薬の上手な割り方~薬を割る方法~線なしでも割ってもいい?

「薬の割り方を知りたい…」
「薬の線なしの部分も割っていいのだろうか…」
錠剤の中には、薬にうっすらと線状の溝が用意されている場合があります。この割線が存在する錠剤は、特別な道具がなくても、割りやすくなっています。

今回の記事では、「割線のある錠剤を綺麗に割る方法」や「線なしの薬について」を解説していきます。薬を分割して服薬したいと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

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薬の割線とは?

薬の割線に沿って錠剤を分割すると、平等に錠剤を分けられます。しかし、割線ではなく、割線のような線(割線模様)が、割線としての役割を持たずに錠剤に刻まれている場合もあるのです。自分の処方された錠剤の線状の溝が割線なのかどうかを明らかにするためには、医師や薬剤師に確認するべきでしょう。

割線のある薬を上手に割る方法

割線のある薬は、その割線に沿って綺麗に分割できるようになっていますが、具体的な割り方が分からないという方もいます。ここでは、割線のある薬を上手に割る方法を3つ紹介していきます。コツを掴めば力をかけなくても、簡単に錠剤を分割できるようになります。

スプーンの背中で割る

錠剤の中心にある割線で錠剤を半分に分割する場合には、スプーンの背中を使うと良いです。スプーンの背を上にした状態でテーブルなどに置き、錠剤の割線を上にして両手で両端を持ってください。そのまま、錠剤の両端を押せば綺麗に錠剤が分割できます。

親指で押さえて割る

錠剤の割線を下にして錠剤をテーブルなどに置き、上から片手の親指で押さえ、錠剤を割ります。この際、親指に強く力を入れ過ぎないように注意してください。

ピルカッターで割る

手やテーブルなどを使わずにピルカッターで綺麗に分割するという手段もあります。本来薬は清潔に扱うべきものなので、ピルカッターの利用は衛生的だと言えるでしょう。ピルカッターは、ドラッグストアやインターネットなどでさまざまな種類が販売されています。

商品によって使用方法が変わるため、自分が使いやすいものを選びましょう。錠剤の割線にピルカッターの刃が当たるように錠剤をセットし、上から押すまたは挟むなどの方法で錠剤をカットします。ピルカッターを使用すれば、薬を半分だけでなく四分割することも可能です。

薬の線がなくても割ってもいいの?

薬を割りたいと考える方の多くは、薬が大き過ぎて飲みにくいと感じています。しかし、薬の中には割るべきではない薬があることも知っておくべきでしょう。ここでは割るべきではない薬や抗精神病薬の分割について解説していきます。

抗精神病薬などを減薬する上で薬を四分割することもある

割線は薬を半分に分けるために活用されることが多いです。しかし、抗精神病薬などを長期的に服用しており、少しずつ服用量を減らしていく場合には、1錠を半分ではなく1/4にするなどの方法で微調整(減薬)することがあります。

依存性のある薬も、ゆっくりであれば服薬量を減らしやすいのです。例として、1週間ごとに1錠→0.75錠→0.5錠→0.25錠→服用中止のような流れで1/4錠ずつ薬を減らしていけば、スムーズに薬の量を減らしながら服薬を終わらせられます。また、錠剤を上手に四分割するためには、ピルカッターを使用すると良いです。つまり、医師に相談して指示があれば、線がない場合であっても、ピルカッターで割ったりできるということですね。

割ってはいけない薬について

薬には有効成分が出るまでの時間を調整する、胃に対する刺激を軽減するなどの目的のためにコーティングが施されているものも存在します。このような薬を割ってしまうと、期待する効果が得られなかったり、副作用が出てしまう恐れがあります。

割ってはいけない薬の例は次の通りです。
・徐放錠:薬の有効成分がゆっくり出るように設計されている
・腸溶錠:胃に対する刺激を軽減するために、胃で薬が溶けないようになっている
・糖衣錠・フィルムコーティング錠:コーティングによって苦味や匂いを抑えている
上記のような薬に飲みにくさを感じているのなら、オブラートや服薬ゼリーなどを使って薬を割らずに飲めるようにしてください。また、薬の飲みにくさについて医師に相談すれば、別の形状やサイズの薬に変えてもらえる可能性もあります。

まとめ:薬の上手な割り方~薬を割る方法~|線なしでも割ってもいい?

いかがでしたか?薬の中には割線という溝がついており、簡単に薬が分割できるものもあります。しかし、全ての薬が自由に分割できるわけではありません。薬の分割については、医師や薬剤師に確認するべきでしょう。

また、割線で分割可能な薬の割り方には、
・スプーンの背を使って薬を割る
・テーブルに薬を指で押しつけて薬を割る
・ピルカッターを使う
方法があります。薬を四分割したり頻繁に分割するのであれば、ピルカッターを用意して清潔かつ正確に薬が割れるようにすると良いでしょう。