薬が効くまでの時間(効果が出るまでの時間)について

「薬が効くまでの時間はどれぐらいなんだろう…?」
「薬は服用してからどれぐらいで効果が出てくるんだろう…?」
薬は種類によって効果が出るまでの時間、効果が持続する時間が変わります。そのため、服用タイミングは薬によって変わり、必要な頻度や時間が設定されています。

今回の記事では薬の効果が出るまでの時間や服用タイミングについて、薬に関する疑問を分かりやすく解説していきます。薬が効くまでの時間について気になっている方はぜひご覧ください。

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薬が効くまでの時間はどれぐらい?

口から摂取された薬は、食べ物と同じように食道→胃→腸(吸収される)→肝臓に運ばれていきます。この流れの中で成分の大部分は血中に吸収され、血管を通って薬の成分を効かせるべき箇所に運ばれていくのです。

一般的な薬であれば、服用後その成分が15分〜30分で肝臓を通過して血液中に入り、効果を発揮し始めます。ただし、加工方法や期待する効果によって、薬の効き始めまでに必要な時間にも違いがあることを知っておきましょう。

薬がなかなか効かないからと多く服用するのはNG!

先ほど説明したように、薬を服用してから薬が効くまでには一定の時間が必要です。そのため、早く効果を得たいからと言って、薬の量を増やしたり短い間隔で薬を再度服用したりしてはいけません。薬を飲み過ぎると、重篤な副作用を招く恐れがあります。

薬の効果持続時間はどれぐらい?

薬の効果が持続する時間は、薬の種類によって大きく変わります。例えば、毎食服用が必要な薬の効果持続時間は4〜6時間で、1日1回が服用タイミングの薬は丸1日効果が続きます。

薬は決められたタイミングで飲むこと

薬は種類によって効果が持続する時間が変わるということでしたが、薬の性質や薬の効果が最も出やすいタイミングが、服用時間に指定されます。決められたタイミング以外で薬を服用してしまうと、期待する効果が得られなかったり、副作用が強くなる恐れがあるでしょう。

薬は決められたタイミングで服用することで、安全に継続できるようになります。そのため、朝飲み忘れた薬を昼に倍量で飲んだり、本来毎食後と指定されている薬を食前に飲むなどの行動は避けなくてはいけません。

服用時間のタイミングについて

代表的な薬の服用時間のタイミングは下記の通りです。

食前とは?

食前とは、食事の20〜30分前のことで、胃の中が空の状態での服用になります。胃の粘膜に直接働きかける薬や、食事の際の胃の働きを良くする薬に使われます。

食間とは?

食間とは、食事と食事の間に薬を飲むことで、基本的には食事の2時間後が服用タイミングの目安になります。
食事の最中を食間とは呼ばないので、注意してください。

食後とは?

食後とは、食事を食べた後30分以内の薬の服用を意味しています。特に服用タイミングの細かな指示がない場合は、食後の服用を意識すると良いでしょう。

薬を食後に飲むようにすると、食べ物が胃の中に含まれている状態で薬が胃に入るため、薬の成分で胃を刺激してしまう問題を防げます。

食直後とは?

食直後とは食事が終わってすぐのタイミングで、可能であれば食後5分以内の服用が望ましいです。食直後の服用が指示される薬は食事の影響を受けやすく、食直後の摂取で血液の中に入りやすいものが多いです。

就寝前とは?

就寝前に飲む薬とは、就寝30分前くらいに服用するもので、飲むと眠気の出る薬や睡眠を改善する薬が該当します。薬を飲んだ後は体を休めてください。

頓服薬はいつ飲む?

頓服薬は決められたタイミングで服用する薬ではなく、発作が起こってしまった時や症状が悪化した時などに飲むための薬です。風邪薬と同時に処方される解熱剤が頓服薬の代表的な例でしょう。

指示された時間に薬を飲むのを忘れた場合どうする?

指示された時間に薬を飲み忘れてしまった場合、薬を飲むべき時間からさほど時間が経過していないのであれば、飲み忘れに気づいたタイミングで服用すれば良いでしょう。

しかし、次の服用タイミングが近い時には、1回分の服用を飛ばして次のタイミングに定められた用量の薬を服用してください。1回分の薬を飲み忘れたからと言って、2回分の薬を飲んではいけません。

まとめ:薬が効くまでの時間(効果が出るまでの時間)について

いかがでしたか?今回の内容としては、
・一般的な薬であれば服用後その成分が15分〜30分で肝臓を通過して血液中に入り、効果を発揮し始める
・薬の効果が持続する時間は薬の種類によって大きく変わる
・代表的な薬の服用時間のタイミングは食前・食後などが挙げられる
・薬は決められたタイミングで飲むことが大切
以上の点が重要なポイントでした。
薬は効果の持続する時間や薬の特性に合わせて、服用タイミングが決まっていることがわかりましたね。そのため薬は自分で服用タイミングをずらしたりせず、指定された方法で正しく服用できるようにしてください。薬が効くまでには時間がかかりますので、効果があらわれないからといって、多く服用することは絶対に避けましょう。

薬剤師からの一言

お薬の成分の性質によって飲むタイミングが異なります。飲むタイミングによって、お薬の効きが悪くなったり、副作用がでてしまうこともありますので気を付けましょう。