薬で胃が荒れるのはなぜ?胃が荒れるさまざまな原因について

「薬で胃が荒れた気がする…」
「なぜ薬で胃が荒れることがあるのだろう…」
薬で胃が荒れると胃が痛んだり、ムカムカと胸焼けするなどの不快な症状に悩まされます。健康になるためのものである薬で、なぜ胃が荒れてしまうのでしょうか?

今回は薬で胃が荒れる理由や、胃が荒れるさまざまな要因をテーマにお届けしていきます。特に「自分は胃が弱い」と感じている人は、ぜひ参考にしてください。

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「胃が荒れる」とはどのような状態?

胃は食べ物を消化するための器官であり、胃酸という強力な酸で食べ物を消化・不要なものの殺菌を行っています。胃そのものは粘膜で覆われているため、胃酸が自らの胃を消化することはありません。しかし、何らかの理由で両者のバランスが崩れると、胃酸が胃の粘膜を刺激して胃が荒れてしまうのです。ちなみに、胃が荒れている時の症状には、胸焼け・胃痛・吐き気などがあります。

薬で胃が荒れることがあるのはなぜ?

まず、食後に服用するべき薬を食前に飲むと、胃が薬を食べ物と勘違いして胃酸を分泌させてしまいます。正しい方法で薬を服用した場合であっても、薬に含まれる成分によって胃酸と胃粘膜のバランスが悪くなる恐れもあるでしょう。

例えば、解熱鎮痛薬の非ステロイド性消炎鎮痛薬は、体内の一部の酵素の働きを抑制して痛みの元であるプロスタグランジンを作らせないようにします。しかし、このプロスタグランジンは胃粘膜を活性化させる働きがあるため、結果的に胃粘膜が弱くなり、胃が荒れてしまうのです。

胃が荒れるさまざまな原因について

胃は人間が生活を送る上で重要な役割を担っていることから、さまざまな影響を受けやすい器官でもあります。そのため、胃は薬以外の原因でも荒れてしまう場合があります。続いて、胃が荒れるさまざまな原因について見ていきましょう。

食生活の乱れ

食べ過ぎや飲み過ぎは、胃のオーバーワークを招きます。また、ダラダラと長時間食べ続けたり間食のし過ぎは、胃を疲れさせてしまうでしょう。

早食い

食べ物を十分に噛み砕かずに早食いすると、胃は食べ物を消化するために多くの時間を必要とします。早食いは胃に大きな負担をかけてしまうのです。

ストレス

ストレスから来る胃痛を経験したことがある方もいるでしょう。ストレスが溜まると、胃の運動機能が低下します。その結果、胃酸が胃粘膜を刺激し、胃が荒れてしまうのです。

タバコやアルコール

アルコールは胃粘膜を直接刺激し、胃のぜん動運動も悪くします。また、タバコを吸うとニコチンが自律神経に悪影響を及ぼして、胃の働きを鈍くしてしまうのです。

胃腸を快調に保つためには?

胃腸を快調に保って胃が荒れるのを防ぐには、毎日の生活の中で次のことを意識できると良いでしょう。

ストレスを溜めない

ストレスを溜めずに過ごすことは、自分の健康に直結します。上手にストレス発散をする方法を考えてみてください。

適度な運動

ウォーキングなど適度な運動を定期的に行うと、自律神経の働きが正常化され、胃腸機能を高める効果が得られます。習慣化しやすい無理のない運動を、生活に取り入れてみましょう。

暴飲暴食を避ける

胃は、伸びたり縮んだりしながら食べ物を砕きますが、あまりに多くの量を食べたり飲んだりしてしまうと、なかなか消化が進みません。食べ物が長く胃に止まってしまう状況は、胃に負担となるのです。

まとめ:薬で胃が荒れるのはなぜ?胃が荒れるさまざまな原因について

いかがでしたか?今回の内容としては、
・胃が荒れている時の症状には胸焼け、胃痛、吐き気などがある
・食後に服用するべき薬を食前に飲むと胃が薬を食べ物と勘違いして胃酸を分泌させてしまう
・薬に含まれる成分によって胃酸と胃粘膜のバランスが悪くなる場合もある
・薬以外で胃が荒れてしまう原因には食生活の乱れやストレスなどが挙げられる
以上の点が重要なポイントでした。胃が荒れるさまざまな要因を理解し、胃腸を良い状態で保てるようにすれば、胃が荒れてしまうことを防げるでしょう。

薬剤師からの一言

自己判断でロキソプロフェン、イブプロフェンに代表されるような非ステロイド性消炎鎮痛薬の継続使用は控えるようにしましょう。