低呼吸や無呼吸といった睡眠時無呼吸症候群の症状|症状の特徴や危険性も紹介

「睡眠時無呼吸症候群はどのような症状があらわれるのだろう…」
睡眠時無呼吸症候群になると、睡眠中の呼吸に問題が生じて睡眠の質が下がります。今回の記事では、睡眠時無呼吸症候群の症状・特徴などについて解説していきます。自分が睡眠時無呼吸症候群かもしれないと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

Contents

睡眠時無呼吸症候群とは?

睡眠時無呼吸症候群/SAS(Sleep apnea syndrome)は、睡眠に問題の出る疾患です。睡眠時無呼吸症候群になると、睡眠中に低呼吸・無呼吸の状態を何度も繰り返し、睡眠の質が下がってしまいます。中等症〜重症の睡眠時無呼吸症候群になると、1時間に10秒以上呼吸が止まる状態が20回以上発生します。

睡眠時無呼吸症候群の症状

睡眠時無呼吸症候群の低呼吸や無呼吸は自分が眠っている時に発生することから、自覚症状がない場合が多いです。しかし、睡眠は人間の体を健康に保つために欠かせない要素です。次のような症状が現れたら、睡眠時無呼吸症候群を疑うべきでしょう。
・いびき
・十分な睡眠時間を用意しても日中に眠気を強く感じる
・しっかり眠っても疲れが取れにくい
・睡眠不足によってストレスが溜まりやすい
無呼吸になる前後にごく短時間目覚めが起こるため、窒息死には至りませんが、途切れ途切れの睡眠によって、十分体を休めることができません。日中の強い眠気によって、集中力が低下したり、居眠り運転による交通事故のリスクも高まるでしょう。その他にも、寝相が悪くなる、性欲が低下する、夜間にトイレに行く回数が増えるなどの症状が出る方もいます。

睡眠時無呼吸症候群が引き起こす疾患

自覚しにくい疾患である睡眠時無呼吸症候群は、放置することで心臓や血管に大きな負担がかかります。具体的には、心臓に負担がかかり、高血圧・動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などを引き起こすリスクが高まるのです。睡眠時無呼吸症候群は、命に関わる疾患であることを知っておきましょう。

睡眠時無呼吸症候群のメカニズム

睡眠時無呼吸症候群は、気道が部分的または完全に閉塞することで起こります。誰でも睡眠中は咽頭の筋肉や舌が緩み、気道が狭くなるものですが、睡眠中無呼吸症候群になると、より気道が閉じて睡眠中の呼吸障害を引き起こすのです。

睡眠時無呼吸症候群になりやすい人

睡眠時無呼吸症候群は気道が狭くなることで起こるため、元から気道が狭い方が発症しやすい疾患です。具体的には次のような方が、睡眠時無呼吸症候群になりやすいと言えるでしょう。
・肥満体型の方
・首が短くて太い方
・顎が小さい方
特に肥満は、睡眠時無呼吸症候群を引き起こす問題として知られています。

睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠時無呼吸症候群の治療は、症状の重さによって内容が変わります。軽症の場合は、マウスピースを口に装着して眠り、下顎を僅かに突き出すような状態にして、咽頭部を広げます。この治療によって空気の通りが良くなり、いびきも改善できるでしょう。

重症になると、無呼吸を防ぐために鼻CPAP療法が用いられます。鼻マスクをして空気を鼻から送り込み、喉を内側から膨らませた状態で眠ることで、快適な眠りを可能にします。

睡眠時無呼吸症候群の対処法

最後に、睡眠時無呼吸症候群を予防する、改善するために自分で取り組める対策について見ていきましょう。

肥満を解消する

現在肥満体型の方は、運動や食事制限を行って適正な健康体重が保てるようにしてください。暴飲暴食をやめる、栄養バランスの取れた食事を食べる、有酸素運動などが有効でしょう。

禁酒・禁煙

アルコールは筋肉の緊張がゆるむため、気道の筋力が緩んで舌が喉に落ちこみやすくなります。すでに症状のある方は特に、就寝前に飲酒は避けるべきでしょう。また、喫煙は気道に炎症を起こします。禁煙によって症状の緩和も期待できるため、禁煙を目指してください。

口呼吸を止める

口呼吸は鼻呼吸よりも咽頭が狭くなります。鼻で呼吸をすれば、睡眠時無呼吸症候群を予防できるでしょう。鼻呼吸は、ウイルスや細菌が体内に入りにくいなどのメリットもあるため、鼻で呼吸をする癖をつけてください。

まとめ:低呼吸や無呼吸といった睡眠時無呼吸症候群の症状|症状の特徴や危険性も紹介

いかがでしたか?今回の内容としては、
・睡眠時無呼吸症候群は睡眠中に低呼吸・無呼吸の状態を何度も繰り返してしまう
・睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状には、いびき、十分な睡眠時間を用意しても日中に眠気を強く感じる、などが挙げられる
・睡眠時無呼吸症候群は肥満体型の方、首が短くて太い方、顎が小さい方がなりやすい
・睡眠時無呼吸症候群の対処法として、肥満の解消、鼻呼吸をすることなどが挙げられる
以上の点が重要なポイントでした。睡眠時無呼吸症候群は自覚症状の少ない疾患ですが、症状が悪化すると血管や心臓への負担がかかり、命に関わる疾患を引き起こします。家族にいびきを指摘されるなどして、疑いがあれば睡眠時無呼吸症候群に目を向けましょう。