かゆみは冷やすとなぜ良いのか?

かゆみは皮膚のトラブル・内臓疾患などさまざまな要因で生じます。かゆい場所をかくと、皮膚を傷つけてしまったり、かゆみを広げ強くしてしまったりするため、かゆみのある箇所はかかないことが大切です。

そこで、辛いかゆみ症状を和らげるためには、対処法のひとつとして患部を冷やすと良いとされています。今回の記事では、なぜ患部を冷やすことでかゆみが緩和できるのかについて解説していきますので、ぜひご覧ください。

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かゆみの原因とは?

かゆみの原因は、肌の表面にある角質層でできている「肌バリア」の機能が低下することで起こります。肌バリアはその名前通り、水分や油分が肌から蒸発するのを防ぐ他、花粉・紫外線・ウイルスなどの外部刺激が体内に侵入するのを防ぐ役割を持っているのです。肌バリアが低下してしまうと肌は潤いを保てなくなり、乾燥していきます。肌が乾燥すれば些細な刺激にも敏感になって、よりかゆみを感じやすくなるでしょう。

肌バリアの機能が低下する原因

肌バリアの機能を低下させる原因には、次のようなものがあります。
・体の洗い過ぎで保湿成分が洗い流されてしまった
・衣服の摩擦や締め付けによる刺激
・紫外線や乾燥などの天候・気候の影響
・花粉やハウスダストなどのアレルゲンが肌に付着した
・栄養バランスの偏りによる肌の栄養不足
・睡眠不足や睡眠の質の悪化
・過度なストレスによって自律神経が乱れている
・加齢による皮脂不足や肌のターンオーバーの乱れ
・喫煙の影響で血流が悪くなっている
・内臓疾患(肝臓病・腎臓病・血液疾患など)
・ホルモンバランスの乱れ(女性の場合)

なぜかゆみは冷やすと緩和するのか?

肌のかゆみは、冷たいシャワーや保冷剤で患部を冷やすことで、辛い症状を緩和できます。その理由は、皮膚が冷えて知覚神経の興奮が鎮まるためです。その効果は長期間継続しない可能性もありますが、定期的に患部を冷やすだけでも、かゆみを我慢する辛さを和らげられます。

肌の冷やし過ぎには注意すること

かゆみに対して、冷やすことは効果的であることをお伝えしましたが、注意しなければならないことがあります。それは、肌の冷やし過ぎです。肌を冷やし過ぎることによって凍傷になってしまうことがありますので、氷を使用する場合はタオルなどを巻いて使用しましょう。

肌のかゆみを緩和させる方法

ここでは、肌のかゆみを抑える「冷やす」以外の方法を紹介しましょう。

冷やす以外の肌のかゆみを緩和させる方法

生活習慣の見直しによって肌のかゆみが緩和できる場合があります。具体的には、次のような行動を心がけてみましょう。
・質の良い睡眠をとる
・栄養バランスの取れた食事を食べる
・皮膚への刺激が少ない衣類を選ぶ
・紫外線対策を行う
・肌を保湿して乾燥を防ぐ

市販薬でかゆみを抑える

市販薬を使って肌のかゆみを和らげる方法も有効です。かゆみの強さ・炎症の有無・場所によって最適な薬が変わるため、薬剤師のいるドラッグストアや薬局を活用して、薬剤師に薬選びの相談をすると良いでしょう。

かゆみが強い場合は病院に行く

市販薬を使ったり生活習慣を見直したりしても肌のかゆみが改善しない場合や、かゆみが強い時には、皮膚科を受診してその原因を明らかにし、最適な治療を行いましょう。「ただの皮膚のかゆみ」だと思っていた症状が、何らかの疾患である可能性も考えられるのです。

まとめ:かゆみは冷やすとなぜ良いのか?

いかがでしたか?辛いかゆみは患部を冷やすことで緩和できます。
その理由は、皮膚を冷やすことで
・毛細血管が収縮して炎症が治る
・知覚神経の興奮が鎮まる
効果が得られるためです。かゆみを和らげれば、皮膚をかきむしってしまったり炎症を広げてしまったりする心配がなくなるでしょう。かゆみを我慢できずに肌を傷つけてしまう前に、冷やすなどの対策で肌のかゆみを和ら
げてください。