口内炎はキスでうつる?口内炎の感染経路について

「口内炎ができた状態でキスをしていいものか悩む…」
「口内炎は人にうつってしまうことはあるのだろうか…」
口内炎は身近な症状であり、繰り返し口内炎に悩まされている方もいるでしょう。では、口内炎にはさまざまな種類がありますが、キスで口内炎の症状がうつってしまうことはあるのでしょうか?今回の記事では、「口内炎はキスでうつるのか?」と「ウイルス性口内炎の感染経路」について詳しく解説していきます。

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人にうつる可能性のある口内炎

口内炎にはさまざまな種類があり、その種類によって原因・感染経路・症状が変わります。一般的な口内炎は免疫力の低下や火傷などによって引き起こされることが多く、人に感染する心配はありません。例えば、口内炎の主な種類であるアフタ性口内炎はうつりません。

しかし、人にうつるものも存在します。まずは、人にうつる可能性のある口内炎について見ていきましょう。

ヘルペス性口内炎

ヘルペス性口内炎は、単純ヘルペスウイルスへの感染で発生し、子供に多く見られる感染症です。痒みの後に水疱や潰瘍ができ、全身の痛み・発熱・頭痛を引き起こします。非常に感染力の高いウイルスなので、キスはもちろん潰瘍や水泡に触れるだけでも感染する可能性があるでしょう。

手足口病

手足口病はコクサッキーウイルスA6・A16・エンテロウイルス71などが原因で起こる感染症で、夏に流行します。口の中だけでなく、手・足の裏にも水泡ができ、高い熱が出る方もいます。名前の通り手や足、口などに症状が現れる病気になります。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは、エンテロウイルスの一つであるコクサッキーウイルスが原因の感染症であり、保育園や幼稚園で集団感染が発生しやすいウイルスです。患者の飛沫や便に含まれたウイルスから感染する場合もあります。ヘルパンギーナに感染すると、発熱と口腔粘膜に水疱性の発疹があらわれます。

キスで口内炎はうつるのか?

自己免疫力の低下や物理的な刺激が原因で発生している口内炎は、キスによって人にうつしてしまうことはありません。しかし、ウイルス性の感染が原因で起こるウイルス性口内炎は、キスで感染を広げてしまう可能性があります。特に口内炎以外の体調不良もあるのなら、十分な注意が必要です。

伝染性単核球症(キス病)とは?

伝染性単核球症とは、ヘルペスウイルスの一つであるEBウイルスに感染することでリンパ節の腫れ・発熱が起こる感染症です。EBウイルスは人間の唾液に潜み、キスが原因で感染が広まることもあるため「キス病」とも呼ばれます。多くの人は幼少期に伝染性単核球症を経験して免疫を持っていますが、思春期以降に初めて感染すると、高熱が出やすくなります。

ウイルス性の感染経路について

ウイルス性の口内炎はキスなど感染者の唾液が体内に入ることで感染しますが、キスをしていなくても、このような口内炎ができる可能性はあります。

例えば、次のような行為がウイルス性口内炎の感染経路になるでしょう。

・グラスや食器などを共有する
・感染者と一緒に大皿料理を食べる
・タオルやフェイスタオルからウイルスが体内に侵入する

一緒に食事や生活をする相手が感染者の場合、キスをしなくてもあらゆる場面で感染の可能性があると言えるのです。

口の中には細菌がいっぱい

成人の口の中には300〜700種類もの細菌が生息し、その数は1000億〜6000億個にも及びます。本来人間は口内に細菌がいない状態で生まれますが、母親や家族の細菌が子供の体内に移行していきます。

口の中にある細菌は唾液の自浄作用で洗い流されるものの、加齢によって唾液の分泌量が減ると、より細菌が定着しやすくなります。口の中に存在する代表的な細菌は下記のようなものです。
・カンジダ菌
・黄色ブドウ球菌
・インフルエンザ菌
・緑膿菌
常在菌であっても、免疫力が低下することによって病気の原因になります。

普段から口内は清潔に保ちましょう

口の中の細菌は、歯磨きなどの口腔ケアによって減少させることができます。口内を清潔に保つためには歯磨きだけでなく、洗口剤を使った口内洗浄や舌・粘膜の清掃も行えると良いでしょう。適切な口腔ケアができると、口腔内の殺菌・口臭予防・歯のホワイトニング効果も得られます。

例えば、口腔カンジダ症は人にうつる場合もありますので、免疫力が下がらないように生活に気を付けたり口腔内は綺麗にする必要があります。

まとめ:口内炎はキスでうつる?口内炎の感染経路について

いかがでしたか?今回の内容としては、
・口内炎にはキスでうつるものとうつらないものが存在する
・免疫力の低下や物理的刺激によって引き起こされる一般的な口内炎は、キスをしても感染につながらない
・キスでうつる口内炎には、ヘルペス性口内炎や手足口病、ヘルパンギーナなどがある
・普段から口内は清潔に保つこと
以上の点が重要なポイントでした。キスでうつる口内炎とうつらない口内炎がありますが、口内炎に加えて体調に変化がある場合は、何らかの感染症にかかっている場合が考えられますので、キスは控えると良いでしょう。