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浮腫とは?原因・症状|結膜浮腫・リンパ浮腫等も紹介!
浮腫は「むくみ」「ふしゅ」と呼ばれ、手足が腫れぼったく感じるなどの症状が現れます。浮腫と言うと病的なものではないと考える方も多いですが、実際には何らかの疾患によって引き起こされている場合もあります。
今回は、浮腫の原因・症状とともに、代表的な浮腫の種類について紹介していきます。
<h2>浮腫とは?</h2>
人間は毛細血管を通じて体中に水分を運んでいます。供給された水分が不要になると、その90%が静脈、10%がリンパ管に戻されて水分が循環するのです。
何らかの理由によって、この水分が血管から漏れ出すと組織間に浸出液が増加・溜まり、浮腫を起こします。ほとんどの浮腫は健康な人にも発生し、自然治癒が期待できますが、症状が強い場合には症状に合わせた治療が必要です。
<h2>浮腫の原因には何がある?</h2>
浮腫が発生する原因には次のようなものがあります。
<h3>疾患以外の原因</h3>
浮腫は病気でなくても発生しやすいトラブルです。疾患以外の原因は以下が挙げられます。
・塩分の摂り過ぎ
・水分の摂り過ぎ
・お酒の飲み過ぎ
・長時間同じ姿勢を続けている
・過労やストレス
・加齢
<h3>浮腫を引き起こす疾患</h3>
浮腫の症状が出る疾患には、さまざまなものがあります。
・肺高血圧症
・肝硬変
・腎臓病(腎炎・腎不全など)
・甲状腺機能低下症
・心臓病
・アレルギー
・慢性静脈不全
・上大静脈症候群
・深部静脈血栓症
・外傷や熱傷
疾患による浮腫は、その原因によって全身に現れる・体の一部や片側のみに現れる、などの違いがあります。
<h2>浮腫を放置することで起こる問題について</h2>
重度の浮腫を放置すると、次のような問題が発生して日常生活に悪影響を与える可能性があります。
<h3>歩きにくくなる</h3>
足の浮腫が強い時は、足首の動きに問題が生じて歩きにくくなります。転倒リスクが高まり、怪我を招く恐れがあるでしょう。そのため、特に高齢者の足の浮腫には注意が必要です。
<h3>体が冷える</h3>
体内に水分が滞っている状態である浮腫は体も冷やします。また、冷えはむくみにもつながるため、冷えとむくみは深い関係にあるのです。
<h3>菌が侵入すると症状が悪化する</h3>
浮腫はリンパの流れを悪くするため、体内に侵入した菌を排出する能力が低くなってしまいます。浮腫の箇所に細菌感染が起こると、炎症が広がりやすいでしょう。
<h2>浮腫の種類について</h2>
浮腫はその種類によって症状や治療方法が変わります。ここからは、代表的な浮腫の種類を紹介していきます。
<h3>結膜浮腫</h3>
白目の部分である結膜に水分が溜まってむくんでいる状態を、結膜浮腫と呼びます。白目が浮き上がってゼリーのように膨れます。程度によっては、白目全体が腫れるため、初めて結膜浮腫を発症した方は驚いてしまうでしょう。
<h4>結膜浮腫の原因</h4>
結膜浮腫の原因はアレルギー反応である場合が多く、花粉・ハウスダストなどのアレルゲンとの接触で目を擦る・目が刺激されて起こります。特に子供は目に違和感があるとゴシゴシと擦ってしまう傾向があるため、発症しやすいと言えるでしょう。
<h4>結膜浮腫の治療</h4>
目に傷ができてしまったことが原因で結膜浮腫が発症した場合には、傷の経過とともに浮腫も緩和していきます。早ければ数時間程度で症状が良くなりますが、眼科で点鼻薬を処方してもらうと、より早く浮腫が引くでしょう。
<h3>リンパ浮腫</h3>
リンパ浮腫になると、手足などに強い浮腫が発生します。一度発症すると完治が難しいものの、上手に付き合うことで症状の軽減が期待できる疾患です。
<h4>リンパ浮腫の原因</h4>
リンパ浮腫には先天性のもの・癌の放射線治療や外科治療の後遺症が理由で発症します。特に代表的なリンパ浮腫の原因は癌治療の後遺症で、病巣付近にあるリンパ節を切除することによって引き起こされます。乳癌の手術で病巣付近のリンパ節を切除した方の10〜20%に浮腫が発症するという報告もあるのです。
<h4>リンパ浮腫の治療</h4>
リンパ浮腫の治療では、圧迫療法やリンパドレナージが行われます。圧迫療法ではストッキング・グローブ・包帯などの弾性着衣を使って患部を圧迫し、リンパドレナージではマッサージによって浮腫を改善します。どちらの治療を行っても効果が現れない時には、手術をしてリンパ管と静脈を繋ぎ、溜まっているリンパ液を心臓に戻します。
<h2>浮腫を予防するためにできることとは?</h2>
ここからは、浮腫の予防や改善に効果的な方法について紹介しましょう。
<h3>マッサージや運動で体を動かす</h3>
浮腫対策として、患部のマッサージ・筋肉を動かす行動は非常に有効です。血流が良くなれば、自然と体内に溜まっていた水分が流れていくでしょう。マッサージは痛みを感じない程度の強さで続けることがポイントです。
<h3>塩分の摂取量を減らす</h3>
塩分の摂り過ぎは浮腫の原因になります。体内の塩分濃度が上がると、体はその濃度を低くするために、水分を多く蓄えてしまうのです。そのため、普段の食事で減塩を心がければ、浮腫の改善が期待できるでしょう。
<h3>体を温める</h3>
体がしっかり温まると、血行が促進して滞った水分が排出されやすくなります。湯船に浸かってしっかり温める・体が温まる食材を口にするなどの工夫で、体を芯から温めてください。