湿疹や熱傷の治療に使われる植物由来の医療用医薬品で日本新薬株式会社が製造をしています。ステロイドのような強い効果はなく、副作用もほとんどないため乳児湿疹にも利用される薬です。
アズノール軟膏はメチルイソプロピルアズレンを主成分としており、他に精製ラノリン、白色ワセリンから出来ており、抗炎症作用、ヒスタミン遊離抑制作用、創傷治癒促進作用、抗アレルギー作用を持っています。
ほてり、かゆみ、皮膚の過敏症状、発疹、かぶれ、水ぶくれ等が起きることがあります。違和感を感じた場合、すぐ使用を中止し、医師また薬剤師へ相談してください。
※製薬会社が出している添付文書上、784症例中4例(0.51%)の副作用が報告されており、いずれも熱感(0.26%)、瘙痒感(0.13%)、ヒリヒリ感(0.13%)等皮膚の刺激症状です。
主に下記の症状で使用されることが多いです。
痔、皮膚の痒み、汗疹(あせも)、火傷、虫刺され、ヘルペス、手荒れ、アトピー、おむつかぶれ、とびひ、皮膚のただれ、褥瘡など
アズノール軟膏に口腔内の適用はありませんが副作用が少ないことから、一部がんの支持療法とし疼痛コントロールのために、キシロカインゼリーをあわせて口腔ケアに利用されるケースもあるようです。
アズノール軟膏には抗ウイルス効果がないためヘルペスに対しての効果は期待できません。ただ患部の炎症を抑えるために抗炎症作用を期待して、抗ヘルペス薬と合わせて利用されることがあります。
副作用がほとんど無いこともあり赤ちゃんの皮膚のただれやおむつかぶれにも利用されており、妊娠中の胎児への影響や授乳中の赤ちゃんへの利用も基本的には問題ありません。薬の飲み合わせ等に不安がある場合は医師や薬剤師へ相談の上利用することをおすすめします。
赤ちゃんのおむつかぶれに利用する際は、アズノール軟膏だけでなく、浸出液を吸収し皮膚を乾燥させる効果もある亜鉛華軟膏と混合で使われることも多いです。皮膚の状態に応じて処方も変わるため医師や薬剤師に相談してみて下さい。
症状により適量を1日数回塗することが多いですが、必ず医師や薬剤師に指示された使用方法を守るようにして下さい。
使用部位は陰部等デリケートゾーンを含め皮膚であればどこでも問題なく利用できます。注意点として目に入ってしまった場合はすぐに水で洗い流し、違和感が続くようであれば医師の診察を受けるようにして下さい。
アズノール軟膏の有効成分は天然物由来であり、色味の変化や液化することがありますが、効能に変化はありません。もともと淡青色〜淡青緑色の軟膏で特異な臭いがしますが、もし保管状況等により異臭を感じる場合は利用を控え、新しくアズノール軟膏を用意して頂くようお願いします。
ドラッグストアや大多数の一般的な調剤薬局ではアズノール軟膏の販売を行っていませんが、セルフケア薬局では販売を行っています。
一般的なドラッグストアや調剤薬局では、処方箋をお持ちでない方に、アズノール軟膏の販売は行っていません。
しかし、病院でもらえる薬を処方箋なしで購入できる薬局があります。
実は、零売薬局(れいばいやっきょく)では病院でもらえるお薬が購入できます。
耳にしたことがない方がほとんどだと思うので、簡単に説明します。
零売薬局とは、零売制度を利用して薬を販売している薬局を指します。
零売制度についてですが、止むを得ず病院を受診できない場合などに薬剤師と相談の下、お薬を必要最小量購入できる制度です。最近できた制度ではなく、制度自体は昔から存在していました。
病院でもらえるお薬(医療用医薬品)には、「必ず処方箋が必要なお薬(処方箋医薬品)」と、「必ずしも処方箋が必要ではないお薬(非処方箋医薬品)」があります。
アズノール軟膏は、”非処方箋医薬品”なので零売薬局であるセルフケア薬局で購入可能です。
忙しくて病院に行くお時間のない際などに、ご利用してはいかがでしょうか。
※全ての医薬品が購入できるわけではありません。
そんな零売薬局ですが、全国どこにでもあるわけではありません。
その多くは都内を中心にその他政令指定都市に数店舗と、少ないのが現状です。
しかし、現代の様々な背景を考えると、零売薬局は今後さらに拡大していくのではないかと思われます。
気になる方はお近くに零売薬局があるか、検索してみてください!
アズノール軟膏はステロイド系の抗炎症薬と違い効果は穏やかですが、植物由来成分のため副作用も少なく安心して老若男女問わず多くの方に利用いただける医薬品です。セルフケア薬局では症状に応じてその他の治療薬等のご提案もいたしますので、お気軽にご相談くださいませ。