血圧が高いとどうなる?高血圧は何がいけないのか?

「高血圧は大変な病気っていうイメージはないけど実際のところどうなんだろう…」
「そもそも血圧が高いと何がいけないのだろう…」
このような疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?生活習慣病の一つである高血圧はとても身近な病気である一方で、血圧が上がることにどんな害があるのか知らない方も多いかと思います。

そこで今回は、血圧が高いとどうなるのか?高血圧は一体何がいけないのか?という点をテーマにお届けしていきます。

Contents

高血圧には自覚症状はほとんどない

そもそも高血圧とは、文字通り血圧が慢性的に高い状態のことをいいます。しかし、高血圧は自覚症状がほとんどないため、検査をしなくては血圧が高いことに気づきにくい病気です。

高血圧の基準としては、病院やクリニックで血圧を測った診察室血圧で、収縮期血圧が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上のどちらか一方が当てはまれば高血圧となっています。

高血圧を放っておくとどうなる?

高血圧は自覚症状がほとんどないため、そもそも血圧が高いことに気づきにくいだけでなく、血圧が高くとも生活上支障がないため血圧が高いことを知っていても放置してしまう方がいます。

しかし、高血圧を放ってしまうと、高血圧によってさまざまな病気を招きます。また、高血圧は症状がないままだんだんと体を蝕んでいき、さまざまな合併症を引き起こすためサイレントキラーとも呼ばれています。

血圧が高いとどうなる?何がいけないのか?

血圧が高い状態が続いてしまうと、血管に強い圧力が常時かかることになります。そうなると、血管の壁は傷ついて、本来柔軟性のある血管が次第に硬くなってしまいます。この、本来柔軟性のある血管が硬くなってしまうことを動脈硬化と呼び、太い血管から細い末梢血管まで硬くなり進行していくことで、合併症が引きおこります。

血圧が低すぎるとどうなる?

高血圧は血圧が慢性的に高いことであり、逆に血圧が低いことを低血圧といいます。血圧が低いこと自体は、高血圧のように悪いわけではありません。ただし、血圧が低すぎる場合には、頭痛や動機、倦怠感といった症状が起こることがあります。

高血圧のリスク・合併症について

血圧は高くなればなるほど、合併症のリスクは高まっていきます。続いて、高血圧によって起こり得る合併症について見ていきましょう。

狭心症

狭心症とは、心臓の筋肉に供給される酸素が不足することで、一時的な胸の痛みや圧迫感がある病気のことです。心臓のまわりには冠動脈という血管があり、その冠動脈が動脈硬化によって狭くなると心臓の筋肉に流れる必要な血液量が足りなくなり、一時的に酸素不足になります。

心筋梗塞

心筋梗塞は、心臓の筋肉に血液が届かなくなり、激しい胸の痛みを生じる病気です。狭心症と心筋梗塞の違いですが、狭心症の場合には血管が狭くなり血液の流れが悪くなって「一時的に」胸が痛くなるが、その後よくなります。

一方の心筋梗塞は、血管が完全に詰まってしまい、その詰まった先への血液が流れなくなります。(詰まったエリアの心筋の細胞は壊死してしまう)狭心症は血管が狭くなって胸の痛みが起きるものですが、心筋梗塞は血管が完全に詰まってしまうため、心筋梗塞のほうが重たい病気であると言えます。

心不全

心不全とは、心臓のポンプ機能が低下することで、全身に必要な血液を送れなくなった状態のことをいいます。

大動脈瘤

大動脈瘤とは、大動脈(心臓から送り出された血管が通る体の中で最も太い血管)の血管壁の一部が、こぶ状に腫れあがった状態のことをいいます。この大静脈瘤が破裂してしまうと、死亡率は極めて高くなります。

脳卒中

脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳の働きに障害が起きるものです。脳に障害が起こることで、急に話すことができなくなったり、手足が動かせなくなったりします。

高血圧の人は生活習慣の見直しが大切

高血圧は動脈硬化を引き起こし、それによって前項でお伝えしたような重たい病気を招いてしまう可能性があります。症状があらわれていないからと放ってしまわず、多くのリスクがあることを理解し対策しましょう。

高血圧を予防改善するためには、生活習慣の見直しが大きなカギを握ります。睡眠時間は十分に足りていますか?運動をしていますか?塩辛いものばかり食べてバランスの悪い食事をしていませんか?これらは血圧を高めてしまう原因となります。

睡眠時間はしっかり確保する、運動をしてバランスの良い食事をする、といった行動の一つひとつが高血圧を予防改善し、その先にある合併症も防ぐことができますので、血圧が気になる方は生活習慣を見直しましょう。

まとめ:血圧が高いとどうなる?高血圧は何がいけないのか?

いかがでしたか?今回の内容としては、
・高血圧は慢性的に血圧が高い病気であるが自覚症状はほとんどない
・血圧が高い状態を放ってしまうとさまざまな病気を招いてしまう
・血圧は高くなればなるほど合併症のリスクは高まってしまう
・高血圧の合併症には心筋梗塞や大動脈瘤などがある
以上の点が重要なポイントでした。高血圧は動脈硬化を引き起こし、さまざまな病気を招いてしまう原因となります。血圧が高いことがわかれば、放置せずに病院で治療を受け、生活習慣を正しましょう。