肩こりや腰痛など体が痛い時、筋肉痛の時などにモーラステープは処方されます。
病院に行きたくても行くことができない時、モーラステープを市販で購入したいと思いますよね。
今回は、モーラステープを市販で購入できるセルフケア薬局についてと、モーラステープの詳しい効果効能についてご紹介します。
セルフケア薬局のHPはこちら!
今回の記事では、以下を知ることができます!
モーラステープは「医療用医薬品」といって、一般の方が自分で選んで買うことができないことになっています。あくまで、処方する医師が診断に基づいて選び、自分の患者さんに対して使用する医薬品です。
一般の方が買うことができる医薬品(OTC医薬品)は、いろいろなテストやこれまでの使用実績などのデータに基づき、一定の安全性が確認される必要があります。
モーラステープには、光線過敏症などのリスクがありますし、代用できる他の湿布薬がいくつも市販されていますので、今後もOTC化は期待できないでしょう。
医師に処方してもらう薬(医療用医薬品)は前述の通り、「医師が自分の患者に対して使用ための薬」なのですが、
やむを得ない事情があって処方を受けることが出来ない患者さんに対しては、薬局の薬剤師が対面で事情を伺った上、必要最小量を小分けして販売することができることになっています。
これを医師に処方してもらう薬(医療用医薬品)の「零売」もしくは「分割販売」といいます。
同じ「お薬をお渡しする」という仕事でも、
処方せん通りに薬を用意してお渡しする保険調剤と、
患者さんから経過や病状を聞いて、適切な薬を選んで販売する零売とは、似て非なるものです。
零売をおこなう体制を整えるのは難しいため、
ほとんどの薬局は「零売対応はしない」としているのが現状です。
零売は薬剤師の対面販売でなければならず、薬局まで来ていただく必要がありますので、まずは近くに零売に対応している薬局があるか、チェックしてみてはいかがでしょうか?
当セルフケア薬局は、零売専門の薬局ですので、
ご質問やご相談などありましたら、どうぞLINEからお気兼ねなくご連絡ください。
http://selfcare-sdc.com/blog/%E9%9B%B6%E5%A3%B2%E8%96%AC%E5%B1%80/2019/09/20/tokyo_reibai_matome/
モーラステープは、久光製薬が1995年に医療用医薬品として開発・発売しました。久光製薬といえば、「サロンパス」で有名ですね。貼り薬の技術で定評のある日本の製薬企業です。
モーラステープは「第2世代の湿布薬」と呼ばれる湿布薬の1つで、それまで使われていたものから、ある進歩がみられた薬でもあります。
体の痛みにお悩みの方は、モーラステープと似た効果を持つ貼り薬・塗り薬の痛み止め一覧も合わせてチェックしてみましょう。
モーラステープの有効成分は「ケトプロフェン」、といいます。
「ロキソニン」の有効成分である「ロキソプロフェン」や、
「イブ」の有効成分である「イブプロフェン」のような薬の仲間です。
このような薬を専門的には「NSAIDs(エヌセイズ)*」と呼びます。
ロキソニンもイブも飲み薬ですが(ロキソニンは貼り薬もありますね)、ケトプロフェンもかつては飲み薬としても使用されていたことがあります。副作用や相互作用の面で、もっとよい薬がどんどん開発され、現在では使われなくなりました。
一方で、貼り薬であるモーラステープは、今でもよく処方される薬です。
*非ステロイド性抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inframatory Drugs)の略
モーラステープのように、NSAIDsを含んだ湿布薬は、「第2世代の湿布薬」と呼ばれます。
それまでの湿布薬(第一世代)には、植物由来の抗炎症成分「サリチル酸メチル」というものが使用されてきました。(今でも使用される薬です)
商品名で言うと、「温湿布」、「冷湿布」とか、「サロメチール」といったような名前ですが、聞いたことがあるのではないでしょうか?
このサリチル酸メチルには、独特の「ツーンとした匂い」があり、人によって好き嫌いが分かれる他、周りの人にも気を使う必要がありました。
ちなみに余談になりますが、この「温湿布」、「患部を温めるわけではない」んです!温湿布も冷湿布も基本は同じもの。ただ、温湿布にはトウガラシの辛味成分である「カプサイシン」という物質が配合されていて、暖かい「感じがする」だけ。体表面の温度は「むしろ冷湿布より冷える」ことが分かっています。あくまで、使い心地が違うだけなんです。
さて、話を戻します…。
モーラステープのような「第2世代」の湿布薬には、第1世代のような独特な匂いはなく、第1世代よりも効果が高いという特徴があります。
湿布薬も「世代交代」がなされ、第2世代の湿布薬が好んで使用されるようになりました。
なんだか紛らわしいこの言葉ですが、ちょっと整理しておきますね。
まず、湿布(シップ)ですが、テープ剤とパップ剤などの貼り薬をまとめてシップと呼びます。
次に「パップ」。多くの方は「湿布」と聞くと、このパップ剤を想像されるのではないでしょうか?
パップ剤は不織布に有効成分と水分を含んだ軟膏を塗ったものです。
水分を含むため、貼った感じがヒヤッと冷たく、患部を冷やしたいときにむいています。
一方で、シートが分厚く目立ってしまう他、剥がれやすかったり、水分が抜けて固くなると効果が落ちるのが弱点です。
「テープ」は、伸縮性のあるフィルムに有効成分と接着剤を塗ったもの。別名「プラスター剤」とも呼ばれます。
粘着力が強く剥がれにくいので、効果が安定的です。また、透明で薄いので、目立ちにくい、という利点があります。
一方で、その粘着力の強さから、パップよりもかぶれやすいという欠点があります。
「テープ」も「パップ」も効果に関しては大差なく、どちらにするかは使用感やライフスタイルなどによって選ばれます。
モーラスにもモーラスパップというパップ剤もラインナップされています。(ただし、使える疾患には微妙な違いがあります)
モーラステープ(ケトプロフェン)を使用する上で、絶対に気をつけなければいけないことがあります。それが、
1.ケトプロフェン過敏症
2.光線過敏症
3.妊娠・胎児への影響
です。
アレルギー物質を少量でも体に取り込むことで重篤な症状を起こすことがあるのが過敏症です。どんな薬も体にとっては「異物」ですから、過敏症を引き起こす可能性があります。
また、喘息(過敏症による病気の一種です)を持っている方に対しては、ケトプロフェンのようなNSAIDs全般で、重篤な喘息発作を起こすことがあるので、注意が必要です。
特に、過去にこのような経験がある人は使用することができません。
モーラステープを貼った部位に日光が当たることで、重篤な皮膚炎を起こすことがあります。剥がした数週間経ったあとでも光線過敏症を発症した人がいるので、常に注意が必要ですし、肌を露出する部位には貼らない方が無難ともいえます。
さらに、光線過敏症を発症した場合、長期間にわたり、患部に日光が当たらないようにする必要があるため、活動がかなり制限されてしまいます。
他の第2世代の湿布薬の方が、光線過敏症のリスクは低く、また効果に大きな差はないとされています。
安全性が確認されておらず、特に妊娠後期は使用できないこととされています。
妊娠中、あるいは妊娠の可能性がある場合には必ず医師に伝え、特別な理由がなければ使用しないこととされています。
モーラステープの特徴や注意点についてお分かりいただけたでしょうか?
医療財政がひっ迫する昨今、「セルフケア」が注目され、推しすすめられています。セルフケア薬局では、今後もみなさんのセルフケアに役立つ情報を発信していきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。