市販薬の咳止めにはどのような成分が含まれている?

咳が辛い時には、市販薬の咳止めを使用して症状を緩和しながら、生活を送る方は少なくないでしょう。市販薬の咳止めには様々な種類の成分があり、気管支を拡張したり咳中枢に働きかけて咳を止める効果が期待できます。

今回の記事では、市販薬に含まれる咳止め成分には、どのようなものがあるのかについて紹介していきます。

Contents

咳が起こる理由とは?

咳は異物を体から排出するために起こる人間の体の防御反応です。ウイルスや細菌などが気道に入り込むと、気管支・咽頭・気管などに存在する「咳受容体」が異物の侵入を感じ取り、脳の咳中枢に伝わってから横隔膜や助間膜などの呼吸筋に指令が出されて咳を起こします。

この反応を「咳反射」と呼び、痰が気道に詰まった時にも咳反射が起こります。また、何らかの理由で気道に炎症が起きていると、些細な刺激で咳が出やすくなります。

咳の種類

咳は風邪・インフルエンザ・アレルギー・肺がんなど様々な病気によって引き起こされ、長引く場合もあります。3週間未満で治る咳は急性咳嗽と呼ばれ、風邪やインフルエンザがその原因です。

それよりも長く続く咳は慢性咳嗽と呼ばれ、咳喘息・アトピー咳嗽・慢性気管支炎などの疾患に罹っている可能性が考えられます。

市販の咳止めを使うということ

風邪を原因とした咳は、時間の経過とともに改善していきます。しかし、咳をすると無意識のうちに体力が奪われ、咳のせいで眠りが浅くなる場合もあるでしょう。

体力が落ちてしまった状態では、ウイルスや細菌と戦えず、より症状を悪化させてしまうかもしれません。眠れない…などの状態であったりすれば、咳止めを使って咳症状を緩和させることが、体を休ませることにつながるでしょう。

市販薬の咳止めに含まれる成分

市販薬の咳止めには、次のような成分が含まれています。なかなか病院にいけないという方は、市販薬を使って咳症状を抑えるのも一つの手です。ここでは、市販薬に含まれている代表的な咳を抑える成分の効果と名称をまとめました。

麻薬性鎮咳薬

咳中枢に作用して咳を抑えます。一般的な風邪薬や乾いた咳に効果的です。
・ジヒドロコデインリン酸塩
・コデインリン酸塩水和物
など

非麻薬性鎮咳薬

麻薬性鎮咳薬と同じく咳中枢に作用しますが、麻薬性ではなく便秘や依存性はありません。
・ノスカピン
・チペピジンヒベンズ酸塩
・デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物
など

気管支拡張薬

気管支拡張薬は、炎症などで狭くなっている気管支を広げて呼吸をしやすく・咳を抑える効果のある成分です。
・ジプロフィリン
・テオフィリン
・メチルエフェドリン塩酸塩
・メトキシフェナミン塩酸塩
など

去痰薬

去痰薬は、痰の切れを良くして体外に排出しやすいようにする作用があります。痰が詰まっているような症状に効果的です。
・カルボシステイン
・グアイフェネシン
・エチルシステイン塩酸塩
・ブロムヘキシン塩酸塩
など

市販薬の購入でも薬剤師に相談することをおすすめ

咳と一口に言ってもその原因はさまざまであり、また、湿性咳嗽と乾性咳嗽という種類もあります。咳の原因や種類によっても適した薬は異なりますので、市販薬であっても購入前に薬剤師へ相談することをおすすめします。

まとめ:市販薬の咳止めにはどのような成分が含まれている?

いかがでしたか?市販薬の咳止めには、去痰薬・気管支拡張剤・麻薬性鎮咳薬・非麻薬性鎮咳薬などの成分が含まれているということでした。咳は体の防御反応として備わっているものですが、咳症状のせいで睡眠が妨げられるなどの状態であれば、市販薬の使用を検討しても良いでしょう。市販薬などを用いながら辛い咳症状を緩和し、早く体力を回復させてください。