蕁麻疹がよく出る方はどのように対処すべきかわかるでしょうが、最近になって出始めた方だと「まず何をしたらいいの?」と悩みますよね。
蕁麻疹が出たときの対処法は『皮膚科を受診する』『飲み薬で対処をする』『塗り薬で対処をする』の3種類ありますが、この中で今すぐ手軽にできるのが塗り薬です。
そこで今回は蕁麻疹が出たときによく処方される塗り薬を、処方箋医薬品と非処方箋医薬品にわけてご紹介します。
薬には処方箋が必要な『処方箋医薬品』と、処方箋が不要の『非処方箋医薬品』の2種類がありますが、まずは処方箋医薬品の塗り薬からご紹介します。
こちらは医師の診察を受けないと購入できないので、欲しい方は病院を受診して相談してみてください。
フルメタクリームとはモメタゾンフランカルボン酸エステルを主成分とする塗り薬で、ステロイド剤に分類されます。
炎症による皮膚の赤みやかゆみ、腫れを改善するため、蕁麻疹や皮膚炎、湿疹などを治療するときに処方される薬です。
ただし同じ皮膚のトラブルでも、真菌など感染による炎症には効果がないため処方されません。
フルメタクリームはやや効果が高いクリームで、1日1〜数回、症状が出ている部位に塗ります。
ステロイド剤は副作用が出やすいクリームなので、必ず医師の指示に従って使用してください。
副作用は以下となります。
・目の痛みやかすみ
・頭痛
・まぶしさを感じる
これらの症状が出たときは使用を中止して医師または薬剤師へ相談しましょう。
ここに記載した症状以外に気になることがあるときは、念のため医師・薬剤師に相談することをおすすめします。
パンデルクリームは配合されている副腎皮質ホルモンの誘導体に炎症を抑える働きがあり、蕁麻疹や虫さされ、湿疹などの症状を改善する効果がある塗り薬です。
そこまで効果が強い薬ではなく、1日数回蕁麻疹が出る部位に塗ることができます。
副作用は以下となります。
・ピリピリしたような刺激を感じる
・毛穴が炎症を起こす
・皮膚が乾燥する
上記の症状が出たときはすぐに使用を中止し、すぐに医師または薬剤師に相談しましょう。
万が一、以下の症状が出たときは、パンデルクリームを使用したことが原因で、別の疾患を起こしている危険性があります。
・目が見えにくくなる
・激しい頭痛が起こる
・まぶしく感じる
・物がかすんで見える
この場合はすぐに使用を中止して医師の診察を受けてください。
トプシムEクリームは配合されている合成副腎皮質ホルモン剤に抗炎症作用が含まれているため、蕁麻疹や皮膚のかゆみ、湿疹などの症状を改善する効果がある塗り薬です。
そのほか、円形脱毛症などの治療にも使われています。
やや効果が強い薬で、1日に1〜3回、蕁麻疹が出る部位に塗りますが、目に入ると危険ですから、顔の蕁麻疹を治療するときには処方されません。
副作用は以下となります。
・皮膚が乾燥する
・ピリピリとした刺激を感じる
・感染症を起こす
上記のような症状が現れたときは使用を中止し、医師または薬剤師に相談しましょう。
万が一、以下の症状が現れたときは重大な疾患の前兆の可能性があるため、すぐに使用を中止して医師の診察を受けてください。
・目が痛む・頭痛が起きる
・物がかすんで見える
・物が見えにくくなる
では次に、処方箋が不要の非処方箋医薬品の中で、蕁麻疹が出たときにおすすめの塗り薬を3つご紹介します。
病院に行くほどではなく、すぐに塗り薬を使いたい方はこちらでご紹介するものを試してみてください。
アンデベートクリームは皮膚の炎症を抑える働きがあるため、蕁麻疹や湿疹、皮膚炎などの症状を改善する効果がある塗り薬です。
そこまで効果が強くないため、1日数回蕁麻疹が出る部位へ塗ることができます。
副作用は以下となります。
・皮膚が乾燥する
・かゆみが悪化する
・毛穴が炎症を起こす
上記のような症状が現れたときは使用を中止して医師または薬剤師に相談しましょう。
万が一、以下の症状が現れたときは、重大な疾患が関係している可能性があるので、すぐに使用を中止して医師の診察を受けてください。
・物がかすんで見える
・頭痛が起こる
・目が痛む
・まぶしく感じる
マイザー軟膏に含まれる合成副腎皮質ホルモンには、抗炎症作用と抗アレルギー作用があるため、蕁麻疹やかゆみなどの症状を抑える効果があります。
そこまで効果が強くない薬ですから、1日に数回蕁麻疹が出る部位へ塗ることが可能です。
副作用としては、毛穴が炎症を起こすなどが報告されているので、もし気になる症状が現れたときは使用を中止して、医師または薬剤師に相談しましょう。
万が一、以下の症状が現れたら、重大な疾患が関係している可能性があるので、すぐに使用を中止して医師の診察を受けてください。
・目が痛む
・物がかすんで見える
・頭痛が起こる
リンデロンVG軟膏に含まれる合成副腎皮質ホルモンには炎症を抑える効果があるので、皮膚のかゆみや蕁麻疹などの治療に使われる塗り薬です。
また、抗菌作用もあるため、細菌感染をともなう皮膚の疾患にも使われますが、真菌などの感染には効果がないので処方されません。
そこまで効果が強い薬ではなく、1日に数回蕁麻疹が出る部位に塗ることができます。
副作用は以下となります。
・炎症を起こす
・ピリピリした刺激を感じる
・赤くなる
上記のような症状が出たときは使用を中止して医師または薬剤師に相談しましょう。
万が一、目の痛みや頭痛が起きたときは、重大な疾患が関係している可能性があるので、すぐに使用を中止して医師の診察を受けてください。
蕁麻疹の主な症状は、
・赤いブツブツができる
・かゆみが出る
・ミミズ腫れができる
などです。
これらの症状は1日中出ているのではなく、一時的に出るものなのでしばらくすると皮膚は元の状態に戻ります。
しかし1日に何度も、あるいは数日間にわたってこれらの症状が出るときは『蕁麻疹』だと考えられるでしょう。
ブツブツやかゆみの症状が出る原因は、マスト細胞という細胞が何らかの原因によって刺激され、ヒスタミンが放出されてしまうからです。
マスト細胞が刺激される原因はさまざまですが、
・食品
・薬剤
・発汗
・物理的刺激
などが関係しています。
すでに薬を飲んでいる方でも使用できるのが塗り薬
蕁麻疹が出る原因がはっきりしていれば、原因物質を取り除くことで蕁麻疹の症状は治まります。
しかし蕁麻疹は原因不明なことも多いため、そうなると繰り返しつらい症状が出てしまうのです。
蕁麻疹を治すための薬は『飲み薬』と『塗り薬』がありますが、妊娠中であったり他に服用している薬があると、蕁麻疹を治す飲み薬は服用できないこともあります。
そのようなときは塗り薬がおすすめ。
塗り薬なら1日数回皮膚に塗るだけと手軽ですし、内服薬ではないので直接体内に影響を与えることはありません。
蕁麻疹は1日中症状が出ているものではありませんが、そのまま放置しておくとミミズ腫れの範囲が広くなるなど症状が悪化する危険性があります。
そのため、蕁麻疹の症状が出たらできるだけ早めに塗り薬で対処をし、かゆみや腫れなどの症状を抑えましょう。