花粉症の症状をセルフチェック&症状を軽減するための対策

春先になると多くの人が悩まされる花粉症。実に日本人の25%もの人が花粉症を発症し、国民病ともいわれています。「自分は花粉症じゃない」と思っていた人も、ある年突然発症するのが花粉症の恐ろしい点といえるでしょう。そこで今回は、「この症状は花粉症かも?」と思った方へ、花粉症のセルフチェックと症状が軽くなる対策をご紹介します。

今回の記事では以下を知ることができます。

・花粉症のセルフチェック
・花粉症対策のセルフケア
・花粉症におすすめのお薬
・花粉症対策の舌下免疫療法について
・花粉症の原因

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Contents

花粉症の症状をセルフチェック

去年までは花粉症ではなかった方が、翌年にはひどい症状があらわれて花粉症と診断されるのはよくあることです。何歳で発症するかは人それぞれですが、最近は幼い子どもでも花粉症を発症するケースが増えています。

こんな症状があったら花粉症かも

・くしゃみ

・鼻水

・鼻づまり

・目や皮膚のかゆみ

・せき

・熱っぽい

・頭痛

・下痢

・イライラ

・食欲不振

くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどは定番の花粉症の症状ですが、熱っぽさや頭痛、下痢、食欲不振といった症状まであります。

「風邪と区別がつかないのでは?」と思うかもしれませんが、くしゃみが10回以上連続ででたり、鼻水が滝のように止まらなかったり、目がかゆくてたまらなかったり……普通の風邪とは様子が違うのが花粉症です。

少しでもおかしいと感じた場合は、できれば医療機関を受診しまょう。

花粉症の対策 セルフケアとお薬

花粉症と診断されたら、薬を飲む以外にもセルフケアで対策すべきことか多々ありますが、基本は花粉をつけない、吸い込まない、持ち込まない、ということが鉄則です。

セルフケア

まずは花粉を吸い込まない、つけないために、外出時はマスク、眼鏡などでガードしましょう。また、外出したら玄関から入る前に服についた花粉を落とす、洗濯ものは室内干しにするといったことは基本中の基本です。空気清浄機がある場合は稼働させましょう。

食生活で中からアレルギーに強い体を作っていくことも有効です。

この季節になると必ず耳にしますがヨーグルト、キムチなどの乳酸菌、にんじん、レンコン、ワカメなどの食物繊維、イワシ、サバなどの青魚に含まれるEPA・DHA、その他、ビタミン、ポリフェノールなどを積極的に摂取するよう心がけましょう。

逆に、アルコール、トマト、高脂肪の食品はアレルギーの症状を悪化させるおそれがあるため要注意です。

服薬は必要!おすすめのお薬は?

残念ながら花粉症は、一度発症すれば基本的にセルフケアだけでは軽減はしても改善しません。現在では花粉症用にさまざまな抗アレルギー薬があり、花粉症全般の症状には飲み薬、目のかゆみには目薬、鼻水や鼻づまりには点鼻薬も効果的です。

耳鼻科を受診するのがベストですが、耳鼻科に行く時間がない場合は、ドラッグストアやセルフケア薬局で症状を薬剤師に相談しながら購入しましょう。

セルフケア薬局では、LINE追加していただくと、お薬のことで知りたいことをLINEから薬剤師に相談できますのでよろしければご活用くださいね。

舌下免疫療法

花粉症の薬が対処療法であるのに対し、舌下免疫療法は花粉症を完治することを目指す治療法です。

花粉症以外のアレルギーの治療にも取り入れられていますが、1日1回、微量の花粉エキスをあえて舌の下に入れ、体内の免疫を再調整するというものです。

花粉が飛散する季節にはおこなうことができず、花粉の飛散が収まった梅雨頃からスタートします。

ただし、お手軽に自宅でおこなえる半面、少なくとも3年は続けなくなくてはならないこと、毎日おこなわなければならないことなど、途中でやめてしまう場合もあるようです。

また、開始時期が花粉が終息した時期からということもあり、治療に踏み切るのを躊躇する人も多いようです。

花粉症の原因とメカニズム

花粉症はその名の通り、花粉が原因で起きるアレルギー性疾患です。1年を通してさまざまな花粉が飛んでいますが、とくに2月から4月にかけて飛散するのはスギ花粉で、花粉症患者の7割はスギ花粉のアレルギーといわれています。

花粉症の原因でもっとも多いのはスギ

花粉症の原因となる花粉の種類、スギ、ヒノキ、ブタクサ、ヨモギ、カモガヤ、セイタカアキノキリンソウなどさまざまです。

先ほどスギ花粉患者がもっとも多いと解説しましたが、次いで多いのがヒノキで、これらのアレルギーを持つ方は相互に反応しやすいため、スギとヒノキの飛散が重なる3月、4月はとくに重症化する人が多くなります。

花粉症のメカニズム

花粉症はアレルギー反応の一種です。簡単に説明すると、目や口、鼻などから体内に入った花粉を体が異物と判断すると、その異物を追い出そうとしてくしゃみ、鼻水といった反応が起きるのです。

花粉症のやっかいな点は、これまで一度も発症していない人も抗体を持っている可能性は高く、「花粉症準備状態」であることです。根拠もなく「自分は花粉症にはならない」と思い、花粉症の季節に無防備に出歩くと、あとあと後悔することになるため、花粉症の自覚がない人もなるべく花粉を避けるようにしましょう。

まとめ

花粉症は薬を飲まずにやり過ごしても改善することはありません。

また、花粉症の発症期間は早い人では2月前半頃から5月頃までと、かなりの長期間苦しい日々が続きます。「花粉症かもしれない」と思ったら、まずは耳鼻科を受診して薬を服用し、症状を緩和させましょう。

看護師 小瀬文彰
監修:
看護師・保健師 小瀬文彰
■慶應義塾大学看護医療学部卒。予防医療や、自宅で療養される方を対象とした訪問看護(在宅医療)に従事。
■2019年に薬剤師と共にセルフケア薬局創業し、COOに就任。新たな医療を創造し、より健康な社会の実現していきます。