後鼻漏で咳が起こる原因とは?|人にうつることはある?

「後鼻漏で咳はなぜ起こるのだろう…」
鼻水が鼻の前に流れる状態を前鼻漏と呼ぶのに対して、喉の方に鼻水が落ちてくることを後鼻漏と言います。
後鼻漏は鼻水が喉に流れる不快な症状を感じるだけでなく、咳を引き起こす可能性もあります。

今回は「後鼻漏と咳の関係」と「後鼻漏の咳は人にうつるのか」について解説していきます。咳が長引いているという方は、ぜひ参考にしてください。

Contents

咳が起こるメカニズムについて

咳は気道にほこり・ウイルス・けむりなどが入り込んだ時に発生します。これらの異物の侵入を気道にある咳受容体が察知すると、脳の咳中枢に刺激が伝わり、咳を起こすのです。

咳は、異物を体の外に排出させる体の防御反応の一つです。また、気道に痰が溜まっている場合も、咳によって痰が排出されます。そのため、咳は必ずしも無理に止めるべきものではありません。

後鼻漏とは?

鼻水が鼻からではなく喉の方に落ちてくる状態を後鼻漏と言い、落ちた鼻水によって起こされるさまざまな症状を後鼻漏症候群と呼びます。本来人間の体は、鼻・口・喉から分泌液が出て、胃に流れていくシステムになっています。しかし、何らかの理由によって鼻水の量が増えたり、粘り気が強まると、後鼻漏になってしまうのです。ただし、健康な方であってもある程度の量は生理的に喉へ流れています。

後鼻漏の具体的な症状は下記の通りです。
・鼻水が喉へ流れ込んでくる
・痰が絡む
・喉に引っかかりを感じる
・喉に違和感がある
・よく咳き込む
これらの症状があるのなら、後鼻漏を疑うべきでしょう。

後鼻漏の原因について

後鼻漏はさまざまな原因で引き起こされます。後鼻漏の代表的な原因は、下記のようなものです。
・アレルギー性鼻炎
・上咽頭炎(ウイルス・細菌への感染)
・慢性副鼻腔炎
・血管運動性鼻炎
・後鼻孔ポリープ
・萎縮性鼻炎
・自律神経失調症
後鼻漏の原因を自分で特定することは難しいですが、原因によって必要な治療が変わります。喉に鼻水が落ちる感覚があり、咳などの症状があるのなら医療機関を受診するべきでしょう。

後鼻漏で咳が起こるのはなぜ?

後鼻漏の咳は、喉に付着した鼻水を外に吐き出すために起こります。特に後鼻漏の方が仰向けに眠ると、鼻水が喉に向かって流れ落ちて喉に溜まることから、起床時にその鼻水を排出するために多くの咳が出やすくなるのです。

後鼻漏で起こる咳は人にうつるのか?

後鼻漏の原因は、風邪や慢性副鼻腔炎などさまざまであるため、その原因によってうつるかうつらないかが変わります。ウイルス感染が理由の後鼻漏で咳が起こる場合には、咳をすることで周囲にウイルスを広めてしまうでしょう。どちらにしても咳による飛沫は起こるため、後鼻漏に限らず咳症状がある場合には、咳エチケットやマスクをつけるようにしてください。

後鼻漏の治療方法とは?

後鼻漏の治療方法は疾患の原因によって変わります。続いて、症状ごとの治療方法を見ていきましょう。

上咽頭炎の場合

後鼻漏の主な原因である上咽頭炎は、鼻の奥と喉がつながる部分である上咽頭に炎症が起こった状態です。ウイルスや細菌による感染症で発生します。ウイルス感染が原因であれば対症療法・細菌感染が原因の時には抗生物質などを用いた治療が有効でしょう。

アレルギー性鼻炎の場合

花粉やハウスダストなどのアレルゲンが原因で起こる後鼻漏では、鼻吸引で鼻水を取り除き、抗ヒスタミン剤やステロイド点鼻薬を使って鼻水の量を抑えます。

副鼻腔炎の場合

副鼻腔炎になると、目や顔の周りにある副鼻腔で炎症が起こり、膿が溜まって鼻水が出ます。副鼻腔炎では、抗
生物質や炎症を抑える薬、膿を吸って鼻の中を綺麗にするなどの方法で治療をします。これらの治療で改善が見られない時には、手術が必要になる場合もあります。

まとめ:後鼻漏で咳が起こる原因とは?|人にうつることはある?

いかがでしたか?後鼻漏で喉に落ちた鼻水は、咳を誘発することがあるということでした。後鼻漏の原因がウイルスや細菌の感染症だった場合には、咳で感染を広めてしまう可能性があります。
後鼻漏の症状には、咳の他にも
・鼻水が喉へ流れ込んでくる
・痰が絡む
・喉に引っかかりを感じる
・喉に違和感がある
などがあります。鼻水が喉に落ちる感覚があったり、咳症状が長引くのであれば医療機関を受診するべきでしょう。

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