コラム
処方箋なしで病院の薬が買える
零売サービスや健康の情報をお届けします。
ポンタールは市販されているのか?有効成分を含む市販薬は存在する?
過去にポンタール(製造販売元:ファイザー株式会社)を服用したことがあり、症状がそれによって改善された方もいらっしゃるでしょう。その中には、市販されていれば、ポンタールを近場で購入したいと思う方もいるかと思います。そこで今回は、ポンタールは市販されているのか?という点をテーマにお届けしていきます。
Contents
ポンタールとは?
ポンタールとは、ファイザー株式会社が製造販売する鎮痛・消炎・解熱剤です。有効成分はメフェナム酸であり、以下のとおり4つの剤形があります。
・散剤タイプのポンタール散50%
・細粒タイプのポンタール細粒98.5%
・カプセルタイプのポンタールカプセル250mg
・シロップタイプのポンタールシロップ3.25%
有効成分はそれぞれ同じメフェナム酸ですが、剤形の異なりにより添加物が違います。
ポンタールの効能・効果
<ポンタール散50%/ポンタール細粒98.5%/ポンタールカプセル250mg>
▼下記疾患の消炎・鎮痛・解熱
変形性関節症・腰痛症・症候性神経痛・頭痛(他剤が無効な場合)・副鼻腔炎・月経痛・分娩後疼痛・歯痛
▼下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
<ポンタールシロップ3.25%>
▼下記疾患の解熱・鎮痛
急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
ポンタールの用法・用量
ポンタールの用法・用量は下記のとおりです。
<ポンタール散50%/ポンタール細粒98.5%/ポンタールカプセル250mg>
変形性関節症・腰痛症・症候性神経痛・頭痛・副鼻腔炎・月経痛・分娩後疼痛・歯痛における消炎・鎮痛・解熱の場合には、メフェナム酸として、通常、成人 1 回500mg、その後 6 時間毎に1 回250mgを経口投与するとされています。
急性上気道炎における解熱・鎮痛の場合には、メフェナム酸として、1 回500mgを頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則 1 日 2 回までとし、1 日最大1500mgを限度とすることとされています。
<ポンタールシロップ3.25%>
通常小児 1 回0.2mL/kg(メフェナム酸として6.5mg/kg)を標準用量として頓用するとされています。
ポンタールの副作用
ポンタールの副作用としては、消化器-胃腸障害・悪心・下痢・軟便・過敏症-発疹が挙げられます。
ポンタールは次の患者には投与しないこと
ポンタールは次の患者には投与しないこととされています。
・消化性潰瘍のある患者
・重篤な血液の異常のある患者
・重篤な肝障害のある患者
・重篤な腎障害のある患者
・重篤な心機能不全のある患者
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
・アスピリン喘息
・重篤な高血圧症の患者
・過去に本剤により下痢を起こした患者
・妊娠末期の女性
ポンタールは市販されているのか?
ポンタールは市販されているのか?という点ですが、結論からしてポンタールは医療用医薬品に分類されるため市販はされていません。薬は医療用医薬品とOTC医薬品に大きく分かれ、医療用医薬品は基本的に処方箋が必要です。医療用医薬品は処方箋が必要ですから医師の診察を受けたあとに処方箋を発行してもらい、そして調剤薬局で薬を受け取るという流れになります。一方のOTC医薬品は処方箋が必要なく、ドラッグストアなどで直接購入できます。
ポンタールの有効成分を含む市販薬は存在する?
ポンタールの有効成分であるメフェナム酸(NSAIDs)が含有された市販薬も存在しません。ただし、市販薬の中には、メフェナム酸とは別の有効成分を含む解熱鎮痛薬は販売されています。今回は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を対象に紹介していきます。
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)について
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、解熱・鎮痛・抗炎症作用を持ち、痛みの原因となる物質(プロスタグランジン)を抑えるという特徴があります。
市販薬に存在する主な非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)としては、下記が挙げられます。
・アスピリン(バファリンAなど)
・イブプロフェン(イブなど)
・アセトアミノフェン(タイレノールAなど)
市販の解熱鎮痛薬を紹介
前項で挙げた、バファリンA(製造販売元:ライオン株式会社-指定第二類医薬品)、イブ(製造販売元:エスエス製薬株式会社-指定第二類医薬品)、タイレノールA(製造販売元:東亜薬品株式会社-第二類医薬品)について見ていきましょう。
ただし、ポンタールの有効成分とは別の成分であるため、ポンタールと全く同じ効果が期待できるわけではありません。ですので、ポンタールで治療中の方は市販薬での対応ではなく、そのまま医師の指示を仰ぎましょう。あくまで、市販の解熱鎮痛薬として紹介しますので、不安な点や疑問があれば、購入前に医師、薬剤師または販売登録者に相談することが大切です。
バファリンA(製造販売元:ライオン株式会社-指定第二類医薬品)
バファリンA(指定第二類医薬品)は、熱を下げて痛みを抑えるNSAIDsのアスピリンに加え、胃への負担を緩和する合成ヒドロタルサイトが含有された解熱鎮痛薬です。※眠くなる成分を含んでいません。効能は、頭痛・月経痛・関節痛・神経痛・腰痛・筋肉痛・肩こり痛・捻挫痛・打撲痛・骨折痛などとっています。
イブ(製造販売元:エスエス製薬株式会社-指定第二類医薬品)
イブ(指定第二類医薬品)は、イブプロフェンを有効成分とする解熱鎮痛薬となっており、有効成分はイブプロフェン1つとなっています。飲みやすい小粒のフィルムコーティング錠になっているのが特徴です。5~6回使用しても症状が良くならない場合は使用を中止して、医師、薬剤師または販売登録者に相談しましょう。
タイレノールA(製造販売元:東亜薬品株式会社-第二類医薬品)
タイレノールA(第二類医薬品)は、アセトアミノフェンのみを有効成分とする解熱鎮痛薬であり、中枢神経に作用することで痛みや熱を抑えます。効能は、頭痛・腰痛・筋肉痛などの鎮痛、悪寒・発熱時の解熱となっています。
まとめ:ポンタールは市販されているのか?有効成分を含む市販薬は存在する?
いかがでしたか?今回の内容としては、
・ポンタールはファイザー株式会社が製造販売する鎮痛・消炎・解熱剤である
・ポンタールは散剤、細粒、カプセル、シロップの4つの剤形がある
・ポンタールは医療用医薬品であるため市販されておらず有効成分を含む市販薬も存在しない
・別の有効成分であるNSAIDsの解熱鎮痛薬は市販されておりイブなどがそれに該当する
以上の点が重要なポイントでした。ポンタールは市販されておらず、基本的には医師の診察を受けた上で処方箋を発行してもらい薬を受け取らなければなりません。一方のOTC医薬品はセルフケアに用いることができるものの、自己判断での使用となります。自身の症状と照らし合わせながら、セルフケアで対応するかどうかを考えたり、市販薬の購入前には薬剤師に相談したりしながら、状況に併せて判断しましょう。