胃腸炎の感染経路について|胃腸炎はどうやって感染する?

嘔吐や下痢の症状が辛い胃腸炎は、子供だけでなく大人もうつる病気です。代表的な胃腸炎の原因にはロタウイルス・ノロウイルスがあり、ウイルス性胃腸炎の他にも細菌による細菌性胃腸炎も存在します。

今回は、「胃腸炎の感染経路」にはどのようなものがあるのか?という点をテーマにお届けしていきます。感染経路を把握すれば、胃腸炎の感染を予防しやすくなりますので、胃腸炎にたびたびなってしまう方は、ぜひ参考にしてください。

Contents

胃腸炎の感染経路とは?

胃腸炎の感染経路は、接触感染・経口感染・飛沫感染の3つです。まずは、それぞれの感染経路ごとの感染の流れを見ていきましょう。

接触感染

胃腸炎の感染経路の一つである接触感染では、病原体が付着した手で口に触れることでウイルス・細菌が体に入り込み、感染します。

具体的には、感染性胃腸炎患者の糞便や嘔吐物を処理した際に手洗いが不足した。感染性胃腸炎患者がウイルスの付着した手でドアノブなどを触れ、それに接触した。などの行為が接触感染につながります。感染力の強いウイルスの場合、家庭内や学校などで広く感染が広がってしまいます。

経口感染

胃腸炎の感染経路の一つである経口感染では、ウイルスに汚染された食品・飲み物を口にすることでウイルス・細菌が体に入り込みます。汚染された牡蠣によるノロウイルス感染が代表的な例でしょう。また、感染性胃腸炎患者が調理中に食品や飲み物を汚染してしまう場合もあります。

飛沫感染

胃腸炎の感染経路の一つである飛沫感染は、感染性胃腸炎患者の糞便や嘔吐物の飛沫が口から入った時に起こります。それらの処理が不十分で、チリや埃に混じって空気中を漂い、口に入ってしまう場合もあるのです。

感染性胃腸炎患者の糞便・嘔吐物を処理する際には使い捨てマスクや手袋を着け、次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系消毒剤を用いてください。ポイントとしては、乾燥する前に処理することが重要です。

胃腸炎の流行時期は?

感染性胃腸炎は年間を通じて存在する疾患ですが、特に秋〜冬にはノロウイルス・冬〜春はロタウイルスの感染が多いです。夏は腸炎ビブリオや病原性大腸菌などの細菌による感染が増えます。

ウイルス性胃腸炎には予防接種はある?

ウイルス性胃腸炎胃腸炎には特別な治療方法はありませんが、ロタウイルスには予防接種が存在し、生後6週から接種できます。ロタウイルスの予防接種にはロタテックとロタリックスの2種類があり、生後14週6日までに初回の接種を受けることが勧められています。

ロタウイルスの予防接種をすると、ロタウイルス胃腸炎に罹った時の重症化リスクを下げられるでしょう。

参照:厚生労働省 ロタウイルス
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/rota_index.html

ノロウイルスは何度も感染することがある?

ノロウイルスにはさまざまな型があり何度も感染する可能性があるため、感染予防することは大切です。また、ロタウイルスも複数回感染するウイルスですが、ロタウイルスは感染回数が多いほど、症状が弱くなる傾向があります。そのため、大人になってからロタウイルスにかかっても、その症状が非常に軽いことから感染に気がつかない場合もあります。

感染性胃腸炎にかかったらどうすればいい?

感染性胃腸炎にかかったら、少しずつ水分を補給しながら安静に過ごしましょう。また、原因となっているウイルスの排出が滞ってしまうのを避けるために、下痢止めや吐き気止めは使用しない方が良いでしょう。

長期間下痢や嘔吐が止まらない、脱水症状がある、意識が朦朧としているような時には、急ぎで医療機関を受診してください。

まとめ:胃腸炎の感染経路について|胃腸炎はどうやって感染する?

いかがでしたか?今回の内容としては、
・胃腸炎の感染経路には、接触感染、経口感染、飛沫感染がある
・接触感染は、病原体が付着した手で口に触れることでウイルス・細菌が体に入り込む
・経口感染は、ウイルスに汚染された食品等を口にすることでウイルス・細菌が体に入り込む
・飛沫感染は、糞便や嘔吐物の飛沫が口から入った時にウイルス・細菌が体に入り込む
・ロタウイルスには予防接種が存在する
以上の点が重要なポイントでした。胃腸炎の原因になるウイルスは非常に感染力が高く、家庭内や学校内で感染が広がりやすいです。感染を防ぐためには、基本的な手洗いうがいを徹底しましょう。

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