あせもと湿疹の違いとは?あせもの種類や湿疹の種類も紹介!

「あせもと湿疹はどう違うのだろう…」
大量に汗をかいた後に、肌にかゆみを感じたりブツブツと吹き出物ができたりする状態を「あせも」または「汗疹(かんしん)」と呼びます。あせもは誰もが経験したことのある一般的な肌トラブルですが、あせもと湿疹の違いがよく分からないという方も少なくないでしょう。この記事では、あせもと湿疹の違いと、その種類について解説していきます。

Contents

あせもとは?

あせもは、垢や汚れによって汗が汗腺の出口につまり、皮膚の中に溜まることで起こります。具体的には、運動などで大量に汗をかく、絆創膏や包帯で特定の皮膚が塞がれる、通気の悪い服の着用などがその原因になります。

そのため、乳幼児の場合はオムツ着用部分や、生後間もないうちは長時間床と接する部分である背中などがあせものできやすい場所です。成人のあせもは、肘や膝の内側・首など乾燥が難しい部分に発生しやすいです。

あせもの種類

あせもには3つの種類があり、その種類によって見た目や症状が変わります。

水晶様汗疹

水晶様汗疹は皮膚の表面付近にでき、透明または白色で小さい水ぶくれが多く発生します。かゆみはほとんどありません。

紅色汗疹

名前通り赤色の赤いブツブツが多く発生するあせもで、かゆみを伴います。

深在性汗疹

皮膚の深い場所で汗菅が詰まって発生します。皮膚の表面が小さく盛り上がり、その部分は汗が出なくなります。汗を妨げるため、広範囲に深在性汗疹ができると、熱中症になりやすくなる恐れがあります。

湿疹とは?

湿疹は皮膚炎とも呼ばれる疾患で、皮膚表面がザラザラする・発疹が出るなどの症状があります。湿疹の原因には、化学物質との接触・紫外線による刺激・飲食物や体質の影響などさまざまなものが存在します。原因が特定されない場合も多く、今まで問題のなかったものが突然湿疹の原因になることも珍しくありません。

その症状は、軽いかゆみで治るものから、皮膚をかきむしるほどの強いかゆみと出血も伴うものなど程度に大きな差があります。湿疹が慢性化すると、皮膚の厚みが増して硬くなってしまう場合があります。

湿疹の種類

湿疹の原因はさまざまであることから、湿疹の種類も多く存在します。ここでは代表的な湿疹の種類を紹介していきます。

手湿疹

別名「主婦湿疹」と呼ばれるほど、手洗い・水仕事などによって発症しやすい湿疹です。手のひら・手の甲・手首・手指などに発生し、一般的に「あかぎれ」「手荒れ」と言われています。

乳児湿疹

生後一年以内の乳児に発生しやすい湿疹で赤みがあり、頭や顔に発生します。

皮脂欠乏性湿疹

乾燥や加齢で肌が敏感になって発症する湿疹で、かゆみを伴います。季節的な乾燥やエアコンによる乾燥が原因の一つです。

脂漏性皮膚炎

皮脂の分泌が活発な部位である生え際・頭・顔面などにできやすく、ストレスや気候の変化で常在菌のバランスが崩れることで発症します。男性に多く見られる湿疹です。

接触皮膚炎

「かぶれ」とも呼ばれる湿疹で、植物・金属・化粧品・薬剤などに接触した部位が赤くなりかゆみを生じます。

あせもと湿疹の違いとは?

あせもと湿疹には次のような違いがあります。

発生する場所が違う

あせもは汗腺の出口に発生するため、あせもができやすい場所は、乾燥しにくく常に皮膚同士が触れ合っているような肘・膝の内側や首の下などが多いでしょう。湿疹は体中のどの部分でも起こります。

発症原因が違う

あせもは基本的に汗が垢や汚れによって汗腺の出口に詰まることで発症するのに対して、既にお伝えした通り接触性皮膚炎や脂漏性皮膚炎など、湿疹ができる原因はさまざまです。

あせもと湿疹の治療方法

続いて、あせもと湿疹の治療方法について見ていきましょう。

あせもの治療方法

あせもは特に治療をしなくても自然に治る皮膚トラブルですが、かゆみが強い場合にはかゆみ止め・炎症止めが用いられます。あせもを予防するためには、汗をよく拭き取る・こまめにシャワーを浴びると良いでしょう。

湿疹の治療方法

湿疹の治療方法はその原因によって大きく変わります。かゆみ止めなどの対症療法を行いながら、必要であれば検査を行って原因を推測し、治療を進めていきます。

まとめ:あせもと湿疹の違いとは?あせもの種類や湿疹の種類も紹介!

いかがでしたか?今回の内容としては、
・あせもは大量に汗をかいたり、通気の悪い服の着用などで起こる
・あせもには、水晶様汗疹、紅色汗疹、深在性汗疹がある
・湿疹には、脂漏性皮膚炎や接触性皮膚炎などがある
・あせもと湿疹は発生箇所や発症原因に違いがある
あせもは自然治癒可能な皮膚トラブルですが、症状を繰り返したりかゆみが強い場合には、医療機関を受診するべきでしょう。