ビタミンD生成に日光浴!どのくらいの時間浴びる?|日光浴で病気の予防

「ビタミンDってどのような働きがあるのだろう…」
「ビタミンDと日光浴の関係について詳しく知りたい…」
このような疑問をお持ちの方や、ビタミンDの知識を深めたい方はいらっしゃいませんか?ビタミンは体の健康を維持するために欠かせない栄養素ですが、ほとんどのビタミンは体内で生成されないため、食事から摂取しなくてはいけません。しかし、ビタミンの一種であるビタミンDは人間の体内で作り出すことができます。

この記事では、ビタミンDの生成に欠かせない日光浴とビタミンDの関係や役割について、説明しましょう。

Contents

ビタミンDとは?

ビタミンDには、D2からD7までの6種類があり、中でもビタミンD2とD3が人間の体に必要だと言われています。生成されたビタミンDは肝臓と腎臓で「活性型ビタミンD」に変わり、体内にあるタンパク質を活性化させる役割を持っているのです。

必要なビタミンDの目安

ビタミンDは、18歳以上成人の場合1日に8.5μgのビタミンDを必要としています。その耐容上限量は100μgです。しかし、厚生労働省で実施されている栄養調査では、現代人のほとんどの年代で目安量が摂取できていません。

ビタミンDの働きとは?

ビタミンDは次のような働きで、人間の体の健康を維持しています。

骨を丈夫にする

活性化ビタミンDは腸管からカルシウムが吸収されることを促進し、骨を丈夫にするように働きます。破骨細胞が抑制されて、骨折を予防する効果も得られるでしょう。

免疫機能を調整する

体内にウイルス・細菌が侵入すると、体の免疫はこれらの異物を排除しようとしますが、過剰に免疫が働いて体調を崩してしまうことがあります。ビタミンDは免疫を調整できるため、過剰反応の抑制・感染症の悪化を防ぐなどの役割を持っています。必要な免疫機能が促進できれば、病気の予防にもつながります。

生活習慣病の予防

必要なビタミンDを摂取すれば、がん・生活習慣の発症リスクを減らすことができます。

妊活・不妊治療

ビタミンDは妊活や不妊治療にも深い関係のある栄養素です。血中に十分な量のビタミンDが存在する女性は、妊娠率が高くなります。さらにビタミンDは男性の精子の運動能力や受精能力を向上させる効果も期待できるのです。

ビタミンDが不足するとどうなる?

ビタミンDにはさまざまな働きがありますが、現代人の生活習慣・食生活はビタミンが不足しやすいと言われています。ビタミンDが不足してしまうと、次のような体調不良や疾患を招く恐れがあるでしょう。
・骨粗鬆症
・骨軟化症
・くる病
・動脈硬化
・高血圧
・情緒不安定
・うつ症状
多くの場合はビタミンD不足の自覚がないまま、病気になってしまうのです。

ビタミンDは過剰摂取にも注意が必要

ビタミンDは過剰摂取によって、健康被害を招く恐れもあります。水に溶けにくく脂に溶けやすい性質のために尿と一緒に排出することが難しく、体に蓄積されてしまうのです。

ビタミンDの過剰摂取が続くと、次のような症状が現れます。
・イライラする
・疲れやすくなる
・嘔吐
・下痢
・食欲不振
・動脈硬化
・脱水
・体重減少
・腎不全
ビタミンDの過剰摂取が続くとこのような症状が現れるものの、先ほどもお伝えしたように、多くの現代人はビ
タミンDが不足しているため、過剰摂取よりも不足に注意を払うべきでしょう。

ビタミンDが多く含まれている食材

ビタミンDはきのこ類・魚介類・卵類・乳製品などに多く含まれています。具体的には、きくらげ・乾しいたけ・あんきも・しらす干し・紅鮭・卵黄などが、ビタミンDを多く含む代表的な食べ物です。脂溶性の栄養素なので、炒め物や揚げ物などの調理方法を選ぶと、吸収率を高められるでしょう。

ビタミンDを生成するための日光浴のポイント

人間の体内では食事だけでなく日光浴をすることでビタミンDを作り出せます。体に必要な量の全てのビタミンDは賄えませんが、その80〜90%を体内で生成可能なのです。

日光浴を十分にしておけば、通常の食生活を送るだけでビタミンDが不足しにくくなると言えるでしょう。ビタミンDの生成を目的として日光浴をする時に、知っておくべきポイントは次の通りです。

日光に当たる面積が多いほど効率良くビタミンDが生成される

日光にあたる体の面積が多いほど、ビタミンDを効率良く短時間で作れます。顔だけでなく、手足なども日光にあてた方が、早く十分な量のビタミンDを生成できるということです。

必要な日光浴の時間は季節や紫外線の強さによって変わる

ビタミンDの生成に必要な日光浴の時間の目安は、季節や紫外線の強さによって変わります。目安としては、夏季の場合は5分〜8分、ただし長時間の日光浴は皮膚への悪影響が出る可能性があります。

また、沖縄と北海道では、年間を通じて2倍程度紫外線の量が変わるため、自分の暮らしている紫外線に合わせた目安で日光浴を行うべきでしょう。

日光を浴び過ぎてはいけない

紫外線は浴び過ぎることでシミ・しわ・皮膚がんなどを引き起こす原因になります。そのため、ビタミンDの生成を目的とした日光浴であっても、強い日光を浴び過ぎない・長時間の日光浴は避けるなどの工夫をしなくてはいけません。

日焼け止めを塗ると、ビタミンDの生成量が減ってしまいますが、長時間日光にあたる場合には、紫外線によるリスクを考えて日焼け止めを使う必要があるでしょう。

ガラス越しの日光浴では効果が得にくい

紫外線にはUV-BとUV-Aがあり、ビタミンDの生成に欠かせないUV-Bはガラスでほとんど遮られてしまいます。皮膚を老化させるUV-Aはガラスを通過しますが、ビタミンDの生成は行われません。

まとめ:ビタミンD生成に日光浴!どのくらいの時間浴びる?|日光浴で病気の予防

いかがでしたか?ビタミンDは日光浴で生成することができる栄養素です。
日光浴をする時のポイントには、
・日光に当たる面積が多いほど効率良くビタミンDが生成される
・必要な日光浴の時間は季節や紫外線の強さによって変わる
・日光を浴び過ぎてはいけない
・ガラス越しの日光浴では効果が得にくい
などがあります。ビタミンDは不足しやすい栄養素であることを意識し、正しい方法で日光浴を行ってビタミンD不足を防ぎましょう。