睡眠不足の身体への影響と睡眠の重要性~高血圧等の生活習慣病にも関係~

ついつい夜更かしをして睡眠時間が減ってしまうような状態が続くと、慢性的な睡眠不足になり体にさまざまな悪影響が現れる可能性があります。そして睡眠不足は、高血圧などの生活習慣病を招く原因になります。

今回は、睡眠不足が身体に与える影響と、睡眠の重要性について詳しく解説していきますので、ぜひご覧ください。

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睡眠不足の基準とは?

睡眠は体質的なものや年齢的なものに左右され、人によって必要な睡眠時間が変わります。睡眠時間が6時間以内でも体調に問題がなく元気に過ごせる方もいれば、7時間以上寝なければ睡眠が足りていないと感じる方もいるでしょう。そのため「睡眠不足は◯時間未満の睡眠のこと」などという明確な基準は設けられていません。

睡眠時間は長ければ良いというわけではない

睡眠不足を防ぐために、より長く眠ろうと考えるのは間違いです。なぜなら、睡眠時間は単純に長ければ良いというものではないからです。米国で行われた大規模調査では、睡眠時間7時間の方が男女ともに最も死亡率が低く、10時間など長い睡眠時間の場合だとリスクが上昇するという結果がでています。個人差はあるものの、健康を維持しやすい睡眠時間の平均値は7時間であると言えるでしょう。

睡眠の質が悪いと睡眠時間が長くても睡眠不足になる

理想的な睡眠時間を確保していても、睡眠の質が悪く眠りが浅い・夜中に何度も目覚めるような状態が続くと、睡眠不足になってしまいます。睡眠不足を防ぐためには、生活習慣や就寝前の行動を見直す必要があるでしょう。

睡眠不足の症状

睡眠不足が続くことで、人間の体には次のような症状が現れます。
・倦怠感
・頭痛
・ストレスの増加
・イライラする
・集中力が低下する
・注意力が散漫になる
・吐き気
・めまい
睡眠不足は健康を害するだけでなく、仕事や勉強にも悪い影響を与えるものなのです。

睡眠不足と血圧の関係

睡眠不足が続くと、交感神経が活性化してアドレナリンが分泌され、血圧が高くなります。通常睡眠時には副交感神経が優位になりますが、睡眠不足ですと自律神経が乱れて夜間も血圧が高いままの状態が継続してしまいます。これが、高血圧を引き起こしてしまうのです。また、睡眠不足だと食欲を増進させるホルモンが増加するため、肥満のリスクも高まります。

高血圧が招く生活習慣病

高血圧はさまざまな生活習慣病の原因です。具体的には、血圧が上がることで血管に負担がかかり、血管の肉壁が傷つく・固くなってしまい、動脈硬化を起こす可能性が高くなります。

さらに高血圧の状態を放置すると、脳卒中・心疾患・慢性腎臓病などの命に関わる病気になる恐れがあるでしょう。また、普段から血圧を測る習慣がない方は、自分の血圧が高くなっていることに気がつかないため、長期的に高血圧の状態が放置されやすいです。

睡眠不足を防ぐ方法

睡眠不足による高血圧などの生活習慣病を予防する方法には、次のようなものがあります。

就寝前に食べ物を口にしない

遅い時間の食事は睡眠の質を悪くします。眠っている間も胃が動き続ければ、興奮状態になってしまうのです。また、就寝前は覚醒効果のあるカフェインやアルコールの摂取も避けるべきです。

生活リズムを整える

平日は短い睡眠時間、休日は寝溜めをするような生活では生活リズムが整いません。規則正しい生活を送り、平日・休日に関わらず、そのリズムを崩さないようにしてください。

適度な運動を心がける

運動習慣は睡眠の質を高めるだけでなく、高血圧の改善にも効果的です。運動中は血管が拡張するため、習慣的に運動に取り組むことで、血圧を正常に保てるようになるでしょう。

眠る前にリラックスできる時間を設ける

興奮を和らげるために、睡眠前にストレッチをして体をほぐす・瞑想をして不安を和らげる・音楽を聴くなどの行動を習慣づけます。湯船に浸かってしっかりと体を温めるのも良いでしょう。リラックスした状態で横になれば、質の良い睡眠が取れるようになります。

就寝前のブルーライト利用を控える

スマートフォンのブルーライトは、質の良い睡眠に欠かせないホルモンであるメラトニンを減らしてしまいます。そのため、就寝前にスマートフォンを見るのは、避けてください。

まとめ:睡眠不足の身体への影響と睡眠の重要性~高血圧等の生活習慣病にも関係~

いかがでしたか?睡眠不足は体に多くの悪影響を及ぼし、高血圧などの生活習慣病を招くということでした。睡眠不足による高血圧を防ぐためには、就寝前に食べ物を口にしない、生活リズムを整える、適度な運動を心がけるなどが挙げられますので、参考にしていただければと思います。十分な睡眠時間を確保するだけでなく、質の良い睡眠をとって、高血圧などの生活習慣病を予防しましょう。