エトドラク錠は市販されているのか?有効成分を含む市販薬は存在する?

皆さん、エトドラク錠という薬をご存知ですか?鎮痛剤に属し、昔から使われている薬の1つです。もしかしたらこの記事を読んでくださっている方の中にも、服用されたことのある方がいるかもしれませんね。

今回は、そんなエトドラク錠は市販されているのか?という点をテーマにお届けしていきます。

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エトドラク錠とは?

エトドラク錠は、エトドラクという有効成分を含有する錠剤タイプの薬であり、
・エトドラク錠200mg「JG」(製造販売元:大興製薬株式会社)
・エトドラク錠200mg「トーワ」(製造販売元:東和薬品株式会社)
・エトドラク錠200mg「SW」(製造販売元:沢井製薬株式会社)
・エトドラク錠200mg「日医工」(製造販売元:日医工株式会社)
など、さまざまな会社から製造販売されています。
エトドラクは、NSAIDsと呼ばれるカテゴリーの薬です。NSAIDsは、Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugsの略でして、日本語では非ステロイド性抗炎症薬と言います。

ステロイドではないため、ステロイドとは異なる作用機序で痛みを和らげるのが特徴であり、基本的には、COX(シクロオキシゲナーゼ)という酵素を阻害することで、結果的に抗炎症作用などを示します。

エトドラクはその酵素の中でも、COX2という酵素を阻害する薬にカテゴリーに属しています。そして、同じCOX2を阻害する薬の仲間としては、セレコックスやメロキシカム、カロナールといったような薬が存在します。当然ながら同じカテゴリーの薬であっても成分には違いがありますので、効果のあらわれ方が異なる点は覚えておきましょう。

次に、効能効果・副作用・注意事項に分けて解説します。

エトドラクの効能・効果

エトドラク錠の有効成分であるエトドラクには、次のような効能・効果があります。
・下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸腕症候群、腱鞘炎
・手術後並びに外傷後の消炎・鎮痛

エトドラクの副作用

エトドラクの副作用としては、発疹・皮膚血管炎などの皮膚症状、腹痛・嘔吐・食欲不振などの消化器の症状、めまい・しびれ・頭痛などの精神神経系の症状、貧血・白血球減などの血液の症状が挙げられます。また、重大な副作用としては、ショック・アナフィラキシー様症状(蕁麻疹や呼吸困難など)・腎不全なども報告されています。

エトドラクを投与できない人について

以下の方は投与しないこととされています。(禁忌)
・消化性潰瘍のある患者
・重篤な血液の異常のある患者
・重篤な肝障害のある患者
・重篤な心機能不全のある患者
・重篤な高血圧症のある患者
・アスピリン喘息又はその既往歴のある患者
・妊娠末期の患者

エトドラク錠は市販されているのか?

エトドラク錠200mg「JG」(製造販売元:大興製薬株式会社)などのエトドラク錠は市販されているのか?という点についてですが、結論からして医療用医薬品であるため市販されていません。薬は大きく医療用医薬品とOTC医薬品に分類されています。医療用医薬品は基本的に処方箋が必要であるため、医師の診察を受けて処方箋を発行してもらい、調剤薬局で薬を受け取る…という流れが必要になります。一方のOTC医薬品は処方箋が必要なくドラッグストアなどでも購入が可能です。

有効成分のエトドラクが含まれた市販薬は存在する?

エトドラク錠200mg「JG」(製造販売元:大興製薬株式会社)などのエトドラク錠は、医療用医薬品であるため市販されていないことがわかりました。そこで気になるのは、有効成分のエトドラクが含まれた市販薬は存在するのか?という点かと思います。しかし、こちらの有効成分が含まれた市販薬も、2022年2月段階では存在していません。

どのような鎮痛薬が市販されているのか?

エトドラクが市販にないことはわかりましたが、市販にはどのような鎮痛薬があるのでしょうか?

市販の鎮痛薬として、以下のような市販薬が販売されています。
・ロキソニンS(製造販売元:第一三共ヘルスケア株式会社-第一類医薬品)(成分:ロキソプロフェンナトリウム水和物)
・イブA錠EX(製造販売元:エスエス製薬株式会社-指定第二類医薬品)(成分:イブプロフェン)

ロキソニンSの有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物とイブA錠EXの有効成分であるイブプロフェンも、エトドラク同様に、酸性非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)となっています。続いて、それぞれの市販薬について見ていきましょう。ただし、有効成分が違うため、エトドラクと同じ効果が得られるわけではありません。市販薬を使用するにあたって疑問や不安な点がある場合には、事前に薬剤師や販売登録者に相談しましょう。

ロキソニンS(製造販売元:第一三共ヘルスケア株式会社-第一類医薬品)

第一三共ヘルスケア株式会社が製造販売元のロキソニンS(第一類医薬品)は、痛みや熱の原因物質を抑えて効果を発揮する、ロキソプロフェンナトリウム水和物が主成分の鎮痛薬です。ロキソニンSは、成分が体内で吸収されてから活性型に変化するプロドラッグ製造であり、胃への負担が軽減されています。

効能・効果は、頭痛・月経痛・歯痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛・打撲痛・ねんざ痛となっています。

用法・用量は、15歳以上で1回あたり1錠を、基本的に1日2回まで服用します。15歳未満は服用できません。

イブA錠EX(製造販売元:エスエス製薬株式会社-指定第二類医薬品)

イブA錠EXは、鎮痛成分のイブプロフェンと、鎮痛効果を高めるアリルイソプロピルアセチル尿素、無水カフェインが含まれた鎮痛薬です。

効能・効果は、頭痛・月経痛・歯痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛など、ロキソニンSと似た効能・効果となっています。

用法・用量は、15歳以上で1回あたり2錠を、1日2回まで服用します。15歳未満は服用できません。

まとめ:エトドラク錠は市販されているのか?有効成分を含む市販薬は存在する?

いかがでしたか?今回の内容としては、
・エトドラク錠は大興製薬株式会社や東和薬品株式会社などさまざまな会社で製造されている
・エトドラクはNSAIDsというカテゴリーの薬であり鎮痛効果を持っている
・医療用医薬品のエトドラク錠は市販されていない
・成分のエトドラクが含まれた市販薬は存在しないがNSAIDsの市販薬は存在する
以上の点が重要なポイントでした。今回は市販の鎮静薬についても触れましたが、効能・効果を確認し、自身の症状に対応できる場合には服用を検討されても良いでしょう。ただし、エトドラクとは違う有効成分である点はしっかり押さえておきましょう。