ミヤBMは市販されている?腸内フローラの基礎知識も紹介!

ミヤBM(ミヤBM細粒又はミヤBM錠)を以前に服用し、それによって症状が改善した経験を持つ人も多くいらっしゃるでしょう。再度同じ症状があり、ミヤBMを服用したいと思ったときに気になるのは、市販されているのか?という点かと思います。

そこで今回は、ミヤBMは市販されているのか?という点をテーマにお届けしていきます。そのほか腸内フローラの基礎知識も紹介しますので、ぜひご覧ください。

Contents

ミヤBM(ミヤBM細粒又はミヤBM錠)について

製造販売元がミヤリサン製薬株式会社のミヤBMは、酪酸菌(宮入菌)の効果でお腹の調子を整える薬です。まずは、ミヤBMの概要を見ていきましょう。

ミヤBMの有効成分は「宮入菌」

ミヤBMの有効成分は、腸内細菌の一種である「酪酸菌」です。別名を「宮入(ミヤイリ)菌」といいます。

1933年、宮入近治博士が人の腸内細菌の研究中、腸管の腐敗を抑える細菌を発見し、「”宮”入菌(Clostridium “B”utyricum “M”IYAIRI)」と名付けました。

そう、これが後のミヤBMの語源になったわけですね。宮入博士はミヤBMの製造販売元である、ミヤリサン製薬株式会社の初代社長に就任しています。

ミヤBMの整腸作用の仕組み

ミヤBMを服用すると、腸管内で宮入菌が増殖することで、悪玉菌を抑制し、腸内フローラのバランスを善玉菌優位の方向へ改善してくれます。腸内の善玉菌が優位になることは、お腹の調子が整うことにつながります。

また、宮入菌は「芽胞」という、言わば「バリアー」を作ることができるという特徴があり、過酷な環境下でもバリアーをはって身を守ることができるので、腸内の善玉菌の中でも「生存力の強い菌」です。

ミヤBMは市販されているのか?

ミヤBMは市販されているのでしょうか?結論からして、ミヤBMは医療用医薬品であるため市販はされていません。薬の分類は、大きく医療用医薬品とOTC医薬品に分けることができ、医療用医薬品は、基本的に受診のうえ処方箋を発行してもらい薬を受け取る必要があり、OTC医薬品はドラッグストアなどで処方箋がなくても購入できる薬です。

また、医療用医薬品は、作用や使用方法などの点で医師や薬剤師などの専門家による管理が必要であり、保険が適用される(一部例外を除く)薬で、OTC医薬品は、保険が適用されない薬です。

ミヤBMの有効成分である酪酸菌を含んだ市販薬は存在する

ミヤBMはそもそも医療用医薬品であるため、市販されていないとお伝えしましたが、その有効成分が含まれた市販薬は存在します。商品名をあげると強ミヤリサン錠(製造販売元:ミヤリサン製薬株式会社-指定医薬部外品)やミヤリサンアイジ整腸薬(製造販売元:ミヤリサン製薬株式会社-第三類医薬品)です。

「病院にいけない、いくほどでもない…」「お腹をこわしたときの常備薬として置いておきたい…」といった場合は、このような市販薬で対応するのも一つの手です。

酪酸菌を含んだ市販薬を紹介

前項で挙げた市販薬をそれぞれ詳しく見ていきましょう。

強ミヤリサン錠(製造販売元:ミヤリサン製薬株式会社-指定医薬部外品)

強ミヤリサン錠は、指定医薬部外品の整腸薬です。指定医薬部外品とは、もともと医薬品だったが、販売規制緩和によって医薬部外品に移行した品目です。

効能・効果は、整腸・軟便・便秘・腹部膨満感となっています。
用法・用量は1日3回、15歳以上は1回あたり3錠、11歳以上15歳未満は1回あたり2錠、5歳以上11歳未満は1回あたり1錠、食後に服用します。5歳未満は服用できませんので、ご注意ください。

使用上の注意として、現在医師の治療を受けている人は、服用前に医師・薬剤師または販売登録者に相談する必要があります。また、1カ月程服用しても症状がよくならない場合も医師や薬剤師に相談しましょう。

ミヤリサンアイジ整腸薬(製造販売元:ミヤリサン製薬株式会社-第三類医薬品)

ミヤリサンアイジ整腸薬は、酪酸菌のほかにリボフラビン(ビタミンB2)、ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)が含まれた、整腸薬です。箱の中には計量サジが入っており、すりきり一杯が0.3gになっています。3カ月以上の乳幼児から成人まで幅広く使用でき、1日3回食後に服用します。

15歳以上は1回あたり1.8g、8歳以上15歳未満は1回あたり1.5g、5歳以上8歳未満は0.9g、1歳以上5歳未満は0.6g、3カ月以上1歳未満は0.3gの服用となっています。

使用上の注意、効能・効果は強ミヤリサン錠と同様であり、軟便や便秘に効果があり、1カ月以上服用してもよくならなければ、相談が必要です。

腸内に関する基礎知識

最後に、腸内に関する基礎知識を見ていきましょう。

「腸内細菌」と「腸内フローラ」とは?

腸管内には数百から数千種の腸内細菌が生息していると言われていますが、人に対する働きの違いから3つに分類されます。

1.「善玉菌」:ビタミンを作る、消化吸収を助ける、免疫力を強くするなど、人にとって好ましい働きをする。
2.「悪玉菌」:毒素やガス、発がん物質を作るなど、人にとって悪い働きをする。
3.「日和見菌」:普段はおとなしいが、人の体が弱ると悪さをしだす。

そして、これらの腸内細菌達は、一定のバランスを保って生態系を形成しています。これを「腸内フローラ」といいます。

腸内フローラのバランスが崩れる原因とは?

腸内フローラは食事やストレス、加齢による影響を受け変化します。腸内フローラのバランスが、悪玉菌優勢になってしまうと、軟便や便秘、腹痛などの症状を起こしたり、病気の原因になったりします。
食事面では、肉類中心の生活になってしまうと、動物性たんぱく質や脂質を好む悪玉菌が増えてしまいます。また、腸と神経は密接な関係があるため、ストレスを抱えると、腸内環境が乱れてしまいます。

腸内環境を整えるには?

腸内環境を整えるには、セルフケアを知ることも大切です。
腸内環境を整える方法としては、
・十分な睡眠
・適度な運動
・食事に気を付ける
以上が挙げられます。十分な睡眠や運動は生活習慣病予防に大切ですが、このような規則正しい生活は腸内環境を整えることにもつながります。善玉菌は納豆などの発酵食品や食物繊維をエサとして増えます。現代人は、食物繊維が不足しがちですが、食物繊維には便秘の予防をはじめとする整腸効果がありますので、意識的に摂るようにしましょう。

食事面で腸内環境を改善する場合には、食物繊維・オリゴ糖・グルタミン・乳酸菌などの継続的な摂取が効果的です。運動習慣のない方は、ウォーキングやストレッチ、腹筋といった軽めの運動から取り組んでみることをおすすめします。適度な運動は血流を促しますし、自律神経にも良い影響を与えます。

まとめ:ミヤBMは市販されている?腸内フローラの基礎知識も紹介!

いかがでしたか?今回の内容としては、
・ミヤBMは酪酸菌(宮入菌)の効果でお腹の調子を整える薬である
・ミヤBMはそもそも医療用医薬品であるため市販されていない
・ミヤBMの有効成分である酪酸菌(宮入菌)を含む市販薬は存在する
・腸内環境を整えるには運動、食事、睡眠が大切
以上の点が重要なポイントでした。最後に腸内フローラについて、そして腸内環境を整える方法についても紹介しましたが、日頃から生活習慣を整えて腸内をキレイに保ちましょう。また、長期間に渡って便秘などを繰り返すという場合には一度医療機関を受診しましょう。