鼻詰まりに使われるコールタイジン点鼻液は市販薬として販売されているのか?

「以前に処方されたことのあるコールタイジン点鼻液は市販されているのだろうか…」
「市販されていればまたコールタイジン点鼻液を購入したい…」このような方はいらっしゃいませんか?

使用した薬によって症状が改善した経験があれば、再発などでまた使用したいと思うこともあるでしょう。鼻詰まりなどの症状を改善させる薬として、コールタイジン点鼻液(製造販売元:株式会社陽進堂)が一つ挙げられますが、この薬は市販ですぐ手に入るものなのでしょうか?

今回は、鼻詰まりに使われるコールタイジン点鼻液は市販されているのか?という点をテーマにお届けしていきます。

Contents

コールタイジン点鼻液(製造販売元:株式会社陽進堂)について

コールタイジン点鼻液は耳鼻科で主に処方される薬であり、血管収縮作用を持つ塩酸テトラヒドロゾリンと、抗炎症作用を示すプレドニゾロンという有効成分が2種類含まれています。

鼻にシュッと噴霧すると鼻腔が瞬時に広がり、血管収縮作用によって辛い鼻詰まりが改善されます。そんなコールタイジン点鼻液ですが、果たして市販されているのでしょうか?

コールタイジン点鼻液(製造販売元:株式会社陽進堂)は市販されていない

コールタイジン点鼻液(製造販売元:株式会社陽進堂)は、医療用医薬品であるためドラッグストアや通販では購入できません。それはなぜなのか、という点を説明するために薬の分類についてお伝えします。

薬の分類による市販の可否

薬には分類があり、大きく医療用医薬品とOTC医薬品に分かれます。医療用医薬品は受診のうえ処方される薬(市販されていない)であり、OTC医薬品はドラッグストアや通販で購入できる薬(市販されている)になります。医療用医薬品は、作用や使用方法などの点で医師や薬剤師などの専門家による管理が必要であるため、そもそも医療用医薬品に分類されるコールタイジン点鼻液は市販されていないのです。

ちなみに、OTC医薬品は要指導医薬品と第一類~第三類医薬品に分けられ、通販で購入できるのは第一類医薬品~第三類医薬品になります。

コールタイジン点鼻液(製造販売元:株式会社陽進堂)と同成分の市販薬が存在

コールタイジン点鼻液(製造販売元:株式会社陽進堂)に含まれる成分は、テトラヒドロゾリンとプレドニゾロンであることは先述していますが、実は同成分を含む薬が市販薬として販売されています。

それが、コールタイジン点鼻液a(指定第二類医薬品)という薬です。医療用医薬品のコールタイジン点鼻液に”a”が付いているこの製品ですが、製造販売元が医療用医薬品と同じ株式会社陽進堂です。また、有効成分の種類、量ともに医療用のコールタイジン点鼻液と同じです。(添加物は若干の差があります)

医療用医薬品のコールタイジン点鼻液と市販薬との違いは?

同成分と言っても、医療用医薬品と一般用医薬品で括りが異なります。この2つは薬ができるまでの製造過程・試験法に差があります。医療用医薬品は基本的に医療機関でもらえるものなので、厳密な製造法・試験法のもと製造されます。どちらもしっかりと安全を意識して造られていますが、医療用医薬品の方が手の込んだ製造過程となります。

コールタイジン点鼻液a(指定第二類医薬品)の特徴

次に、コールタイジン点鼻液a(指定第二類医薬品)の効能・効果や用法用量、副作用、使用上の注意について触れていきたいと思います。

効果・効能

急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎*による次の諸症状の緩和:
鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ、頭重(頭が重い)

*副鼻腔炎…副鼻腔炎は蓄膿症のことであり、ウイルスや細菌が原因となって副鼻腔に炎症が起こる病気。

用法・用量

7歳以上の方は1日3時間以上の時間をおいて6回まで使用できます。7歳未満の方は使用できないのでご注意ください。

副作用

コールタイジン点鼻液aの副作用としては以下が挙げられます。
・発疹/発赤/かゆみ(皮膚)
・眠気/頭痛/めまい/不眠/ふるえ/脱力感(精神神経系)
・はれ/刺激感/乾燥感/鼻水/熱感(鼻)
・血圧上昇/不整脈/動悸/味覚異常/口の渇き(その他)
これらの症状があらわれれば、医師、薬剤師または販売登録者に相談しましょう。

使用上の注意

上記で挙げた副作用は、患部が化膿している人が使用したり、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害剤(セレギリン塩酸塩等)で治療を受けている人が使用すると、発生しやすくなります。また、長期連用も症状悪化や副作用が起こりやすくなりますのでしてはいけません。

そして、3日間ほど使用しても症状がよくならなければ使用を中止し、医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。

鼻詰まりのメカニズム

鼻が詰まっている状態は、何らかの理由で鼻腔内の粘膜が腫れています。鼻腔内の粘膜には小さな毛細血管が通っており収縮・拡張をしますが、腫れている時は拡張状態になります。
よくある原因としては、アレルゲンによるアレルギー性鼻炎や風邪、副鼻腔炎などが挙げられます。

まとめ:鼻詰まりに使われるコールタイジン点鼻液は市販薬として販売されているのか?

いかがでしたでしょうか?今回の内容としては、
・コールタイジン点鼻液(製造販売元:株式会社陽進堂)は塩酸テトラヒドロゾリンとプレドニゾロンが含まれている
・医療用医薬品のコールタイジン点鼻液(製造販売元:株式会社陽進堂)は市販されていない
・同成分が含まれる市販薬がコールタイジン点鼻液a(製造販売元:株式会社陽進堂)
・コールタイジン点鼻液a(指定第二類医薬品)は鼻づまりや鼻みずを緩和させる
以上の点が重要なポイントでした。鼻詰まりがあると寝苦しかったり集中力が続かなくなったりするため、少しでも緩和させたいと思うものです。やはり医療用医薬品が良いという方や市販薬でも問題ないという方などそれぞれだと思いますが、薬を選ぶうえでの参考にしていただければと思います。