサム酸の注意点

比較的、副作用が少ないといわれているトラネキサム酸ですが、服用する上でいくつかの注意点があります。

4ー1.トラネキサム酸は妊娠中や授乳中でも使えるか

トラネキサム酸は妊娠中に服用しても胎児の奇形発現に影響がないお薬だと言われています。そのため妊娠中でも服用が可能です。添付文書にも妊娠中に服用に関してはとくに注意喚起がされていません。

ただし妊娠中は、大きくなったお腹で静脈が圧迫されたり血液を固まりやすくするエストロゲンの分泌量が増えたりすることで、非妊娠時よりも血液が固まりやすい状態になっています。

トラネキサム酸も血液を固まりやすくするはたらきがあるため、血栓ができやすい方が服用すると血栓症を起こす可能性があるので注意しなければいけません。妊娠中にトラネキサム酸を服用したい方は、念のため医師や薬剤師へ相談してから服用してください。

また、授乳中の服用に関してもとくに問題はないと考えられています。トラネキサム酸がもともと小児にも適用をもっていること、母乳を介して成分が子供に移行しても問題ないことが理由です。

4ー2.血栓や血液の凝固障害がある方は服用に注意が必要

トラネキサム酸には血液を固まりやすくするはたらきがあります。そのため脳血栓や心筋梗塞など、血栓がある方や血液に凝固障害がある方は医師の管理のもと慎重に服用しなければいけません。該当の疾患をお持ちの方は、自己判断でトラネキサム酸の服用をせず、必ず医師に確認してから服用してください。

また何らかの理由でトロンビンを服用中の方は、トラネキサム酸の服用ができません。トロンビンにも血液を固まりやすくするはたらきがあるため、トラネキサム酸と併用することで血栓症などのリスクが高まるためです。

5.トラネキサム酸を市販で購入する方法

トラネキサム酸は、市販でも購入できるお薬です。主にドラッグストアや薬局で購入できます。ただし市販のトラネキサム酸は、医療用のものと比べて治療に使える範囲が狭いため症状によっては市販のトラネキサム酸で対応できない場合もあります。

5ー1.ドラッグストアや薬局で購入する

ドラッグストアや薬局に行くと、トラネキサム酸が配合されたお薬がいくつか販売されています。市販されているトラネキサム酸は、主に次の用途で服用できるものです。

・風邪

・のどの痛み

・肝斑

のどの炎症を抑える目的で風邪薬にトラネキサム酸が配合されているものは比較的よく見られるものでしょう。なかにはトラネキサム酸のみを配合した、のどの痛み専用の飲み薬もあります。

また肝斑の治療を専門とした飲み薬もありますが、こちらは第一類医薬品のため、薬剤師がいないと購入できません。ドラッグストアだと薬剤師が常駐していることのほうが少なく、せっかく足を運んでも薬剤師不在で購入できないこともあります。ドラッグストアで購入予定の方は、薬剤師がいる時間を確認しておくとよいでしょう。

病院でトラネキサム酸が処方された場合は出血や蕁麻疹などの治療にも使えますが、市販の場合はこれらに適用をもつものは販売されていないので注意してください。

この他、医薬品ではありませんがトラネキサム酸を配合した美容液やフェイスマスク、化粧水なども販売されています。

5ー2.零売薬局で購入する

トラネキサム酸を市販で購入する方法として、零売薬局(れいばいやっきょく)を利用する手もあります。零売薬局とは、病院で処方される医薬品のうち「非処方箋医薬品」に該当するものを処方箋なしで購入できる薬局のことです。つまり、病院に行かないと処方してもらえなかったお薬の一部が、処方箋なしで購入できる薬局です。

零売薬局で購入できるトラネキサム酸は、ドラッグストアや一般的な調剤薬局で購入できるトラネキサム酸とは違い、出血や蕁麻疹へ適用出来ることが大きな違いです。そのため、とくに市販薬では対応できない疾患でトラネキサム酸を服用している方に零売薬局の利用が向いているといえるでしょう。

零売薬局を利用すれば病院を受診する手間を省けるので、平日になかなか休みを取れない方や忙しくて病院に行く暇がない方にもおすすめです。もちろん零売薬局には薬剤師が常駐しているので、気になることがあればいつでも相談できます。

5ー3.零売薬局はまだ数が少ないが今後増えていく

零売薬局は残念ながら通常の薬局と比べると、まだまだ数が多くありません。主に都心部や政令都市を中心に店舗が展開されているのみで、郊外ではなかなか見かけないのが現状です。

しかし零売薬局は、日本の状況を考えると、今後は増えていくだろうと考えられます。なぜなら零売薬局が広まることで医療費の削減に大きくつながるからです。実は市販でも取り扱いのある医療用医薬品の処方だけでも、5,000億円以上も医療費がかかっています。

もし零売薬局が一般に広まれば、この5,000億円もの医療費を削減できるのです。近年では医療費が財源を圧迫していることから、医療費の自己負担割合を見直す動きも見られています。このまま医療費が膨らみ続ければ、将来の私たちが負担する医療費は間違いなく今より高くなるでしょう。このような事態を避けるためにも、零売薬局が今大きく注目されています。

5ー4.トラネキサム酸を購入するならセルフケア薬局

セルフケア薬局は、日本で初めてとなる零売薬局のチェーン店です。どなたでも零売薬局を活用してもらえるよう、店舗の展開を進めています。お近くにセルフケア薬局があるか、ぜひ検索してみてください。

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6.まとめ

トラネキサム酸は、出血や炎症、肝斑の治療などに用いられるお薬です。市販だと風邪やのどの痛み、肝斑の治療薬として用いられています。ただし肝斑の治療薬は薬剤師がいないと購入できない第一類医薬品に分類されているため、時間帯によってはドラッグストアに行っても購入できないことがあるでしょう。

いつでも気軽にトラネキサム酸を購入したい方は、ぜひ零売薬局を活用してみてください。零売薬局では病院で処方されるお薬の一部を処方箋なしで購入できます。零売薬局にはいつでも薬剤師がいるので、ドラッグストアのように薬剤師がいる時間帯を気にする必要がありません。忙しい方や病院になかなか行けないけど薬が必要な方は、零売薬局の利用がとても便利です。