耳鳴りの原因|キーン・ジー・ブーン・ボー等の耳鳴りについて(低音性・高音性)

2022.10.05

耳鳴りにお困りの方はいらっしゃいませんか?耳鳴りがすると、仕事や勉強に集中できない・耳の不快感に苦痛を感じる・他の音が聞き取りにくいなどの問題が発生するでしょう。

耳鳴りには種類があり、キーン・ジー・ブーン・ボーなど、音によって問題の原因が変わります。今回の記事では、耳鳴りの種類ごとの原因や対策について説明します。耳鳴りに悩んでいるのなら、ぜひ参考にしてください。

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耳鳴りとは?

耳鳴りは耳鳴(じめい)とも呼ばれる疾患で、キーン・ジー・ブーン・ボーなどのさまざまな種類の音が聞こえます。冷蔵庫の機械音のような低いものから金属音のような高いものまで、その種類は複数あります。

これらの音の大きさも人によって変わり、重症になると会話ができなくなるほどの音量で耳鳴りが鳴ってしまう場合も珍しくありません。辛い耳鳴りの状態が慢性的に続くと、精神的な負担も大きくなり、日常生活に支障が出てしまうでしょう。

また、耳鳴りと同時にめまい・頭痛・立ちくらみなどの症状が現れる方もいます。耳鳴りがする時には、他の症状がないかも観察した上で、なるべく早く耳鼻科を受診してください。

耳鳴りの種類と原因

耳鳴りを高音性のものと低音性のものに分け、それぞれの原因について説明しましょう。

高音性の耳鳴り

キーン・ピーなどの金属音や電子音のような音が聞こえる高音性の耳鳴りは、加齢による「老人性難聴」・騒音の中に長時間いることで起こる「騒音性難聴」の可能性があります。

耳を塞ぐとより耳鳴りが大きく聞こえ、聴力検査では高音域の聞こえが悪いという結果になる場合が多いでしょう。

低音性の耳鳴り

ジー・ブーン・ボーのような低い音が聞こえる耳鳴りは、耳が詰まったような感覚も伴う場合が多いでしょう。気圧やストレスで引き起こされることもありますが、中耳炎・メニエール病・耳垢塞栓などの疾患が原因である可能性も考えられます。

耳鳴りの症状がある疾患

耳鳴りを引き起こす疾患には、次のようなものがあります。

突発性難聴

突発性難聴は40〜60代の年齢層が罹りやすい耳の病気で、耳鳴りとともに耳の聞こえが悪くなる・めまいがするなどの症状が現れます。その原因は明らかになっていませんが、ストレス・睡眠不足・過労・糖尿病などによって誘発されると考えられています。

突然片方の耳が全く聞こえなくなる・難聴になる可能性もあります。治療には点滴・内服で副腎皮質ステロイド薬・血管拡張薬・ビタミンB12・代謝促進薬が用いられます。発症原因がストレスの場合には、ストレスを減らして安静に過ごすことが大切です。

メニエール病

メニエール病は、ひどいめまいと耳鳴り・難聴・嘔吐の症状がある疾患で、30〜40代の女性に多く発症します。症状が出るタイミングは不規則で、その症状が継続してしまう方もいます。メニエール病では、内耳にある内リンパにリンパ液が溜まり、内リンパ水腫を作ります。この内リンパ水腫の影響で、聴力や平衡感覚を司る組織の働きが阻害され、さまざまな不調が現れるのです。

メニエール病が発症する原因はストレス・睡眠不足・過労などであり、突発性難聴と同じような原因によって起こると考えて良いでしょう。メイエール病の患者には、点滴によってめまいを改善する・内服薬で不安を取り除く・利尿剤を使ってリンパ液を体外に排出するなどの治療が行われます。治療と同時に、ストレスを軽減するための対策も考えなくてはいけません。

老人性難聴

高音性の耳鳴りが両耳からするという特徴のある老人性難聴は、加齢によって内耳と聴覚中枢に問題が生じることで起こります。高音域の聞こえが悪いものの、低音域は問題なく聞き取れるという方が多く、特に男性の方に聴力低下が起こりやすい疾患です。

老人性難聴は投薬治療などが難しく、補聴器を使って聞こえをサポートする必要があります。補聴器は特に早い段階で使い始めるほど高い効果が得られるため、聞こえに違和感があるのなら、すぐに医療機関を受診するべきでしょう。

騒音性難聴

騒音性難聴も老人性難聴と同じように、高音の耳鳴りが両方の耳から聞こえます。耳を酷使するとこで発症し、あまりに耳の細胞の損傷が激しい時には改善できない可能性もあります。騒音性難聴を防ぐためには、大きな音のする場所に長時間いない・ヘッドホンなどの使用は小さな音で一定の時間までにする、などの工夫が必要でしょう。

総音性難聴の治療は耳を休ませることが重要です。それでも騒音の中で働かなくてはいけないという方は、耳栓も活用してください。

耳垢栓塞

耳垢が固まって耳の穴が塞がると、低い音の耳鳴りがします。本来耳には自浄作用があり、耳垢を掃除する必要はありませんが、誤った方法で耳掃除を続けることで、耳の奥まで耳垢を押し込んでしまうのです。耳垢栓塞になりやすい方は、耳垢が湿っている体質の方です。耳垢栓塞は、耳鼻科で吸引機・ピンセットなどを使って耳垢を取り除くことで改善します。

耳管狭窄症

耳管狭窄症も低音の耳鳴りがする病気の一種で、耳が詰まったような感覚も伴います。風邪を原因とした急性鼻炎・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎などの炎症によって引き起こされ、鼻の奥が炎症して耳菅の一部が塞がってしまうのです。

耳管狭窄症の治療では、最初に原因である炎症を鎮めます。耳の中に空気を送り込む耳管通気が行われる場合もあります。

まとめ:耳鳴りの原因|キーン・ジー・ブーン・ボー等の耳鳴りについて(低音性・高音性)

いかがでしたか?今回の内容としては、
・耳鳴りにはキーンといった音がする高音性と、ブーンといった音がする低音性がある
・耳鳴りはめまい・頭痛・立ちくらみなどの症状を伴うこともある
・耳鳴りを放置すると会話ができなくなるほど悪化してしまう場合がある
・耳鳴りはストレスや過労が影響して起こる可能性がある
以上の点が重要なポイントでした。耳鳴りの不快な症状を放置すると、より耳鳴りが大きな音になってしまう恐れもあります。耳に違和感があるのなら、耳鼻科を受診するようにしてください。