市販薬の服用何時間後に車の運転が可能?睡眠薬の場合は?

「抗ヒスタミン薬を服用したあと何時間経ったら車の運転ができるのだろう…」
「眠くなる成分って一体どんなものなのだろう…」
市販薬の中には眠くなるものもありますが、その薬を服用している間は車を運転してはいけないのでしょうか?今回は、薬と車の運転をテーマにお届けしていきます。市販薬の服用後に車の運転を検討されている方はぜひご覧ください。

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市販薬で眠くなる場合があるのはなぜ?

市販薬を服用して眠くなる場合があるのは、それに含まれる成分によるもので、風邪薬や鼻炎薬に多くみられます。

使用中は車の運転等をしてはいけない薬・成分について

風邪薬や鼻炎薬、咳止めなどには、抗ヒスタミン薬(クレマスチンフマル酸塩や塩酸ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミンマレイン酸塩など)が入っている場合があります。また、解熱鎮痛薬には、ブロムワレリル尿素やアリルイソプロピルアセチル尿素。下痢止めには塩酸ロペラミド。これらの使用中は車の運転等はしていけない成分となっています。

抗ヒスタミン薬について

抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンと呼ばれる化学物質の働きを抑えて、鼻水やくしゃみの症状を改善します。しかし、ご存じの方も多いですが、抗ヒスタミン薬は眠くなってしまう副作用が含まれているのです。抗ヒスタミン薬には、古くからある第一世代と比較的新しい第二世代があり、第二世代の方は眠気の副作用は少ない傾向にあります。

眠くなる場合があるかどうかはどうやって調べる?

市販薬で眠くなる場合があるかどうかは、添付文書を確認しましょう。添付文書を見ると、眠くなる成分が含まれている場合には、「服用後,眠気があらわれることがあるので乗物又は機械類の運転操作をしないでください。」等と記載されています。また、薬剤師に相談すれば教えてもらえますし、薬選びも手伝ってもらえます。

注意書きがある場合の車の運転は法律違反になる?

服用後に車の運転をしてはいけないと記載されている場合に、もし車の運転をすると、法律違反になる恐れがあります。道路交通法第66条に、「何人も、過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない。」と定められています。

市販薬の服用何時間後に車の運転が可能なのか?

第一三共ヘルスケアの市販薬であるルルアタックEXの場合、「成分中に含まれるクレマスチンフマル酸塩が、約12時間効果を発揮します。そのため、12時間経過後に眠くないことを確認してから運転するように…」という旨がHPのQ&Aに記載されています。

成分によったり、眠気の出方は個人差が大きかったりするため、どれぐらい経ったら大丈夫か?というのは一概には言えません。車の運転が気になる方や日常的に車を運転しなければならない人は、解決策として薬剤師に相談して、眠くならない成分の薬を選ぶと良いでしょう。

参考:ルルアタックEXのよくあるご質問|第一三共ヘルスケア株式会社
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/faq/faq_lulu_attack_ex_q00002.html

処方される睡眠薬は何時間後に運転可能?

睡眠薬は原則的にすべての薬で運転や危険作業が禁止となっており、心療内科・精神科で扱う薬の多くは運転禁止薬剤となっています。ですので、何時間後に運転可能かどうかは明言することはできません。睡眠薬や精神薬の処方を受けている方で、地方で生活しているため車は必須…という方などは、医師に相談しましょう。

飲酒後から運転できるまではどれぐらい?

体重60kgから70kgの人の場合、1時間で処理できるアルコール量は約5gとされており、日本酒1合・ビール中瓶1本を分解するのには、約4時間かかります。アルコールに関しては、体内から完全に抜け切った状態で運転をしなければ、飲酒運転となります。

まとめ:市販薬の服用何時間後に車の運転が可能?睡眠薬の場合は?

いかがでしたか?今回の内容としては、
・市販の風邪薬や鼻炎薬、咳止めなどには、眠くなる成分が含まれている場合がある
・眠くなる場合があるかどうかは添付文書で確認したり薬剤師に相談すること
・注意書きがある場合の車の運転は法律違反になる恐れがある
・市販薬の服用何時間後に車の運転が可能かは一概には言えないが、HPなどで記載されている場合がある
・解決策としては、車を運転する機会のある方は薬剤師に相談して薬を選ぶこと(薬を変える)
以上の点が重要なポイントでした。薬の服用何時間後に運転できるかなどは明言することはできませんが、薬にはさまざまな種類がありますので、気になる方は薬選びを薬剤師に相談すると良いでしょう。