医薬品添加物とは?医薬品に添加物が入っている理由・目的とは? 

医薬品には有効成分の他に添加物が含まれており、その添加物のことを医薬品添加物と呼びます。医薬品にはなぜ、添加物が必要なのでしょうか?今回の記事では、医薬品添加物が必要な理由と目的について説明しましょう。

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医薬品添加物とは?

医薬品添加物は、有効成分とともに医薬品を作る構成成分です。有効成分はその薬の効果を表す成分であり、医薬品添加物も重要な役割を持っています。

医薬品添加物の目的

医薬品添加物が医薬品に含まれている目的は次のようなものです。
・薬の苦味や臭みを緩和する
・製剤化しやすくする
医薬品は添加物の力を借りて、扱いやすく飲みやすい形状・匂い・味になっていると言えるでしょう。

医薬品添加物は有効成分以外の全ての成分を指す

大半の医薬品には、有効成分よりも医薬品添加物の方が多く含まれています。例えば鎮痛剤として知られているロキソニンには、有効成分であるロキソプロフェンナトリウム水和物が60mg程度含まれており、1錠の重さは250mgです。つまり、ロキソニン1錠には190mgの医薬品添加物が含まれていることになります。

有効成分と医薬品添加物の割合は薬の種類によって変わりますが、有効成分は1割程度で9割以上が医薬品添加物として含まれる例も少なくありません。

ジェネリック医薬品は添加物を変更できる

既存の医薬品と同等の効果を維持しながら、医薬品に必要なコストを抑えられるジェネリック医薬品は、その効果を得るために先発医薬品と同じ量の有効成分を含んでいます。しかし、医薬品添加物は変更することが許されているため、先発医薬品よりもさらに飲みやすい・扱いやすい加工が行えるのです。

医薬品添加物の代表例

医薬品添加物には、次のような種類があります。

賦形剤

賦形剤は服用を便利にしたり成形の向上に加えられる添加剤のことで、白糖などの糖類・トウモロコシや小麦などのデンプン類があります。

保存剤

菌の繁殖を抑えて薬が腐らないようにするために使い、シロップ剤に含まれることが多いです。安息香酸ナトリウム・ソルビン酸などが存在します。

矯味剤

味を良くする目的で導入され、小児用シロップやドライシロップ剤に用いられます。乳糖・白糖・キシリトール・クエン酸などが代表的な矯味剤の例です。

医薬品添加物とアレルギー

医薬品に添加物が欠かせない存在であることを説明しましたが、この添加物に対してアレルギー反応が出てしまう方もいます。特に強い食物アレルギーを持っている方は、医師に相談の上で医薬品を処方してもらうべきでしょう。

牛乳アレルギーの方が気をつけるべき成分

牛乳アレルギーの方は、カゼインが含まれた医薬品に注意してください。下痢止めであるタンナルビンなどに利用されています。また、ビオスリーなどの乳酸菌製剤には脱脂粉乳が使われています。

卵アレルギーの方が気をつけるべき成分

卵アレルギーの方は卵白成分の含まれた医薬品に注意が必要です。卵白成分は抗炎症剤であるレフトーゼなどに使われています。

まとめ:医薬品添加物とは?医薬品に添加物が入っている理由・目的とは?

いかがでしたか?医療添加物とは医薬品を飲みやすく扱いやすくするために使われており、ほとんどの医薬品に含まれている成分です。有効成分よりも添加物の方が多いことは珍しくないため、違和感がある方もいるかも知れせんが、有効成分の効果を発揮するために必要な成分であると考えれば良いでしょう。
医薬品添加物には
・賦形剤
・保存剤
・矯味剤
などの種類が存在します。強い食物アレルギーを持っている方は、医薬品添加物にアレルギー反応が出てしまう恐れも考えられるため、自分のアレルギーについて医師に相談した上で薬を処方してもらいましょう。