寝不足でなぜ不整脈や動悸が起こる?|寝不足で起こる不整脈の原因

慢性的に寝不足が続くと、体のあちらこちらに不調が現れることは皆さんもご存じでしょうが、不整脈や動悸といった症状も寝不足で起こることがあります。では、なぜ寝不足によって不整脈が引き起こされることがあるのでしょうか?

今回は、寝不足でなぜ不整脈や動悸が起こるのか?という点をテーマにお届けしていきます。

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不整脈とは?

そもそも「不整脈」とは、一体どのような状態を指しているのでしょうか?不整脈とは、簡単に言えば「脈が乱れる」ことをいいます。

それには種類があり、「頻脈」「徐脈」「期外収縮」があります。
・頻脈は、脈拍数が正常の方よりも多くなる状態
・徐脈は、脈拍数が正常の方よりも少なくなる状態
・期外収縮は、脈が飛ぶ状態
頻脈ではストレスや緊張などの生理的要因による一過性のものや、背後に病気が潜んでいる治療が必要なものに分類されます。不整脈の診断では、心電図検査を行い、必要に応じて精密検査が行われるのが一般的です。

動悸とは?

次に、「動悸」について説明します。動悸は更年期症状でもよくみられますが、脈動を強く感じドキドキするように感じることをいいます。その背後にはいま述べた不整脈が潜んでいることもありますが、寝不足や更年期症状、そしてストレスなどで脈は正常なのに脈動を強く感じてしまうこともあります。

寝不足でなぜ不整脈や動悸が起こるのか?

さて、本題である「寝不足と不整脈・動悸の関係」についてみていきましょう。寝不足に陥ると、ストレスや疲労の蓄積などによって自律神経が乱れます。自律神経は人間の生命活動維持のために、呼吸器や循環器を動かしています。

よって心臓の拍動も自律神経にコントロールされているので、その神経が乱れると脈も乱れることになります。これこそが、寝不足によって不整脈や動悸が引き起こされる原因なのです。

自律神経について

前項で出てきました「自律神経」についてもう少し詳しく見ていきましょう。自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つからなります。交感神経は、日中に優位になり、心拍数の上昇など全身が活動的になります。一方で副交感神経は、身体の活動を活発化させるのではなく、落ち着ける神経です。夜間では副交感神経が優位になり、それが優位になると心拍数が低下するなど交感神経と反対のはたらきをします。

寝不足のリスクについて

これまで寝不足によって不整脈や動悸が引き起こされるということを解説してきましたが、その他の寝不足のリスクにはどのようなものがあるのでしょうか?まず考えられるのは「高血圧」です。睡眠時には副交感神経が優位になり血圧が下がりますが、睡眠不足では交感神経が優位となって夜間でも血圧が上昇した状態になります。よって、それが慢性的に続けば高血圧を発症する可能性があります。

次に、「めまい」です。寝不足は自律神経を乱すだけではなく、三半規管を乱してしまいます。その結果、めまいが症状として現れることがあります。寝不足によって引き起こされる症状をいくつかご紹介しましたが、睡眠不足はさまざまな疾病を引き起こすこととなるので、寝不足を解消することが大切です。

まとめ:寝不足でなぜ不整脈や動悸が起こる?|寝不足で起こる不整脈の原因

いかがでしたか?今回の記事のポイントは、
・寝不足によって自律神経が乱れ、不整脈や動悸が引き起こされる
・自律神経には交感神経と副交感神経があり副交感神経は心拍数を減少させる
・寝不足は動悸や不整脈だけでなく、さまざまな病気を引き起こす可能性がある
ということでした。寝不足が慢性的に続くと身体によくないため、必要に応じて医師に相談することが大切です。睡眠の質が低い場合には、睡眠時無呼吸症候群が隠れている可能性も0ではありません。