薬が効かなくなる場合があるのはなぜ?

長期的に同じ薬を服用していると「薬が効きにくくなった」「薬が効かなくなった」と感じることはありませんか?それは気のせいではなく、薬に耐性ができてしまった可能性があります。このような時に独断で薬の服用量や回数を増やしてはいけません。この記事では、飲み続けている薬が効かなくなる理由や対処法について紹介していきます。

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薬が効かなくなることを何と言う?

同じ薬を飲み続けた結果、その効果が得にくくなることを「耐性」と呼びます。薬に耐性ができてしまうと、以前までは服用で十分な効果が得られていたとしても、同じ量では効果が少なくなったり、感じられなくなってしまいます。

なぜ薬が効かなくなる場合があるのか?

薬が効かなくなる原因は2つあります。
・薬が体外に排出される速さが変化する
・薬の標的であるタンパク質自体の数が減ってしまう
特に抗生物質への耐性は、抗生物質への抵抗性を持つ「薬剤耐性菌」によって引き起こされます。また、抗生物質に限らず複数の薬への耐性がある細菌は「多剤耐性菌」と呼ばれます。

薬剤耐性を防ぐためには?

薬剤耐性を防ぐためには、抗生物質を飲まなくてはいけないような状態にならないことが1番です。つまり、感染症予防を行い、感染症にならない、人にうつさない生活が薬剤耐性を防ぐ対策になります。

また、抗生物質の服用期間途中の中断や独断での服用量の変更も、薬剤耐性を引き起こす理由になります。抗生物質と薬剤耐性の関係については、次の章でより詳しく解説していきます。

抗生物質はなぜ飲み切った方がいいのか?

抗生物質が処方される時には薬剤師から「1週間分お出ししますので、症状が治まっても必ず飲み切ってください」など服用タイミング以外に、服用期間の指示を受けるでしょう。

「症状が治まったから飲むのをやめよう」「症状が緩和したから2錠を1錠に変えよう」のように、独断で抗生物質の服用期間や用法用量を変えてはいけません。

抗生物質には、細菌の増殖を抑制する働きと直接細菌を殺す役割を持っています。抗生物質の服用を独断で中止すると、体内に残っている細菌が再度増殖し、症状がぶり返してしまう恐れがあるのです。

また、抗生物質を飲む量を独断で減らすと、薬の濃度が低いために細菌を死滅させられないだけでなく、細菌が抗生物質に慣れて耐性を獲得しやすい環境が作られてしまいます。

風邪に抗生物質は効かない?

風邪のようなウイルス性の感染症には抗生物質は効果がありません。「抗生物質を飲んだら早く風邪が治る」と考えている人もいますが、それは間違いです。それどころか、抗生物質の過剰摂取によって薬剤耐性菌が生まれてしまう可能性があるでしょう。

どのような時に抗生物質が必要になるのか?

抗生物質が必要な病気はウイルス性ではなく細菌性の感染症です。そのため、ほとんどがウイルス性である風邪には抗生物質が効かないということです。

抗生物質が必要な病気の例は下記の通りです。
・中耳炎(場合によって抗生物質が必要)
・副鼻腔炎(長期間症状が続く場合や痛みがひどい時)
・喉の痛み(溶連菌感染による場合)

まとめ:薬が効かなくなる場合があるのはなぜ?

いかがでしたか?薬が効かなくなる場合には、薬への耐性ができてしまったということです。
その原因は
・薬が体外に排出される速さが変化する
・薬の標的であるタンパク質自体の数が減ってしまう
などがあります。

また、抗生物質の過剰摂取が続くと薬剤耐性菌が生まれ、抗生物質が効きにくい体になってしまいます。抗生物質はもちろんその他の薬を服用する際には、医師から指示された用量とタイミングでの服用、飲み切りの指示の厳守を心がけてください。

薬剤師からの一言

抗生物質は医師の判断のもと、必要な分だけ処方されています。症状が良くなり、落ち着いても指示通り飲み切るようにしましょう。