ジェネリック医薬品とは？メリットや先発薬との違いなどについて解説！

「ジェネリック医薬品は安いというイメージを持っているけど、どのような薬なのだろう…」
「ジェネリック医薬品についての知識を深めたい…」
このような方はいらっしゃいませんか？ジェネリック医薬品は、患者の自己負担軽減・国民医療費の効率化などのメリットがある医薬品です。ジェネリック医薬品を現在使用している方や使用を考えている方は、ジェネリック医薬品の特徴やメリット・デメリットについて理解すると選択の幅が広がるでしょう。

今回の記事では、ジェネリック医薬品についての基本的な情報とともに、メリットや先発薬（新薬）との違いについて分かりやすく解説していきます。

ジェネリック医薬品とは？

ジェネリック医薬品とは、厚生労働省の許可を得て製造販売されている医薬品で、先発品と同じ有効成分を含んでいます。国の定める試験項目を全て満たしており、先発薬と同等の効果が期待できるのです。

多くのジェネリック医薬品（後発薬）は、先発薬が発売されてから数年〜数十年経ってから開発されるため、新しい技術の導入によって味の改良・サイズの小型化などが行われ、より飲みやすくなっている場合があります。

ジェネリック医薬品が発売される流れ

先発薬が販売される時には、何十年もの期間と何百億円〜何千億円もの開発費がかかっています。その先発品が発売・流通して特許期間が満了した後に、ジェネリック医薬品の開発が開始されます。

そして、開発されたジェネリック医薬品は品質・安全性・効き目が先発薬と同等であることが証明された後に発売を開始します。そのため、ジェネリック医薬品の開発費は、先発薬に比べて少ない費用でも進められます。

ジェネリック医薬品のメリットとは？

ジェネリック医薬品を使用することで得られるメリットには、次のようなものがあります。

先発薬よりも価格が安い

先ほどもお伝えしたように、ジェネリック医薬品の開発費は先発薬よりもずっと低い費用に抑えられているため、その分患者が支払う費用も低く抑えられます。そのため、先発薬からジェネリック医薬品に変われば、服用している先発薬が価格の高いものであるほど、節約可能な金額は大きくなります。

より飲みやすい工夫がされている

ジェネリック医薬品を製造するメーカーは、該当の薬品の効果を維持しながら、独自の技術を駆使して、先発薬よりも飲みやすく管理しやすい薬の開発に力を入れています。

具体的な改良例は下記の通りです。
・薬の形状を小さくする
・冷蔵保存が必要だった薬を常温保存可能にする
・苦味のあった薬を飲みやすい味に変える
・取り出しやすい薬のシートに変更する
・口の中で噛み砕いて服用可能なOD錠に変える
・薬に印字をして飲み間違いを予防する
そのため、同じ効果が期待できる場合でも、製造方法や使用される添加物は、先発薬とジェネリックで変わります。

国の医療費負担も軽減できる

健康保険制度により、私たちは医療費の一部を支払うことで医薬品が手に入ります。残りの額は公費で賄われており、加入している医療保険や市区町村が負担します。ジェネリック医薬品は薬そのものの費用が先発薬よりも安いため、ジェネリック医薬品を選択することで、自己負担額を減らすのと同時に公費負担も少なくできているのです。

ジェネリック医薬品のデメリットとは？

ジェネリック医薬品にも非常に多くのメリットが存在しますが、いくつかのデメリットも存在します。ジェネリック医薬品を検討する場合には、そのデメリットも理解する必要があるでしょう。

先発薬と全く同じ効果が期待できるとは限らない

ここまで、先発薬とジェネリック医薬品は同等の効果が期待できると説明しました。しかし、あくまで「同等の効果」であり「同じ効果」とは断言できません。なぜなら、ジェネリック医薬品の含まれる成分は先発薬と全く同じではないためです。もちろん有効成分は同一であり、原則として同等の効果や効能が期待できるようになっています。

予期せぬ副作用が現れる可能性もある

先発薬と同等の効果が期待できるジェネリック医薬品ですが、その製造方法や添加物は違ってくるため、人によってはジェネリック医薬品に変えることで副作用が出てしまう、十分な効果が得にくくなる方もいます。これまでに何らかの薬で副作用が出た経験のある方は、医師に副作用の点を相談した上で、薬の切り替えを検討するべ
きでしょう。

ジェネリック医薬品を購入する方法

ジェネリック医薬品は全ての先発薬に対して存在するわけではありません。そのため処方される薬にジェネリック医薬品がない可能性も考えられるでしょう。

1.ジェネリック医薬品に変更できるかを確認する

ジェネリック医薬品の有無は医療機関で発行される処方箋に記載してあります。処方箋の「変更不可」の欄にチェックが入っている場合は、ジェネリック医薬品への変更が行えないのです。または、処方箋を書いてもらう段階で医師に「ジェネリック医薬品に変更可能ですか？」と確認すると良いでしょう。

2.ジェネリック医薬品に変更してもらう

ジェネリック医薬品に変更可能な薬であれば、薬局で薬を処方してもらう時に希望することでジェネリック医薬品が手に入ります。口頭で伝える・ジェネリック医薬品お願いカードを使うなどの方法が用意されており、薬剤師の方からジェネリック医薬品への変更を勧められることもあります。

まとめ：ジェネリック医薬品とは？メリットや先発薬との違いなどについて解説！

いかがでしたか？ジェネリック医薬品とは先発薬と同等の効果がある後発薬のことで、ジェネリック医薬品の導入によって次のようなメリットが得られるということでした。
・購入費用を抑えられる
・飲みやすい・管理しやすい工夫が追加されている場合がある
・国の医療費負担の軽減にも役立つ
メリットだけでなく、副作用の可能性・効果が全く同じとは限らないなどのデメリットも理解した上で、ジェネリック医薬品の利用を検討するべきでしょう。