低気圧で頭痛が起こることがあるって本当!?天気病(気象病)について

低気圧が頭痛の原因になることを知っていますか?実は気圧と頭痛には深い関係があるのです。今回は、天気によって体に不調が現れる天気病(気象病)について紹介していきます。原因の分からない定期的な頭痛に悩まされているのなら、ぜひ参考にしてください。

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天気病(気象病)とは?

寒暖差・天気・気圧・湿度などの天気の変化によって起こる体調不良を、「天気病(気象病)」と呼びます。代表的な症状には、頭痛・めまい・耳鳴り・関節痛・吐き気・古傷が痛むなどがあり、特に頭痛を感じる方は多くいらっしゃいます。

気象の変化で体調に異変が起きる方は実は多く、月経のある女性はホルモンバランスの変化と気象の変化が関係し合うことで、より体調を崩しやすいでしょう。また、ホルモンバランスが不安定である更年期の女性も天気病に罹りやすいです。

天気病には個人差がある

同じ環境にいるのに、気象の変化に体調が左右される人・そうでない人が存在するのは、体質による違いです。また、天気病は天候などに左右されるという原因があるため、根本的な治療方法がなく、頭痛であれば頭痛薬を使用する…などの対症療法が主体となります。

しかし、この記事で紹介する予防策や対処法を知っておけば、天気病とも上手に付き合えるようになるでしょう。

気圧の変化によって頭痛が起きる理由とは?

気圧の変化で頭痛を含めた体調不良が起こる理由は、体内の水分バランスが気圧によって変化するためです。低気圧や天気の変化によって体は必要以上に水分を増やし、体内に余分な水分が溜まって血管拡張・自律神経の乱れが起こります。

その結果、脳内の血管が拡張することで周囲にある神経を圧迫し、頭痛を引き起こすのです。その他、自律神経の乱れによっても頭痛やだるさ、めまいなどの体調不良が誘引されます。

低気圧による頭痛の予防方法

低気圧などの気圧の変化・天気の変化で起こる天気病を予防するためには、次のような行動が効果的です。

頭痛日誌をつける

自分が天気病だと知るためには、頭痛の起きるタイミング・その時の天候・体調などを観察する必要があります。本当に気象のみが原因で頭痛が誘発されており、他に理由がないのかを探りましょう。特定の天候に頭痛が関係していると分かると、事前の対策が練りやすくなります。

規則正しい生活を送る

天気病は自律神経の乱れによっても起こるため、バランスの良い食事や十分な睡眠時間を確保するなど、生活習慣を整えることで予防できる可能性があります。生活習慣の乱れを自覚しているのなら、まずは毎日の生活を見直してください。

適度な運動をする

適度な運動は、血流を促して水の巡りを良くする効果があります。激しい運動をする必要はないので、ウォーキング・ストレッチ・ラジオ体操などを習慣化させると良いでしょう。

脂っこいものを避ける

漢方の世界では体内の水の巡りが滞ることで、体調が乱れるとされています。脂っこいものを食べると、体に余分な水分が溜まりやすくなります。具体的にはナッツ類・揚げ物・バター・ショートニング・マーガリンなどの摂取は控えめにするべきでしょう。

水の巡りを良くする食べ物を積極的に食べる

体の水の巡りを良くする食べ物を食べると、水が溜まりすぎてしまう状態を予防できます。小豆・黒豆・キューリ・ゴーヤ・わかめ・昆布などを食べて、体内の水の巡りをサポートしましょう。

低気圧による頭痛の対処法

気象の変化によってすでに頭痛などの体調不良を感じている時には、次のような対処法で辛い症状を緩和させましょう。

耳の血流を良くする

耳の血流が悪くなると、頭痛やめまいにつながります。耳のマッサージをして頭痛を和らげてください。
耳のマッサージ方法は下記の通りです。
1.耳を軽くつまんで上下横に5秒ずつ引っ張る
2.軽く耳を引っ張りながら後ろに向かって5回ゆっくり回す
3.耳を折りたたむようにして5秒間キープ
4.耳全体を手のひらで覆って後ろに向かって5回ゆっくり回す
このマッサージを1日に複数回行うと良いでしょう。

ツボ押しをする

続いて、天気病に効果が期待されているツボを紹介します。

豊隆(ほうりゅう)

豊隆は外くるぶしから親指の8本上に位置するツボで、両足外側の膝と足首の中間にあります。足の筋肉が最も盛り上がっている部分が目印になるでしょう。余分な水分を体外に排出する作用が期待できるツボであり、天気病に効果的です。ゆっくり親指で押してください。

完骨(かんこつ)

耳の後ろにある出っ張った骨の下部分後方の凹みに存在します。片頭痛・めまい・不眠症の改善効果が期待できるツボです。

頭竅陰(あたまきょういん)

頭竅陰は、完骨の上の方に位置しています。目の痛み・頭の痛みに効果的なので、完骨と一緒に刺激すると良いでしょう。

コーヒーなどでカフェインを摂取する

カフェインは血管を収縮させる作用があり、血管拡張による頭痛に効果的です。低気圧で膨張した血管を戻して頭痛の症状を和らげる効果が期待できます。コーヒーの他にも、カフェインを含んだ緑茶や紅茶も活用できるでしょう。頭痛薬の中には、無水カフェインといって、水を含まないカフェインが含まれているものも存在します。無水カフェインは、中枢神経を刺激して頭の重い感じを和らげる作用があります。

まとめ:低気圧で頭痛が起こることがあるって本当!?天気病(気象病)について

いかがでしたか?今回の内容としては、
・寒暖差・天気・気圧・湿度などの天気の変化によって起こる体調不良を天気病と呼ぶ
・気圧が低くなると体の水分量が変化して血管拡張・自律神経の乱れを誘引する
・頭の血管が拡張すると周囲の神経が圧迫されて痛みを感じる
・天気病は治らないが予防法と対処法が存在する
以上の点が重要なポイントでした。気象によって体調が悪くなる状態は辛いものですが、予防策・対処法を知っているだけで、どの季節も過ごしやすくなるでしょう。