大人の胃腸炎の症状や改善方法について

感染性胃腸炎は「お腹の風邪」と呼ばれることもあり、子供に多い病気だという印象を持っている方もいますが、大人もかかる病気です。今回は、「大人の胃腸炎の症状」や「大人の胃腸炎の改善方法」をテーマにお届けしていきますので、胃腸炎について理解を深めたい方はぜひご覧ください。

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感染性胃腸炎とは?

感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌に胃腸が感染することで発生します。多くの場合はウイルスを原因としますが、夏場など気温の高い時期には細菌性の胃腸炎が流行します。胃腸炎を引き起こす代表的なウイルスは、ロタウイルスやノロウイルスが挙げられます。

ロタウイルス

大人もかかることのあるロタウイルスは、突然の嘔吐・発熱・水のような下痢の症状があり、感染力が強いことから複数回繰り返し感染します。ただし、何度も感染するうちに症状が弱くなるため、大人が感染しても気がつかない場合があります。

子供は症状が強く出やすく、入院治療が必要になる事例も少なくありません。ロタウイルスには抗ウイルス薬が存在せず、水分・栄養補給で脱水症状を防ぎながら、その経過を見守ります。そして、合併症によって肝臓や腎臓に異常が起きたり、脱水症状になってしまった場合には、早急に治療する必要があります。

ノロウイルス

ノロウイルスは、生牡蠣などノロウイルスに汚染された食べ物や飲み物から感染します。その症状には嘔吐・下痢があり、ロタウイルスよりも発熱の頻度が低いです。また、便や吐しゃ物に触れた手を介して感染したり、吐しゃ物の飛沫によって感染したりもします。ロタウイルスと同じように特効薬はなく、十分な水分・栄養補給によって回復を促します。

胃腸炎の症状…大人の場合はノロウイルスの可能性も有り

先ほどもお伝えしたように、代表的なウイルス性胃腸炎であるロタウイルスとノロウイルスのうち、ロタウイルスは何度も感染するうちに症状が弱くなります。ほとんどの子供は5歳までにロタウイルスに感染していることから、大人になってロタウイルスの激しい症状に襲われる方は少ないでしょう。

大人がロタウイルスに感染しても、その症状に気が付かない事例もあり、胃腸炎の症状に気づいた場合には、ノロウイルスに感染している可能性が一つ考えられます。ただし、感染性胃腸炎はノロウイルスやロタウイルス以外に、アデノウイルスやサルモネラなどが原因になることもありますので、その点は知っておきましょう。

大人もかかる胃腸炎の症状とは?(ノロウイルス)

ノロウイルスの症状には、次のようなものがあります。
・吐き気
・嘔吐
・下痢
・腹痛
・発熱
発熱の症状に関しては、大人の場合あまり熱は高くなりません。

大人の胃腸炎ではどれぐらい仕事を休むべき?

胃腸炎に感染した場合の出勤停止日数は法律で定められていませんが、ノロウイルスの症状は平均して2〜3日程度続くため、症状が出始めてから1週間ほどは仕事を休むと良いでしょう。

特に食品取扱者がノロウイルスに感染していると経口感染を招き、店舗の営業停止や閉店に追い込まれる恐れがあります。ですので、飲食店で勤務される方は、ノロウイルスに十分注意しなければなりません。

大人の胃腸炎の改善方法とは?

嘔吐や下痢の症状があるうちは、食事を控えて安静に過ごし、脱水症状を防ぐために少しずつ水分を摂取するように心掛けましょう。

吐き気によって水分が補給できない時には、経口補水液を使って効率良く水分と塩分を補います。胃腸炎の原因となっているウイルス・細菌が排出されなければ症状は緩和しないため、下痢止めや吐き気止めの使用は、基本的に避けてください。

大人の胃腸炎ではどんな時に病院に行くべき?

ひどい嘔吐や下痢が治らない時、下痢に血が混ざっている時や脱水症状がある時、意識が遠のく時など、症状が重たい場合には病院に行きましょう。胃腸炎が起こる原因はさまざまですので、大きな病気が隠れている可能性も0ではありません。

まとめ:大人の胃腸炎の症状や改善方法について

いかがでしたか?今回の内容としては、
・大人もかかる胃腸炎の症状には吐き気や嘔吐、下痢や腹痛などがある
・ロタウイルスは何度も感染するうちに症状が弱くなる
・胃腸炎になれば脱水症状にならないように少しずつ水分補給をすること
・辛い症状が続く場合は、病院を受診すること
以上の点が重要なポイントでした。大人もかかる胃腸炎は、下痢や腹痛などの症状を引き起こし、人にうつしてしまうこともあります。感染性胃腸炎になれば、感染させてしまうことも考えて、治るまではしっかり安静に過ごしましょう。

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病院の薬(処方箋医薬品以外の医療用医薬品)を一定の条件で、直接購入できるのが零売薬局です。零売薬局は処方箋なしで病院の薬が買えることから、子育てで忙しい方や日中仕事をしている人、新型コロナウイルスの感染リスクを避けたい人等から、多く利用されています。

ただし注意していただきたいのは、処方箋なしで病院の薬を手にする場合、症状が改善しなかったり副作用がみられれば、すぐに服用を中止しなければならない点です。副作用などに気づいたら、薬剤師や医師の診察を受けましょう。