処方箋なしで病院のお薬が買える零売（れいばい）とは？

こんにちは！処方箋なしで病院の薬が買えるセルフケア薬局です。

「忙しくて受診ができない」
「いつも同じお薬をもらっていて、今回だけ処方箋なしで病院の薬を買えないかな？」

お薬を切らしてしまったり、多忙なお仕事などで受診できず、このようなお困りごとを経験された方もいるのではないでしょうか。かかりつけの薬局は、ほとんどの場合は処方箋なしでお薬を販売することはしていません。
処方箋なしで医療用医薬品（病院で処方されるお薬）の一部を購入できる「零売（れいばい）薬局」があることをご存知でしょうか。
この記事では、処方箋なしで病院の薬が買える零売薬局の概要や利用のポイントなどを解説いたします。

処方箋なしで病院の薬が買える、零売（れいばい）薬局とは？

零売（れいばい）とは、お薬の販売方法の１つです。処方箋を持たない方でも、医療用医薬品（病院で処方されるお薬）の一部を買うことができます。処方箋を持っていき医療用医薬品を購入する「調剤」や、ドラッグストアなどでの一般用医薬品の購入とは異なり、その中間に位置するようなサービスです。
零売は2005年より制度として認められていましたが、実際に対応している薬局はほとんどなく、サービスの存在自体、認知されていませんでした。しかし、近年の医療費増大や利用者のニーズ、新型コロナウィルスの感染拡大もあり、注目され始めています。
2019年よりセルフケア薬局が日本初のチェーン展開を行い、業界としても零売を普及させていく流れが起こり始めています。

なぜ処方箋なしで買えるの？

病院で処方されるお薬は、「処方箋医薬品」と「非処方箋医薬品」の２つに分類されています。
零売では、このうち「非処方箋医薬品」を対象に、一定の条件の上で、処方箋を持たない方でもお薬をご購入いただけます。対象のお薬は、全ての医療用医薬品約15,000種類のうち、半数近くの7,500種類程度です。それらのほとんどが比較的安全性の高い医薬品です。
具体的には、比較的弱めの痛み止め、かぜ薬、抗アレルギー薬、ステロイド軟こう、ビタミン剤、医療用保湿剤、湿布などは、零売で販売できるお薬が多くあります。
一方で、高血圧や糖尿病、精神疾患、抗がん剤、医療用麻薬などのお薬は、身体への影響が大きいため販売できません。

零売を利用のポイントは？

処方箋なしで病院の薬が買えますが、利用方法には一定の条件があります。

薬局への来店

零売にて処方箋なしで病院の薬を購入するときは、必ず零売を行う薬局に赴き、薬剤師との対面での相談を行うことが制度上求められています。一般用のお薬ではないので、必ず薬剤師が健康状況などをヒアリングした上で、販売できるかどうかの決定を行う形になります。
よく通販や代理での購入のご相談がありますが、制度上これらの場合は販売ができないため、零売を利用される際はご注意ください。
零売薬局は、まだ全国でもわずかなので、近くに対応店舗があるか確認してみましょう。
セルフケア薬局では順次全国展開を行っておりますので、店舗情報は「薬局一覧」からご覧ください。

薬剤師との相談

実際に店舗に来店されたら、質問票の記載や薬剤師とのヒアリングの上、お薬を販売します。医療用のお薬のため、健康状況の確認や必要量などを直接確認した上での販売となります。お客様の健康状況によっては、受診をお勧めしたり、販売量を限定する場合もあります。
セルフケア薬局の薬剤師との相談では、お薬の飲み合わせやお薬以外の対処法など、お薬の購入以外でもお気軽にお話ください。

お薬の購入

零売は保険適応外なので、自費での販売となります。店舗によって異なりますが、セルフケア薬局ではお薬代のみを頂く形としております。通常であれば必要となる診察料や薬剤師の技術料、また利用にあたっての会費などはいただいておりません。お薬の価格については、ホームページやLINEなどにてお気軽にお問い合わせください。
例として、痛み止めのロキソプロフェンは10錠350円、医療用ビタミンCでは10錠200円となっています。

事前に店舗へ相談しておくことがオススメ

零売はまだ認知度が低く、「どんなお薬が買えるのだろう？」「価格はいくらかな？」「欲しいお薬の在庫があるのかな？」と不安に思われる方も多いと思います。そのため、「店舗に来てから実は欲しいお薬が買えなかった！」という事がないよう、事前に店舗に問い合わせをすることをオススメしております。
セルフケア薬局では、公式LINEアカウントにて、気軽にお薬の相談や在庫確認などができますので、来店前にぜひご利用ください。東京都の直営店では、事前にオンライン質問票を回答することでよりスムーズにお薬を購入することができます。

この記事では、零売薬局の概要や利用時のポイントについて解説しました。まだ広く知られていないサービスで、対応店舗も少ないですが、いざというときに街の保健室として把握しておくととても便利です。
お薬がなくなってしまったときや、受診をする時間が作れない時などは、ぜひ気軽に零売薬局に相談してください。体調不良を無理に我慢して、重症化しないようにしましょう。
零売薬局を知らず困っている方がいたら、ぜひ零売薬局の存在を教えてあげてくださいね。

監修：
看護師・保健師　小瀬文彰

■慶應義塾大学看護医療学部卒。予防医療や、自宅で療養される方を対象とした訪問看護（在宅医療）に従事。
■2019年に薬剤師と共にセルフケア薬局創業し、COOに就任。新たな医療を創造し、より健康な社会の実現していきます。