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【アレルギー検査】食物経口負荷試験とは?
アレルギー検査の一つである食物経口負荷試験では、アレルギーが疑われている食品を複数回または一度口にして、アレルギー反応が出るかどうかを確認します。アレルギー症状に対して対応が可能なように、試験は必ず医療機関で医師の管理下で実施されます。
今回は、食物アレルギーの診断方法である食物経口負荷試験について、その方法や注意点などを詳しく説明していきます。
Contents
食物経口負荷試験とは?
食物経口負荷試験は、アレルギー症状が出てしまう食品やアレルギー症状の出る可能性がある食品を、医療機関で口にしておこなわれる検査になります。
その目的はアレルギーの有無の確認だけでなく、どのくらいの量まで安全に食べられるのかを知るためにも用いられます。試験では少量から摂取をはじめて、患者の様子を見ながら摂取量を調整していきます。
食物経口負荷試験の対象者
食物経口負荷試験は、次のような方を対象に実施されます。
・アレルギーがあるものを食べることに不安を感じている方
・該当の食品でアレルギー反応があるけれど、どの程度の量までなら食べられるのかを確認したい方
・何らかの食品にアレルギー反応を示したけれど、どの食品が原因か特定ができなかった時
・以前アレルギー反応があった食品を、今も食べられないのか確認したい時
・少量であればアレルギー反応がない食品を、どこまで食べられるのか知りたい時
・アレルギーがある乳児が離乳食で、卵などのアレルギー反応が強く出やすい食品を摂取し始める時
食物アレルギー治療の基本
アレルギーがある場合は、そのアレルギー症状が出る食品だけを除去します。また、必要最小限の原因食物の除去として、少量なら食べられるという場合には、食べられる範囲の量を日常生活で摂取します。
アレルギーのある食品を完全に除去してしまうよりも、自分が問題なく摂取可能な量を知って摂取量をコントロールしながら食べ続けることで、その食品に対するアレルギーが改善する可能性があります。
特に子供のアレルギーでは、不必要な完全除去によって成長や発達に悪い影響が出る可能性もあるでしょう。このような理由から、食物経口負荷試験で実際に自分が食べられる量を知ることが非常に重要になってくるのです。
食物経口負荷試験の方法
ここからは、食物経口負荷試験の方法について説明しましょう。
1.負荷試験に影響を与える薬剤を試験の3日前から中止します。(抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬など)
2.当日負荷試験が開始され、30〜60分間隔で複数回に分けて該当の食品を摂取します。
3.定期的な診察・必要であれば処置が行われます。
4.少量の摂取から量を増やしますが、患者の体調によって負荷試験を中止します。
5.無事に摂取が終了した場合は、1〜2時間経過を観察します。
6.帰宅後も症状を観察するために外出を控えます。
7.負荷試験の結果を聞き、該当食品の今後の摂取量などを決めていきます。
食物経口負荷試験で現れる可能性のあるアレルギー症状
食物経口負荷試験で出現する可能性があるアレルギー症状は次の通りです。試験中は、このような症状が出ていないかを慎重に確認する必要があります。
・皮膚:かゆみ・赤み・蕁麻疹
・呼吸器:咳・呼吸困難・声のかすれ・胸が締め付けられるような痛み
・消化器:嘔吐・腹痛・下痢
・目:充血・かゆみ・まぶたの腫れ
・口の中:喉の違和感・喉のかゆみ
・鼻:くしゃみ・鼻水・鼻こすり
・全身:爪や唇が青白くなる・意識が朦朧とする・ぐったりする・脈が触れにくくなる
食物経口負荷試験を受ける時の注意点
食物経口負荷試験では、次のような点に注意する必要があります。
体調が万全でなくてはいけない
喘息やアトピー性皮膚炎を合併している場合は、経口負荷試験によって体に不調が現れているのか、合併症が関係しているのかの診断が難しくなります。体調が万全でない時には、試験自体を延期するべきでしょう。
突然の入院の可能性もあることを知っておく
食物経口負荷試験は、医師の管理下で行われる試験ですが、非常に強いアレルギー反応が出てしまった時やアレルギー反応が消えない時には、試験を中断して入院または別の施設に移動が必要になる可能性があります。
重度でない場合も体調不良が長引く可能性はあるため、大切な用事がある前などに試験をするのは避けてください。
まとめ:【アレルギー検査】食物経口負荷試験とは?
いかがでしたか?アレルギー検査の一つである食物経口負荷試験では、アレルギーの疑いがある食品・アレルギーが出る食品を少量口にして、その反応を確認するものであるということでした。
食物経口負荷試験で得られる情報には、該当食品へのアレルギーの有無・該当食品を問題なく食べられる量などがあり、食物アレルギーのある食品に今後どう対応するべきかが分かるでしょう。
特にお子様が試験を受ける場合には、アレルギーを抑えながら必要な栄養が摂取可能な食事をどう作っていくかを理解できるようになります。