ATP腸溶錠は市販されている?ATP腸溶錠の有効成分を含む市販薬はある?

ATP腸溶錠20mg「日医工」を以前に使用したことがあり、ATP腸溶錠20mgが市販されていれば、購入したいと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか? 今回は、ATP腸溶錠20mgが市販されているか?という点をテーマにお届けしていきます。

Contents

ATP腸溶錠20mg について

本題に入る前にATP腸溶錠20mgについて軽く説明します。

効能効果

ATP腸溶錠20mgの効能・効果としては、
・頭部外傷後遺症に伴う諸症状の改善
・心不全
・調節性眼精疲労における調節機能の安定化
・消化管機能低下のみられる慢性胃炎
以上が挙げられます。

副作用

副作用として、以下のものが報告されています。
吐き気・食欲不振・胃腸障害・便秘傾向・口内炎・全身拍動感・かゆみ・頭痛・眠気・気分が落ち着かない・耳鳴、脱力感など。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談する必要があります。

ATP腸溶錠20mgは市販されている?

ATP腸溶錠20mg「日医工」(製造販売元:日医工株式会社)は、医療用医薬品であるため市販はされていません。ドラッグストアなどでは購入できず、基本的に受診した上で処方箋を発行してもらい購入します。薬は医療用医薬品とOTC医薬品に分類されており、OTC医薬品の方は、ドラッグストアや通販で薬を購入し、自己判断で使用することができます。つまり、処方箋なしで市販されているのは、OTC医薬品、受診の上で購入するのが医療用医薬品というわけです。

ATPとは何か?成分について

何気なく「ATP」と薬の名前に付いていますが、どういう意味なのか気になる人もいますよね?ATPはアデノシン三リン酸という成分のことで、体内のエネルギー供給物質であり、いわば、エネルギー源です。

アデノシン三リン酸は動物全般や植物、はたまた微生物の細胞内にまで存在するエネルギー物質なのです。人間の身体も細胞で構成されていますから、細胞を動かす動力や臓器の動力、そして筋肉の収縮にも利用されるような生命活動に欠かせない重要な物質ということになります。食事に含まれる糖質や脂質はそのままの形ではエネルギーになることはできず、様々な反応を経てATPに変換されます。特に生体内のミトコンドリア内で、解糖系・クエン酸回路・電子伝達系といった細胞内レベルの働きで産生されることが知られています。

ATP腸溶錠20mg「日医工」と同じ成分が含まれる市販薬

ATP腸溶錠20mg「日医工」は医療用医薬品であるため市販されていませんが、ATP腸溶錠20mgの有効成分である、アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物が含まれる市販薬は存在します。それが、パニオンコーワ錠(製造販売元:興和株式会社-第二類医薬品)になります。

ただし、医療用薬品のATP腸溶錠20mgとパニオンコーワ錠では有効成分の量や添加物などに違いがありますので、まったく同じ効果が得られるというわけではありません。もし、同成分の市販薬を選ぶ際はその点に注意し、不明点などあれば薬剤師や販売登録者に相談することをおすすめします。

パニオンコーワ錠(製造販売元:興和株式会社)

パニオンコーワ錠は興和株式会社が製造する、エネルギー代謝改善薬であり、市販薬で初めてATPを配合させた薬になります。パニオンコーワ錠は、体のすみずみまで血流を増加させて代謝を活性化させる、アデノシン三リン酸二ナトリウム水和物に加え、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12が成分として含有されています。

パニオンコーワ錠(製造販売元:興和株式会社)の効能・効果

効能・効果としては、疲労回復・脚気様症候群(全身倦怠・しびれ・むくみ・めまい・食欲不振)および脚気・熱性・消耗性疾患の補助療法・神経痛・腰痛・背痛・関節痛・関節炎・五十肩・肩こりが挙げられます。

パニオンコーワ錠(製造販売元:興和株式会社)の副作用

パニオンコーワ錠の副作用としては、
・発疹/発赤/かゆみ(皮膚)
・吐き気/食欲不振/胃腸障害/口内炎/嘔吐(消化器)
・眠気/頭痛/気分が落ち着かない
・全身拍動感/耳鳴り/脱力感
などが挙げられます。このような症状が持続した場合には服用を中止して、医師、薬剤師または登録販売者に相談しましょう。また、1カ月服用しても症状が改善されない場合にも、先ほど挙げた医療従事者等に相談してください。

パニオンコーワ錠(製造販売元:興和株式会社)は通販購入も可能

パニオンコーワ錠は第二類医薬品であるため、ドラッグストアなどで市販されているだけでなく、通販購入も可能です。

パニオンコーワ錠(製造販売元:興和株式会社)は子供も使用できる?

パニオンコーワ錠は、15歳未満ですと服用することはできません。また、妊娠中または妊娠している可能性のある方・高齢者・医師の治療を受けている人・薬などでアレルギー症状を起こしたことがある人は服用する前に医師、薬剤師または販売登録者に相談しましょう。

まとめ:ATP腸溶錠は市販されている?ATP腸溶錠の有効成分を含む市販薬はある?

いかがでしたでしょうか?今回の内容としては、
・ATP腸溶錠20mgは医療用医薬品であり市販されていない
・OTC医薬品に分類される薬は市販されている
・ATP腸溶錠20mgの有効成分であるアデノシン三リン酸二ナトリウム水和物が含まれる市販薬は存在する
・ATPはアデノシン三リン酸という成分のことで、体内のエネルギー供給物質でもある
以上の点が重要なポイントでした。ATP腸溶錠20mgは医療用医薬品であるため市販はされていませんが、パニオンコーワ錠という薬に同成分が含まれています。そして薬を選ぶ際は、「どのような効能があるか」「副作用があるか」など、しっかり確認したうえで服用するようにしましょう。