胃腸炎の家族感染!何日で治る?|家庭内でうつらないようにするには?

「家族が感染性胃腸炎になってしまった…」
「感染性胃腸炎を家庭内で広げたくない…」
感染性胃腸炎は感染力が非常に高く、家族感染が起こりやすい感染症として知られています。特に患者を看病する方は、予防をしているつもりでも、感染の可能性が高いのです。では、家庭内で感染性胃腸炎を広げないためには、どのような工夫をするべきなのでしょうか?

今回は「感染性胃腸炎に家族が罹った時に行うべきこと」「注意するべきこと」について詳しく解説していきます。これから感染性胃腸炎の家族を看病するという方は、ぜひ参考にしてください。

Contents

感染性胃腸炎は何日で治る?

感染性胃腸炎の原因には、ノロウイルス・ロタウイルス・アデノウイルスなどがあり、主な症状は腹痛・下痢・嘔吐・発熱です。完治までに必要な期間はウイルスの種類によって変わるものの、代表的なノロウイルスの場合は、通常であれば3日以内に回復します。

家族は何日間感染性胃腸炎に注意すればいい?

症状が消失した後も、1週間程度患者のふん便中に排泄され続けます。ですので、症状が落ち着いても、一定期間は感染予防対策が必要です。二次感染に注意する期間は、患者が回復してからも1週間程度注意すべきでしょう。ただし、長い時には症状が消失した後も約1ヵ月排出されることもありますので、日ごろから手洗いなどの感染症予防が求められます。

家族が感染性胃腸炎と診断されたら学校等に連絡

感染性胃腸炎は施設で集団発生が起きやすい感染症です。そのため家族が感染性胃腸炎であると診断された時には、すぐに学校など普段から通っている施設に連絡しましょう。また、他の家族に症状がないかを確認し、家庭内感染はもちろん社会的な感染拡大も防いでください。

家族が胃腸炎になったら気を付けること

家族が感染性胃腸炎になった時には、看病を行う必要があります。特に子供が感染すると、一定の距離が保ちにくく、感染予防対策が難しくなるでしょう。続いて、ノロウイルスに家族が感染した際、他の家族の感染を防ぐために行うべき対処法について紹介していきます。

吐しゃ物の処理

感染性胃腸炎に感染している方の吐しゃ物の飛沫には、ウイルスが含まれています。そのため、吐しゃ物の後片付け・吐しゃ物がついた衣類の洗濯をする行為によって、感染してしまう恐れがあります。また、汚れた服を洗った洗面台にもウイルスが付着することから、吐しゃ物を処理した家族以外にも感染が広がります。

さらに、感染者のふん便にはより多くのウイルスが含まれており、その処理にも注意が必要です。吐しゃ物や汚物を処理する際には、使い捨てペーパーなどを使って汚れた箇所を速やかに拭き取り、拭き取った物はビニール袋に入れ口を閉じて、ウイルスの飛散を防ぎます。吐しゃ物を処理する方は、直接汚物に触れずに使い捨ての手袋を使用し、飛沫を吸い込まないようにマスクもつけましょう。

消毒

ノロウイルスは、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤など)か、85度以上のお湯で1分間以上熱処理をすることで消毒可能です。汚物が付着した部分には、次亜塩素酸ナトリウム0.1%(市販の塩素系漂白剤の場合は50倍希釈)程度のものを使用し、ウイルスに汚染された手で触ってしまった可能性のある箇所には0.02%(市販の塩素系漂白剤の場合は250倍希釈)程度の次亜塩素酸ナトリウムを使うと良いでしょう。

次亜塩素酸ナトリウムの利用が難しいものの消毒には、85度以上のお湯を使った消毒かスチームアイロンで消毒を行います。

手洗い

吐しゃ物などの汚物を処理した手はすぐに手洗いします。食品にウイルスが付着してしまうことを防ぐために、手洗いには台所の流し台以外を使ってください。ウイルスは目で確認できないものの、手に多くのウイルスが付着しているイメージを持って、入念な手洗いをしましょう。

また、家族に感染性胃腸炎の感染者がいる時には、家のさまざまな場所にウイルスが付着している可能性が高くなります。そのため、食事の前はもちろん、さまざまなタイミングで意識的に手洗いをするべきでしょう。入念な手洗いが最もウイルスを除去可能な方法だと考えてください。

感染者が使ったものは他のものと分けて洗浄

家族間では、コップやタオルの共有が日常的に行われていると思いますが、家庭内に感染性胃腸炎の感染者がいる場合には、感染者の使うものと他の家族が使うものを明確に分けてください。家族で共有することが多い歯磨きコップや手洗い後の手拭きタオルなどを通して、感染してしまう恐れがあるのです。

感染性胃腸炎が家族に感染する際の感染経路

感染性胃腸炎が家族に感染する際の感染経路は、2種類あります。

ウイルスに直接接触してしまう

感染者の手などにウイルスが付着した状態で触ったものに、他の家族が触れてウイルスが付着し、さらにその手で顔を触る・食事をすることで感染が広がります。特にドアノブやトイレの便座などにウイルスが付着しやすくなるため、十分な注意が必要でしょう。

ウイルスを吸入してしまう

感染者の吐しゃ物や吐しゃ物が付着したものの洗濯・処理をする時に発生する飛沫を吸い込むことで、ウイルスに感染してしまう可能性もあります。また、感染者が利用したトイレにはウイルスが数時間も漂っていると言われているのです。汚物を処理する際はもちろん、感染者と同じトイレを使う時には、マスクを着用すると良いでしょう。

まとめ:胃腸炎の家族感染!何日で治る?|家庭内でうつらないようにするには?

いかがでしたか?今回の内容としては、
・患者が回復してからも家族は1週間程度二次感染に注意すべき
・家族が感染性胃腸炎であると診断された時には、すぐに学校など通っている施設に連絡すること
・家族間の感染性胃腸炎の感染を防ぐには、入念に手洗いをして、吐しゃ物やふん便処理に気を付けること
・次亜塩素酸ナトリウムで汚物処理後の消毒をすること
以上の点が重要なポイントでした。感染性胃腸炎は家庭内感染を引き起こしやすい病気です。特に子供など一定の距離を保ちながらの看病が難しい相手が感染者の場合には、より気を使った感染予防対策が必要になるでしょう。