寒気・悪寒はなぜ起こる?〜発熱との関係〜

「発熱時に寒気を感じるのはなぜだろう…」
「発熱と寒気の関係について知りたい…」
発熱によって、体がゾクゾクする悪寒や寒気を経験したことは誰しもあるでしょう。発熱は体の熱が上がる状態であるのに、なぜ寒さを感じるのでしょうか?

今回の記事では、「発熱と寒気・悪寒の関係」をテーマにお届けしていきます。寒気・悪寒を感じるその他の疾患についても紹介しますので、ぜひご覧ください。

Contents

悪寒とは?

悪寒とは、寒い場所にいるわけではないのに、体の内部からゾクゾクと病的な寒気を感じる状態を指しています。悪寒のひどい状態である悪寒戦慄になると、寒気だけでなく歯がガチガチなったり、ぶるぶると体が震えたりします。悪寒は多くの場合、発熱の初期に感じられる症状です。

悪寒・寒気の原因とは?~なぜ発熱すると寒気・悪寒がするのか?~

脳の中には視床下部という体温を調整する部分があり、視床下部では常に人間の体温を何度に維持するかの決定や、体温調整を指示しています。

そして、体がウイルスや細菌の侵入を察知すると、視床下部から全身に体温を上げるための指示を出し、発熱することで免疫機能を活性化させます。発熱時に体は普段よりも体温設定が高くなるため、寒い環境に置かれたように寒気を感じてしまいます。

ウイルスや細菌の侵入を察知した人間の体は、体温を高めるために筋肉などを震わせ、熱を作っていきます。普通の風邪ならば悪寒の症状も弱いものの、全身症状の強いインフルエンザでは、悪寒が現れた後に高い熱が出やすくなります。

悪寒・寒気・発熱を引き起こす病気について

悪寒や寒気が起こる原因について分かったところで、続きまして、悪寒・寒気・発熱の症状があらわれる代表的な病気を見ていきましょう。

インフルエンザ

インフルエンザでは、感染力の強いウイルスと戦う環境を整えるために体が急激に体温を上げるので、寒気につながります。インフルエンザになると、悪寒の他に筋肉痛・関節痛・発熱・頭痛・くしゃみ・鼻水・喉の痛みなどの全身症状が出てきます。

風邪

風邪で発熱する時にも悪寒・寒気が起こります。風邪の症状には悪寒・寒気の他に、鼻水・喉の痛み・熱・倦怠感・筋肉痛・頭痛などがあります。風邪の多くは1週間程度で自然に治癒しますが、熱が高い場合には脱水症にも気を付けなければなりません。

食中毒

細菌や毒素に汚染された食品を食べると、発熱・悪寒・下痢・腹痛・嘔吐などの症状が現れます。細かな症状や潜伏期間などについては、感染してしまった菌の種類によって変わります。
食中毒を引き起こす代表的な細菌やウイルスは、以下が挙げられます。
・サルモネラ菌
・腸炎ビブリオ菌
・黄色ブドウ球菌
・カンピロバクター菌
・ノロウイルス

肺炎

肺炎は、文字通り肺に炎症が起きる病気のことをいいます。そして、「ウイルス」を原因とした肺炎はウイルス性肺炎、「細菌」を原因とした肺炎は細菌性肺炎、その2つの中間的な性質的な性質を持つ「微生物」を原因とした肺炎は非定型肺炎と呼びます。

肺炎の症状としては、悪寒の他に、咳・呼吸困難・鼻水・鼻づまり・高熱・痰・倦怠感などが挙げられます。高齢者など体の抵抗力が弱まっている方が罹りやすい病気であり、風邪やインフルエンザが肺炎のきっかけとなることがあります。

盲腸炎(虫垂炎)

盲腸の先についている虫垂に炎症が起こる状態を盲腸炎(虫垂炎)と呼び、悪寒・腹痛・発熱・嘔吐・吐き気などの症状が出ます。痛みは時間をかけて、みぞおちから右下腹部に移行していきます。

悪寒・発熱の対処法とは?

悪寒がある時には、その後に熱が上がる可能性を考えて安静に過ごすべきです。また、風邪の初期症状で悪寒を感じている場合は、体を温めることで血流が良くなり自然治癒力を高められるため、暖かい恰好をする・室温を上げる・布団をかぶるなどの対策を取ると良いでしょう。体温が一定の温度まで上がれば、悪寒は治ります。

まとめ:寒気・悪寒はなぜ起こる?~発熱との関係~

いかがでしたか?今回の内容としては、
・人は発熱の際に悪寒を感じる
・悪寒戦慄になると、寒気だけでなく歯がガチガチなったり、ぶるぶると体が震えたりする
・寒気の原因には、インフルエンザや風邪、食中毒などが挙げられる
以上の点が重要なポイントでした。悪寒を感じる原因にはさまざまな病気がありますが、寒気と発熱がある場合には安静に過ごすことが大切です。

処方箋がなくても病院の薬は購入できる?

処方箋とは、医師が病気の治療に必要な薬の種類や量を記載した書類であり、病院の薬(医療用医薬品)は基本的に処方箋が必要になります。そのため、病院の薬を必要とする場合には病院に行く必要があるのですが、実は別の選択肢もあります。それが零売薬局を利用するという方法です。

医療用医薬品は「処方箋医薬品」と「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」に分類され、処方箋医薬品以外の医療用医薬品に分類される薬は、病院に行く時間がない…などの理由のなかで、最低限度の量に限り零売薬局で購入できます。

ただし、病院に行かなくても医療用医薬品が購入できるからといって、受診の必要性がなくなるわけありません。セルフケアを行う場合は、状況に応じて適切な判断が重要になります。