「ルリコンは市販で買えるの?」
「水虫を治したい!」
以前、水虫で病院を受診した際にルリコンが処方され、市販でも買えるか気になったことございませんか?
水虫の特徴上、治療は長期的になるケースが多いため、市販薬で治したいと思う方が多いでしょう。
今回は、抗真菌薬であるルリコンが市販で買えるかどうかについて解説するとともに、ルリコンの特徴などについても触れていきたいと思います。
ルリコンというお薬は、抗真菌薬というジャンルにカテゴリーに属し、真菌(特に白癬菌、カンジダ)の増殖を防ぎます。
水虫は白癬菌が足に繁殖した状態であり、抗真菌薬が効果を示します。
剤形は、軟膏・クリーム・液体の3種類です。
湿潤しているような患部には、軟膏もしくはクリームが良いでしょう。
液剤は少し刺激が強いですが、その反面、浸透力が強いので皮膚が厚く角質化している患部に適しています。
このように、部位や患部の状態によって使い分けます。
真菌は、エルゴステロールという細胞膜成分を持ち、抗真菌薬がその細胞膜成分の生合成を阻害することで真菌の増殖を抑制させます。
作用は殺菌的です。
細菌と真菌は、特有の細胞膜成分などの違いがあるため薬が効果を発揮します。
下記の皮膚真菌症の治療
白 癬:足白癬、体部白癬、股部白癬 カンジダ症:指間びらん症、間擦疹、癜風
1日1回患部に塗布する。
主な副作用として、刺激感、接触皮膚炎、かゆみなどが報告されています。
このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
衣類に付着すると黄色に着色することがあるので注意してください。
合成樹脂を軟化したり、塗料を溶かしたりすることがあるので注意してください。
眼科用として角膜、結膜には使用しないでください。
塗り忘れた場合は、気がついた時にできるだけ早く1回分を塗ってください。
ただし、次に塗る時間が近い場合は忘れた分は塗らないで、次回の塗る時間に1回分を塗ってください。2回分を一度に塗ってはいけません。
上記では、抗真菌薬の作用機序について解説しました。
抗真菌薬の中には、いくつかの系統があり、ルリコンはイミダゾール系という部類に属します。
同系の中でも抗真菌活性(=抗真菌力)が強いという違いがあります。
また、皮膚角質内貯留性が高いことから、1日1回の塗布で効果を示すお薬です。
この抗菌活性と皮膚貯留性の高さは、優れた有効性を発揮するために必要な要素なのです。
ちなみに、塩酸テルビナフィンを有効成分とする「ラミシール(クリーム)」とルリコンの皮膚貯留性を比較したところ、ルリコンの方が1.6倍も高い値を示したという研究結果もあります。
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残念ながら、ルリコンは市販で購入することはできません。
同じ成分のものも存在しないのが現状です。
ただし、ルリコンの成分以外のものでしたら数種類販売されています。
例えば、塩酸テルビナフィンを含み、「ラミシール」でしたら市販にあります。
ラミシールは本来は医療用でしか取り扱いはなかったのですが、最近になり市販薬領域でも販売されることになりました。
このような医薬品のことを「スイッチOTC」と呼びます。
代表例では、「ガスター」や「アレグラ」などがあります。
元々、処方箋医薬品として扱われていましたが、市販でも売られるようになりました。
もしかすると、そのうちルリコンもスイッチOTCになるかもしれませんね。
実は、零売薬局(れいばいやっきょく)では病院でもらえるお薬が購入できます。
耳にしたことがない方がほとんどだと思うので、軽く説明します。
零売薬局とは、零売制度を利用して薬を販売している薬局を指します。
零売制度についてですが、止むを得ず病院を受診できない場合などに薬剤師と相談の下、お薬を必要最小量購入できる制度です。
最近できた制度ではなく、制度自体は昔から存在していました。
医療用医薬品は、”処方箋医薬品”と”非処方箋医薬品”の2種類に分けられ、零売制度では非処方箋医薬品のみが販売可能です。
全ての医薬品が購入できるわけではありません。
そんな零売薬局ですが、全国どこにでもあるわけではないんです。
都内でも数店舗と、少ないのが現状。
しかし、現代の様々な背景を考えると、零売薬局は今後さらに拡大していくのではないかと思われます。
お近くに零売薬局があるか、検索してみてください!
さて、今回は真菌症によく処方されるルリコンについて解説しました。
水虫は薬を使用してすぐ完治するわけではないので、根気強い治療が強いられるかなと思います。
塗り忘れなく、しっかり毎日使用することをオススメします!