ビタミンEの効果とは?何に多く含まれていて不足するとどうなる?

「ビタミンEにはどのような効果があるのだろう…」
「ビタミンEは何に多く含まれているのだろう…」
ビタミンEは活性酸素を取り除く働きのある栄養素です。ビタミンEの摂取によって、動脈硬化の予防・老化を防ぐ・美肌作用など、多くの効果が期待できます。また、ビタミンEは「若返りのビタミン」と呼ばれることもある、近年注目されているビタミンです。

今回の記事ではビタミンEの働きや不足時のトラブルとともに、ビタミンEが多く含まれている食べ物を紹介していきます。

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ビタミンEとは?

ビタミンEは、不妊を防ぐ栄養素として小麦胚芽油から抽出・発見されました。実際の実験では、繁殖が難しくなったラットにビタミンEを与え、生殖能力を回復させています。また、ビタミンEは、トコフェロール4種類・トコトリエノール4種類の合計8種類の化合物を総称してビタミンEと呼びます。

この8種類の中でも、最も作用が強いのがαトコフェロールです。そのため、αトコフェロール単体をビタミンEとして扱うこともあります。トコフェロールはギリシア語でTocopherolと書き、「子供を産む」「力を与える」という意味のある言葉です。

ビタミンEは、多くの食品に含まれている脂溶性の栄養素で、強い抗酸化作用を持っています。ビタミンEの1日あたりの推奨摂取量は、成人男性で6.5mg、成人女性は6.0mgです。授乳婦は約7mg、妊婦であれば約6.5mgが目安となっています。

参照:日本人の食事摂取基準(2020 年版)
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

ビタミンEの効果について

ビタミンEは、体内の脂質が酸化することを防ぎ、体に次のような効果を現します。
・動脈硬化の予防
・血栓を防ぐ
・血圧の低下
・悪玉コレステロールの減少
・細胞膜を健全に保つ
・紫外線などの外的刺激から肌を守る
・肌のバリア機能を安定させる
・血行促進作用
・皮膚の新陳代謝を高める
ビタミンEが「若返りのビタミン」と呼ばれる理由には、加齢によって発症しやすい病気の予防効果を持っているだけでなく、肌を美しく保ったり肌に潤いを与えたりするような、美肌効果が得られるという特徴も関係しているでしょう。

生活習慣病の予防効果があることから、誰もが積極的に摂取をしたいと思える栄養素だと言えます。

ビタミンEが不足するとどうなる?

ビタミンEが不足すると、神経や筋障害が起こり、次のような体の不調を招く恐れがあります。
・血行が悪くなる
・冷え性
・頭痛
・肩こり
・シミやシワができやすくなる
・動脈硬化
・筋力低下
・視覚障害
・免疫機能の低下 など
ビタミンEは非常に多くの食品に含まれているため、通常は不足しにくい栄養素です。しかし、無β-リポタンパク血症の方・脂質吸収障害のある方はビタミンEが吸収しにくく、ビタミンE不足に陥ってしまう恐れがあります。

ビタミンEを過剰摂取してしまうことはある?

ビタミンEは体内に蓄積しにくい栄養素であることから、通常の食事で過剰症が出る可能性は非常に低いです。しかし、ビタミンEが含まれたサプリメントの用量を守らず過剰に服用してしまうと、下記のような症状が起こ
る場合があります。
・吐き気
・下痢
・筋力低下
・軽度の肝障害
・出血しやすくなる
特に、アンチエイジングを謳ったサプリメントなどには多くのビタミンEが含まれていることがあるため、過剰摂取に注意してください。ビタミンEのサプリメントを活用する際は、使用目安を間違えないようにしましょう。

ビタミンEを多く含む食べ物を紹介

ビタミンEは脂溶性のビタミンなので、炒め物などで油と一緒に食べることで吸収率を高められます。ビタミンEは、ひまわり油・オリーブ油・ごま油・有塩バターにも含まれています。調理の際には、ビタミンEが豊富に入っている油を活用すると良いでしょう。

ただし、酸化しやすいという注意点があるため、新鮮な食品を選んでください。

ビタミンEを多く含む野菜

ビタミンEを多く含む野菜は次のようなものです。炒め物にして食べれば、多くの量の野菜を摂取できるでしょう。
・モロヘイヤ
・赤ピーマン
・にら
・ドライトマト
・ほうれん草

ビタミンEを多く含む果物

次に、ビタミンEが多く含まれている果物を紹介しましょう。ナッツ類に含まれているイメージが多いビタミンEですが、果物からも摂取できることを知っておいてください。
・さくらんぼ
・桃
・すもも
・キウイフルーツ
・いちご
・バナナ

ビタミンEを多く含む魚介類

ビタミンEは魚に多く含まれる栄養素です。炒めて食べれば、より効率良くビタミンEが摂取できるでしょう。
・すけとうだら
・すじこ
・はまち
・ほたるいか
・うなぎ
・ニジマス
・ぶり
・ぎんだら
・めかじき

ビタミンEを多く含む豆・穀物

ビタミンEを多く含む食材の代表としてアーモンドなどのナッツ類があります。ナッツ類は気軽に食べやすいことから、食事だけでなくおやつにしても良いでしょう。ただし、ナッツ類を食べる時には、カロリーオーバーにならないように注意してください。
・アーモンド
・落花生
・銀杏
・くるみ
・豆乳
・きなこ
・クロワッサン
・玄米

まとめ:ビタミンEの効果とは?何に多く含まれていて不足するとどうなる?

いかがでしたか?今回の内容としては、
・ビタミンEは、トコフェロール4種類・トコトリエノール4種類の合計8種類の化合物を総称してビタミンEと呼ぶ
・ビタミンEの効果には、動脈硬化の予防、血栓を防ぐ、血圧の低下、悪玉コレステロールの減少などがある
・ビタミンEは「若返りのビタミン」と呼ばれることもあるほど、老化による疾患・肌トラブルの多くを防ぐ作用を持っている
・ビタミンEは体内に蓄積しにくい栄養素であることから、通常の食事で過剰症が出る可能性は非常に低い
以上の点が重要なポイントでした。多くの食材に含まれている栄養素なので、不足しにくいと言えますが、アンチエイジングを目的としたビタミンE含有サプリメントを飲む場合には、目安を守って過剰摂取を防ぎましょう。