風邪を引いたとき、咳は最後まで残る上に止まらないことも。ゆっくり眠ることもできなくなるので、ほんとうに辛いですよね。
咳を軽くしたい時に、オススメの対処法をご紹介します。
漢方には、表面的な症状だけではなく、症状の原因となる根本からの治療を目指します。漢方を飲むことで、咳の原因にまでアプローチすることが可能です。
咳の症状によっておすすめの漢方薬は異なりますので、以下を参考にしてください。
・麦門冬湯(ばくもんどうとう)
渇いた咳がでる時に。痰が切れにくく、強い咳がでることもある。
・五虎湯(ごことう)
激しく咳がでる時に。からだを冷まし炎症を沈めます。体力が中等度以上。
・竹茹温胆湯(ちくじょうんたんとう)
痰がこびりついてのどがいがらっぽい咳。消化器を促し、余分な水分を排出。
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
年中風邪を繰り返し、慢性的に咳がでる人に。体質改善を促す。
止まらない咳をすぐにでもラクにしたいなら、横向きになり、気道を確保することです。うつ伏せや仰向けよりも、気道が圧迫されることがないので、呼吸がしやすくなります。上半身の下に何枚かタオルを重ねるなど、高さを出すとより効果が得られます。
咳は、空気中のホコリや細菌、ウィルスの侵入を防ぐ働きがあります。
マスクをすることで、それらの侵入を防ぐことができることと、喉が乾燥し荒れてしまった状態を緩和させる役割があります。
マスクをつけると自分の息で、自然と口腔内の乾燥が防げます。特に抵抗力が弱くなる就寝時は、固く絞った濡れマスクを装着すると、止まらない咳もラクになるでしょう。
温かいものを飲むと、喉が潤い気管が広がるので呼吸がラクになり、咳が治まりやすくなります。
お白湯でも大丈夫ですが、特にオススメは、緑茶や生姜湯など。
緑茶には殺菌効果があるので、喉の炎症を抑える働きがあります。また生姜の成分であるジンゲロールには殺菌効果があり咳止めにも有効です。
砂糖の入っていない、ナチュラルなはちみつを用意します。
スプーンに1杯すくい、舐めるというよりも、喉の奥に届くように飲み込みます。
はちみつは、喉の粘膜を保護するだけでなく、殺菌効果もあるため、症状がラクになります。また栄養面でも優れているので、咳で弱ってしまった体にはとても有難い存在です。
(注意)1歳未満の赤ちゃんには、はちみつを与えないでください。
とにかく眠れない!苦しい!咳が止まらない!という時には、咳に効果的なツボを押してみましょう。
熱を伴う咳には…「尺沢(しゃくたく)」
肘の内側のシワの真ん中から、指2本分親指側にあるツボ。コリコリとした筋の外側にあります。
爪を立てないようし、親指でぐっと押しながら、10~20回、肘の曲げ伸ばしをします。
鼻水や鼻づまりにも効果的です。
急な咳には…「孔最(こうさい)」
尺沢から手首に向かい、指4本分下がった凹みにあります。手のひらを上に向けてひじを曲げ、反対の手の中指を使うと押しやすいです。
まずは、空気をキレイにして、咳の原因となる物質をできるだけ排除するようにします。
空気が乾燥していると、咳が出やすく、喉も荒れやすくなるので、適度に加湿しましょう。暖房・冷房問わず、エアコンが効きすぎている部屋は、空気が乾燥している可能性が高いです。
特に痰が絡んだ咳が止まらない場合は、水をこまめに飲むようにすると効果的です。
過剰に分泌される粘液を薄める効果があり、喉の乾燥も防げます。
ただし、一度にたくさん飲むのではなく、少量を小まめにとるようにしましょう。
この時、あまり冷えた水では、体がびっくりしてしまうので、常温もしくは60~70度くらいのお湯がオススメです。
逆に熱すぎるお湯はヤケドの元なので、注意してください。
たまねぎの硫化アリルという成分には、殺菌や安眠、鎮静などの効果があるとされています。
皮を向いて半分に切ったたまねぎの断面を上向きにし、枕元におくだけでもその効果を感じると言われています。最初、部屋の中はたまねぎ臭くなりますが、すぐに慣れてしまうレベルなので安心してください。
その他、たまねぎのスライスを食べたり、たまねぎのしぼり汁を5~6倍に薄めてうがいをしたりすることで、喉の不快な症状が緩和されます。
ナチュラルに対応したい場合は、ハーブのタイムがオススメです。
タイムはハーブに中でも殺菌力ナンバー1と言われるほどで、古代から薬として愛用されていました。また痰を取り除き、咳を緩和するだけでなく、心身の疲労改善や精神の安定に役立つとも言われています。
市販のタイムティーがない場合は、タイムを小さじ半分ほどお湯に入れ、10~15分ほど蒸らすだけでもOKです。
クセが強めなので、どうしても苦手な人はハチミツを少し足してもいいでしょう。
咳が辛くお困りの方は、感冒薬一覧も合わせてチェックして見ましょう。
咳が止まらないと、思った以上に体力が奪われてしまいます。
また、長く続く咳には大きな病気が隠れている場合もありますので、おかしいと思ったら、早めに受診されることをお勧めします。