口内炎がよくできる(次々できる)のはなぜ?|多発・頻繁するたくさんの口内炎

口内炎ができると、食事や会話が楽しめないものですが、何度も口内炎が繰り返しできてしまう方もいます。では、口内炎がよくできる理由には何があるのでしょうか?この記事では、口内炎がよくできる方に向けて、その原因や治療方法、口内炎の種類について解説していきます。繰り返す口内炎に悩んでいるのなら、ぜひ参考にしてください。

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口内炎とは?

口内炎とは、口の中にできる粘膜の炎症のことで、頬や唇の裏の他、喉や舌など口の中のさまざまな部分に発生します。痛みが強くなると、食事が辛い・話しにくい・気持ちが落ち込むなど、日常生活に悪い影響を与えてしまいます。口内炎が繰り返しできれば、その度悩みの種になってしまうでしょう。

口内炎がよくできてしまう原因とは?

ここからは、口内炎がよくできてしまう原因について紹介します。自分に当てはまる部分はないかを考えてみてください。

栄養バランスの乱れ

代謝に関わるビタミンB2が不足すると、口の中に炎症が起こりやすくなります。さらに免疫力を高めるビタミンB6も足りなければ、細菌に感染しやすくなるでしょう。このように、ビタミンB群は口の中の粘膜の健康を維持するために欠かせない栄養素です。毎日の食事で十分なビタミンを摂取できないのであれば、サプリメントを取り入れるのも良いでしょう。

生活習慣の乱れ

睡眠不足や疲労が溜まることで粘膜の再生力が下がり、口内炎ができやすくなります。不足すると口内炎ができやすくなるビタミンB2は、疲労・睡眠不足・激しい運動によって消費されてしまうのです。口の中を健康に保つためには、規則正しい生活を送ることが大切です。

口の中の乾燥

口内炎は口の中が乾燥した時に発生しやすいです。唾液は口の中を湿らせて汚れを洗い流す・抗菌する・粘膜を保護する役割を持っていますが、加齢によって減少してしまうのです。また加齢以外にも、口呼吸・喫煙なども唾液を減らす原因になります。

ウイルス・細菌感染

人間の口の中には数えきれないほどの常在菌・微生物が存在しますが、お互いに牽制しながらバランスをとっています。何らかの理由でこのバランスが崩れると、特定の菌のみが増え過ぎて口内炎ができてしまうのです。また、ウイルス感染によって口内炎が発生することもあります。ウイルスや細菌感染を防ぐためには、歯磨きやうがいで口の中を常に清潔に保つようにしましょう。

口内炎を繰り返す再発性アフタとは?

繰り返されるアフタ性口内炎を「再発性アフタ」と呼びます。再発性アフタの原因・症状・治療について見ていきましょう。

再発性アフタの原因

再発性アフタは、さまざまな原因で発症します。口の中を噛んで傷つけてしまう・歯並びが悪く歯茎などを刺激する・硬い食べ物を食べて口の中を傷つけたなどの物理的な理由の他、精神的なストレス・睡眠不足・特定の栄養素の不足が影響していると言われています。

女性の場合は、生理中や更年期障害によるホルモンバランスの乱れによって発症する場合もあり、複数の要因が関係し合うこともあることから、予防・対策が難しい疾患とも言えます。

再発性アフタの症状

再発性アフタでは、アフタと呼ばれる円形または楕円形の潰瘍ができます。その症状は下記の通りです。
・唇や頬の内側・歯茎・舌などの粘膜に1〜3個程度アフタが発生する
・アフタの表面は黄白色で偽膜が付着している
・アフタのサイズは症状によって変わる
・アフタに歯や舌が触ると痛みを感じる
・食べ物や飲み物が染みる

再発性アフタの診断と治療

再発性アフタは視診によって診断され、通常は特に検査が行われません。しかし、場合によっては、全身のさまざまな部位に炎症が生じるベーチェット病の可能性を考え、全身症状が確認されることもあります。

口内炎にはさまざまな種類が存在

一言で口内炎と言っても、口内炎にはいくつもの種類があります。

・アフタ性口内炎:白い円形状・痛みがある
・紅板症:赤くなめらかな表面
・白板症:擦っても取れない白い粘膜を持っている
・口腔カンジダ症:口の中に白い苔が生える
・ヘルペス性口内炎:口内炎とともに発熱・だるさなどの全身症状が伴う
・扁平苔癬:白いレース状の炎症
・手足口病:乳幼児がかかりやすい疾患で口以外に手足にも発疹が出る
・ヘルパンギーナ:咽頭部分に水疱ができ、高い熱が出る
最も一般的な口内炎は、アフタ性口内炎です。アフタ性口内炎は治療をしなくても自然に治癒します。ただし、いつもの口内炎とは違う症状があるのなら、医療機関を受診するべきでしょう。

口内炎はどのような治療がおこなわれる?

口内炎の治療方法には下記のようなものがあります。
・パッチ
・軟膏
・うがい薬
・トローチ
アフタ性口内炎に効果的な治療は、ステロイドの軟膏やパッチの利用です。軟膏を舐めてしまう・うがいが難しい小児のうちはトローチによる治療が有効です。

口内炎の裏には重病が隠れている可能性も

口内炎は放置しておけば治ると考える方が多いですが、実際には命に関わるような重病が隠れている可能性があります。体の異変が口内炎として現れることも考えられるのです。

口内炎ができる病気の例は下記の通りです。
・白血病
・エイズ
・口腔がん
・クローン病
・ベーチェット病
・手足口病
・はしか
・潰瘍性大腸炎

まとめ:口内炎がよくできる(次々できる)のはなぜ?|多発・頻繁するたくさんの口内炎

いかがでしたか?今回の内容としては、
・口内炎とは、口の中にできる粘膜の炎症のこと
・口内炎がよくできる理由には、栄養バランスが取れていない、生活習慣の乱れ、口の中の乾燥などが挙げられる
・繰り返すアフタ性口内炎のことを再発性アフタという
・口内炎の裏には重病が隠れている可能性もあり注意が必要
以上の点が重要なポイントでした。2週間以上口内炎が治らない・口内炎を繰り返す場合は、医療機関を受診してください。また、原因は何だろうと探ることも大切ですが、不安な場合はまず病院に行くべきです。