夏バテは「胃腸の弱り」が原因!予防して上手に乗り切ろう

夏のうだるような暑さは、何をしないでも体力を消耗されてしまいます。この時期、「なんだか食欲がわかず、元気も出ない」そんな夏バテ症状に悩む方はとても多いものです。体の中心にある胃腸が弱ってしまうと、体全体に影響が出てしまい「やる気が出ない」「常にだるい」など、日常生活にも支障をきたします。そんな辛い夏バテの原因を知り、上手に乗り切りましょう。

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Contents

こんな症状、夏バテかも?!

そもそも夏バテとは、どのような症状を言うのでしょうか?

例えば、こんな症状はありませんか?

◻︎体がずっとだる重い

◻︎やる気が起きない、元気が出ない

◻︎食欲がない

◻︎便秘や下痢、胃もたれがする

◻︎体に熱がこもっている

◻︎頭痛やめまいがよくする

◻︎気分がすぐれずイライラしたり落ち込みやすい

◻︎生理不順、生理痛がひどい

夏バテは、体の不調だけではなく、精神面にも影響が出てしまいます。どうして気持ちにまで影響するのでしょう?その原因は、「胃腸の弱り」にあります。

夏バテの原因は「弱った胃腸」にあった

「食欲の秋」という言葉がありますが、皆さんはこの言葉の意味をご存知ですか?

「秋は美味しい食材がたくさん実る」という意味でも使われますが、それとは別に、漢方の視点から「脾は燥を好み、湿を嫌う」との見方もあります。これは、「人間の消化器官は、乾燥を好んで湿気を嫌う」という意味です。

涼しく過ごしやすい秋は、消化器にとっては絶好の快適日和。逆に、湿度や熱のこもりやすい梅雨時期から夏にかけては、人間にとってはもちろん、消化器にとっても辛い時期なのです。それゆえ、胃腸の動きが鈍りやすくなり、消化不良や食欲不振、胃もたれ等の症状が起こりやすくなります。時にその不調は腸にも影響し、下痢や便秘といったトラブルが起こることもあります。

食欲は健康のバロメーターと言われるほど、人間にとって必要不可欠なもの。元気な胃腸は、夏バテを予防することに繋がります。

元気な胃腸で夏バテを解消!対処法3つをご紹介

夏バテ知らずの体を作るためには、健康な胃腸を手に入れることが大切です。そのためには、胃もたれや食慾不振を起こさせないよう、日頃から食生活に注意する必要があります。そのポイントをつご紹介します。

対処法冷たい飲み物、食べ物は控えましょう

暑い夏、キンキンに冷えたビールが美味しい季節です。アイスクリームなど冷たいデザートにも手が伸びやすくなります。そういった冷たい飲み物や食べ物は内臓の冷えを引き起こし、血流が悪化。やがて胃腸の動きが鈍り胃もたれや食欲不振になってしまいます。しかし、全くやめるのは難しいですよね。例えば、冷房の効いた室内では常温の飲み物を意識的に摂るなどして、常に冷たいものを摂る習慣を変えるように意識してみましょう。

対処法冷房病には気をつけて!しっかり冷え対策を

電車やオフィスでは冷房が低めに設定され、体が知らぬ間に冷えてしまうことも。特にスカートを履くことの多い女性は下半身が冷えやすく、胃腸の不調だけでなく、生理不順や浮腫みなどにも悩まされます。

そんな時は、夏でも靴下を履いたり、カーディガンを一枚羽織るなど、冷えから体を守りましょう。体を温めてくれるコットン素材の肌着を選ぶのもおすすめです。若いからといって無理は禁物。年齢とともに症状が現れ、女性疾患や不定愁訴の原因にも繋がります。

対処法湯船に浸かって体を温める

暑いからとシャワーで済ませていませんか?夏こそ湯船にゆっくり浸かり、1日の疲れをリセットしましょう。湯船に浸かると副交感神経が刺激され、リラックス効果はもちろん安眠にも繋がります。それだけでなく、入浴は自律神経を整え、免疫力がアップし、夏バテしない強い体が手に入ります。

また、日中のエアコンで冷え切った体を温め血行を促進。程よく汗が出ることで、体内に溜まった不要な老廃物が排出され、浮腫みも解消されますよ。お湯の温度は39度前後に。20分程度を目安にゆっくり浸かりましょう。

夏バテにおすすめしたい食べ物

健康な胃腸を手に入れたら、次は食事にポイントを起きましょう。どのような食べ物を摂ると夏バテに効果を示すのでしょうか?

ポイント1.品質の良い調味料を選ぶ

普段はあまり意識しない調味料も、この時期は思い切って体に良いものをチョイスしましょう。例えば、お砂糖ならば黒砂糖、お塩は天然塩を選ぶのがおすすめです。夏は汗をかきやすく、ミネラルが体外へ放出されやすいもの。黒砂糖や天然塩は天然由来で体に優しく、それでいてミネラルバランスも豊富です。

他にも、体の疲れに効果ありと言われるアミノ酸も必須。例えば黒酢はこのアミノ酸が豊富に含まれ、疲れにくい体を作ってくれます。コレステロール値を下げる働きもあり、健康に気を使う方にもおすすめです。酢物はもちろん、炭酸水で割って飲めば、さっぱりと頂けます。

ポイント2.飲み物は常温、もしくは温かいものを

ビアガーデンなど飲み会の席が多くなく季節。お付き合いも大切ですが、胃腸をリセットし、労わることも忘れないように意識しましょう。

おすすめなのは、白湯。温かい飲み物は弱った胃腸の働きを正常に戻してくれます。

その他、健康効果に優れたココアも良いでしょう。選ぶ際にはピュアココア(純ココア)と記載された商品を選ぶのがおすすめです。糖分が入らず、カカオポリフェノールが豊富に含まれます。カカオポリフェノールには抗酸化作用や血行促進、血糖値の抑制など嬉しい働きがたくさんあります。また、リラックス効果があると言われるテオブロミンが含まれ、お疲れ気味の方にもおすすめの飲み物です。生姜をすって入れるのもワンポイント。体を温める作用がアップします。12から3杯を目安に摂り、お砂糖の量にも注意しましょう。

ポイント3.夏野菜は体にこもった熱を排出

旬の野菜は、その時期の体に必要な栄養価が豊富です。

夏に収穫されるトマトやキュウリ、ナス、ピーマン、ニラ、トウモロコシなどの夏野菜は、体にこもった熱を体外へ放出してくれます。また、体に必要な水分やカリウム、ビタミンといった栄養素も摂ることができます。調理せずにそのまま生で食べられるものが多いのも、夏野菜の特徴です。

ポイント4.スタミナ食材で疲労回復!

夏バテで食欲が低下した際、肉などの脂っこい食べ物は胃腸の負担になります。しかし、スタミナ料理で元気もつけたい。

そんな時にオススメなのが、疲労回復に良いビタミンBの入った食材を選ぶこと。お肉であれば豚肉、魚ならばカツオやマグロなどがおすすめ。枝豆や豆腐、納豆といった豆類も良いでしょう。同時にアリシンという成分を含むニンニクやネギを摂れば、相乗効果でよりビタミンBの吸収率をアップしてくれますよ。

食欲のない時は、これらの食材を使ったスープを作り、量は少なくても良いので、バランスよく摂るよう心がけましょう。よく噛めば、食道や胃腸の動きが活発になり、消化も良くなります。

バランスよく食べ、しっかり休むことが大切

いくら夏バテ対策を心がけても、体の疲れがとれない時もあります。そんな時はしっかり睡眠をとり、体を休ませましょう。軽い運動も良いですが、家の中でできるストレッチも手軽なのでおすすめです。無理をせず、翌日に備えましょう。

看護師 小瀬文彰
監修:
看護師・保健師 小瀬文彰
■慶應義塾大学看護医療学部卒。予防医療や、自宅で療養される方を対象とした訪問看護(在宅医療)に従事。
■2019年に薬剤師と共にセルフケア薬局創業し、COOに就任。新たな医療を創造し、より健康な社会の実現していきます。